2026年2月18日に発売の『UNDER THE ISLAND ∼ニアと不思議な歯車~』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『UNDER THE ISLAND ∼ニアと不思議な歯車~』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
メタスコアは80代前半の良好な評価。クラシックな2D『ゼルダの伝説』の系譜を受け継いだパズルと探索の楽しさが絶賛される一方、戦闘の単調さやストーリーの薄さには厳しい目も向けられています。購入の参考になれば幸いです。
ゼルダの血を引く島は、宝箱もクセも盛りだくさん
この『UNDER THE ISLAND ∼ニアと不思議な歯車~』は、『ゼルダの伝説 夢をみる島』や『神々のトライフォース』といったクラシックな2D見下ろし型アドベンチャーの系譜を受け継いだ作品です。レビュアーからは「『ゼルダの伝説』と『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』のハイブリッド」とも表現されていて、ピクセルアートで描かれた色鮮やかな島の世界に、現代的なユーモアやポップカルチャーのエッセンスがうまくブレンドされています。
パズルの出来やボス戦の独創性は文句なしに高く評価されていますし、島のあちこちに散りばめられた寄り道要素も魅力的。ただし、戦闘の手触りやストーリーの掘り下げにはやや物足りなさが残るという声もしっかりあります。「良いゲームだけど惜しいところもある」、そんな評価がぴったりくる一本だと思います。
ホッケースティックとおやつで島を駆け回る謎解きが最高

本作で特に褒められているのが、アイテムを使った謎解きの完成度です。主人公ニアの武器は剣ではなく「ホッケースティック」。これが敵を殴るだけでなく、遠くのターゲットに発射物を打ち返したり、離れた場所のアイテムを回収したりと多彩な使い道を持っています。
さらに面白いのが動物のおやつ。袋からおやつを撒いてカメや羊を誘導し、スイッチを踏ませたり塞がれたドアに体当たりさせたりできます。ホッケースティックでおやつを遠くまで打ち飛ばすなんて応用テクニックまであって、アイテム同士の組み合わせが腐らずに最後まで活躍するのが素晴らしいですね。
火の玉を放つ植物、手の届かない場所で活躍する鳥の仲間など、ゼルダライクの定番をひねったアイテムが次々と登場します。論理グリッドや重さの天秤、手順が重要なブロック押しなど、プレイヤーの観察力と試行錯誤を試すパズルも豊富。過度なチュートリアルやヒントが抑えられているので、自力で解法をひらめいたときの達成感がとても大きい作りになっています。ファストトラベルの解放ポイント自体が「ブロック押しパズル」の報酬になっているあたり、利便性をただでは与えない姿勢にも好感が持てます。
料理対決にライブ警備、ボス戦が「イベント」になっている

本作のボス戦は、ジャンルの伝統的な戦い方とは一線を画す「イベント」として構成されています。レビュアーは「戦闘に依存しない、文字通りの劇(ステージプレイ)」と高く評価していました。
具体的には、ステージに押し寄せる熱狂的なファンの群れから歌手を守りつつ舞台照明を管理するボス戦や、『Overcooked』スタイルの料理対決に挑むボス戦が登場します。こうした「戦わない」ボス戦のアイデアが、ゲーム全体に新鮮な驚きを加えているんですね。獣の腹の中で戦う「Shai Holok」のような正統派のボスもいて、バリエーションの豊かさが記憶に残る体験を生んでいます。
犬を保護して猫を撫でて、寄り道が止まらない島

