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ドラフト4球団競合・マエピー、敗れる

 こんなにもメンタルが勝負を左右するものか。そして、人間味が出るものか。

 試合の中で、そう思わせるシーンがあった。

 もうひとつの“プロ野球”、パワプロ・プロリーグ。2018年11月10日、NPBとKONAMIが共催する歴史的なリーグ戦が開幕。その日、ひとつの波乱があった。

 前年度パワプロチャンピオンシップ王者であり、東京ヤクルトスワローズに所属するマエピーが、7対3というスコアで敗北したのだ。絶対的実績を持つ王者はなぜ敗れたのか? スワローズをこよなく愛する編集者による、観戦手記をお届けする。

※eBASEBALLパワプロ・プロリーグについて詳しくは下記の関連記事参照

リアルのプロ野球にも負けないもうひとつのプロ野球が開幕! “eBASEBALL パワプロ・プロリーグ 2018”開幕戦リポート

2018年11月10日、東京・ベルサール渋谷にて“eBASEBALL パワプロ・プロリーグ 2018”の開幕戦が行われた。36名のプロ野球eスポーツ選手が、各球団に分かれて日本一を目指して戦う。その初戦である開幕戦の模様をリポートする。

『パワプロ』プロ選手誕生! 和田一浩氏や杉内俊哉氏ら豪華OBやマスコットも駆けつけた“eドラフト会議”をリポート!

2018年9月29日、東京・品川プリンスホテルにて“eドラフト会議”が行われた。『パワプロ』史上初のプロ選手が生まれたその模様をリポート!

試合前の勝敗予想では約7割がマエピーの勝利を予想

スマホアプリ版『実況パワフルプロ野球』プレイヤーによる事前の勝敗予想。マエピー勝利を予想する割合が圧倒的に高かった。

 センターステージで行われた中日ドラゴンズ対東京ヤクルトスワローズ2回戦。初戦を落としたスワローズは、キャプテンであるマエピーを2戦目の選手として登壇させた。パワプロチャンピオンシップ2017優勝者であり、eドラフトで最多となる4球団競合の末に東京ヤクルトスワローズに指名された注目選手だ。もちろん、実力も折り紙つき。

 そのマエピーが、負けた。

 対戦相手の中日ドラゴンズの選手、でらナゴ!は果敢に盗塁を仕掛けた。足を使ったその野球にマエピーは対応できない。高めに速球を投げ盗塁を刺しやすい工夫はしていたが、結果は、4度の盗塁企図に対し4度の盗塁成功。つまり、一度も刺せなかった。

「ふだんなら、アウトになるかな、というタイミングの送球もできていたのですが……」

 試合後、マエピーがそう語ったように、工夫をしても盗塁を決められた。何度も、何度も。ただでさえ緊張の高まる公式開幕戦、人の目が集まるセンターステージ。前年度王者といえ、動揺があったかもしれない。

 何度目かの盗塁を決められたつぎの瞬間、信じられないものを見た。

 ノーアウトランナー2塁。打者藤井が打ったセンターライナー、十分、守備範囲内の打球に見えた。ふつうに対応すれば捕れる打球……それを、センターがグラブに触れもせず後逸したのだ。前年度優勝プレイヤーが、まるで初心者のようなエラーをしてしまう。ランナーがひとり還り、勝ち越されてしまった。

「タッチアップで3塁に行かれたくないので、ちょっと前に出過ぎてしまいましたね」。プレイ解説のハル氏がそう解説したつぎの瞬間。マエピーが投げ込んだボールはやや内角、やや低め、真ん中付近のストレート。『パワプロ』の場合、コーナーギリギリよりも照準を合わせるのが難しいことがある、裏をかいたコースではあるものの……それにしても、パワーのある打者ビシエドに対して、不用意な1球に見えた。

「うわっ」

 思わず声を出してしまうほどの甘いボール。デラなご!はそれを見逃さず、強振してとらえた。打球はあっという間にフェンスを越え、スタンド中段、スロープまで届くほどの大ホームランとなった。この強烈な一発で、勝負あり。マエピーの操作するヤクルトはその後も挽回できず、7対3で敗れた。

試合後、マエピーは思わず顔を覆う。

 実際の野球にも“足で揺さぶる”という言葉がある。長打を狙うよりも盗塁やエンドランで状況をかき乱すというような意味だが、その作戦がうまくハマった。

 足で“揺さぶる”――いったい何を揺さぶるのか。それは、投手の心だ。選手のメンタルなのだ。

 “盗塁や味方のエラーで動揺した投手が甘いボールを投げて痛打される”。

 プロ野球でもよく見る、ある種典型的な展開に、ヤクルトが負けた悔しさを噛み締めつつも、僕は感動を味わっていた。『パワプロ』でも、選手の心理は、本当に、現実の野球といっしょなんだ。緊張と、自負と、闘志と、動揺。プレーのさなか、選手の感情が鮮やかに浮かび上がる。マインドスポーツとしての『パワプロ』、そしてeBASEBALLのおもしろさに気付かされた瞬間でもあった。

 開幕から2連敗となったスワローズは、えぞひぐまが3戦目に挑む。「3連敗は絶対に避けたい」。強い決意がみなぎる目で望んだ試合は、最終回まで両者点が入らない重苦しい展開となったが、最終回となる6回表にヤクルトが1点を先制(※)。タフな試合を勝ちきり、歴史的なシーズン初勝利を挙げた。

※試合は6イニング制、最大9回まで延長。

 eBASEBALL パワプロ・プロリーグは、2019年1月のe日本シリーズまで、これから約3ヵ月にわたって行われる。東京ヤクルトスワローズを中心に、観戦していきたい。

 第2節は2018年11月16日~11月17日開催。第1節では1勝2敗と負け越した東京ヤクルトスワローズは、挽回できるか。eペナントレースは始まったばかりだ。

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