メインクエスト以外の遊びも充実しています。釣り、モンスター図鑑の完成、隠しサウンドトラックの収集、スコップを使ったピクロス風パズル、さらには幽霊のニワトリから「決定論」についての講義を受けるという奇妙なミニゲームまで。あるレビュアーは「すべての犬を保護し、猫を撫でることができる。これが最高であることを確認した」と興奮気味に書いていました。
クエストマーカーで手引きされない代わりに、何気ないNPCの会話(「ピクニックで家族の揉め事を解決したい」等)が本物のヒントになっている点も面白い。プレイヤー自身の観察力が試される、直感的な環境ストーリーテリングが展開されます。
サウンドトラックも見逃せません。クラシックな『ゼルダ』を彷彿とさせる楽曲が探索を彩り、特にコアラ村で流れるテーマ曲は『ゼルダの伝説 風のタクト』の「プロロ島」を思わせる温かみのある仕上がりだと評されています。ピクセルアートのちびキャラアニメーションも愛らしく、レトロなビジュアルとモダンな演出が見事に融合した作品ですね。
ただ、気になるところもあります
ホッケースティックの戦闘がちょっとつらい
パズルや探索の評価が高い一方で、戦闘の手触りには厳しい声が集まっています。ホッケースティックの通常攻撃は「3段コンボ(2回のスラッシュ+振り下ろし)」なのですが、3段目は敵をノックバックさせる代わりに自分も大きな隙を晒してしまいます。回避ロールや盾といった防御手段が一切ないので、大味な殴り合いになりがちなんですね。
さらに問題なのが敵の体力の高さ。古典的ゼルダの敵が数発で倒れるのに対し、本作は最弱の敵でさえ何度もホッケースティックで殴り続ける必要があります。武器を強化すれば改善されるものの、その頃にはゲームが終盤に差し掛かっているというテンポの悪さも。あえて3段目を出さずに「2回叩いて一旦止める」という不自然な操作を強いられたレビュアーもいたようです。
ストーリーとキャラクターは駆け足すぎるかもしれません
物語面も課題として挙げられています。主人公ニアは引越しで友人と離れたことに不満を抱いていたはずが、そのプロットはすぐに放り投げられて出会ったばかりの島民のために命を懸ける動機付けが弱く感じられるという指摘があります。
相棒であるアボカドとの間にある確執も、ゲームの大部分でほとんど語られないまま終盤で唐突に「解決」されてしまいます。NPCの会話量は多いものの、大部分は次の目的地を示すだけの「道しるべ」にとどまっており、「専任ライター不在によるぎこちない散文」になっているという手厳しい意見も見られました。島が沈むという危機的な状況なのに、その緊迫感がキャラクターの言動にあまり反映されていないのは残念なところです。
地味に不便なUI周りが惜しい
探索が楽しい反面、現代のゲームとしてはちょっと不便な仕様もストレスになっています。
序盤で手に入るランニングシューズは、RまたはZRボタンを「押し続ける」ことでダッシュできるのですが、トグル設定が存在しません。常にボタン押しっぱなしなので「指が痛くなる」という不満が出ています。また、クエストログやマップのピン留め機能がないのも痛い。サブクエストがNPCの会話から自然に派生する設計なのに、それを記録する手段がないので、100%クリアを目指すには自分の記憶力が頼りです。
一部の沼地では「浅瀬」と「深い水」の視覚的な区別がつかず、トライ&エラーで手探りに進むしかない場面もあるようですね。
シンプルな戦闘は「遊びやすい」のか「物足りない」のか
本作の戦闘システムについては、レビュアー間で評価がはっきり分かれています。
肯定派は、操作がシンプルで幅広い層のプレイヤーが親しみやすい点を評価しています。草を刈ればハートが落ちるし、エリアを行き来するだけでリソースが復活するので、ペナルティを恐れず気楽に冒険できる「居心地の良さ」が支持されています。
一方で否定派は、浅い戦闘システムが探索中の繰り返しで作業感を生んでいると批判。さらに深刻なのが、道中の戦闘は比較的ルーズなのにラスボスの難易度だけが理不尽に跳ね上がるという歪な難易度曲線です。もともと癖のあるホッケースティックでの戦闘を強いられるため、準備不足だとフラストレーションが一気に跳ね上がるかもしれません。
「ゲーム側から指示を与えすぎない」というデザイン方針も賛否両論。クエストマーカーに頼らず自分で発見する喜びを評価する声がある一方、クエストログ機能の欠如は単なる不便だという声もあります。ここは好みが分かれるところですね。
メディアレビュー紹介
高評価
Vooks — 100
『ゼルダ』の冒険と『Stardew Valley』の明るさが融合した、今年最も有望なインディーアクションアドベンチャーだ。アボカドという名の少女と共に探索する色彩豊かなピクセルアートの世界は美しく、動物におやつをあげるシステムや、意志を持つタマネギ等の奇抜な敵との戦闘がプレイヤーを虜にする。
→ レビューを読むComicBook — 90
『ゼルダ』と『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』が奇跡の融合を果たした傑作だ。主人公ニアがホッケースティックを片手に大立ち回りを演じる爽快なアクションと、ファンから歌手を守ったり料理対決に挑んだりする独創的なボス戦が最高に楽しい。レトロな魅力と現代的な洗練が見事に調和した至福の体験である。
→ レビューを読むDestructoid — 85
プレイヤーの知性を尊重する、愛に溢れた最高に陽気なアドベンチャーだ。論理パズルやブロック押しなど多彩な謎解きに加え、NPCとの何気ない会話から隠しクエストが派生する探索の自由度が素晴らしい。戦闘はやや手緩いが、島中に散りばめられた秘密と愛らしいユーモアが満載で、クリア後も笑顔が絶えない。
→ レビューを読む
低評価
RPG Fan — 75
パズルや独創的なボス戦は評価できるが、戦闘と物語の稚拙さが致命的だ。ホッケースティックによる攻撃は極端に弱く、回避や防御手段もないため、無駄に体力の多い敵との戦闘がただの苦痛と化している。さらに、大量の会話テキストがあるにもかかわらず登場人物の描写は薄っぺらく、物語に感情移入できない。
→ レビューを読むNintendoWorldReport — 80
ユニークなギミックや色鮮やかな島の世界観は魅力的だが、無視できない欠陥がある。ホッケースティックの3連撃コンボは挙動がぎこちなく、難易度が跳ね上がるラスボス戦の理不尽さを助長している。また、浅瀬と深海の視覚的な区別がつかない沼地での探索は、無駄な試行錯誤を強いられ非常にストレスが溜まる。
→ レビューを読むGamingTrend — 85
素晴らしいパズル設計とテンポの良さを持つ一方で、不愉快な操作性と脚本の破綻が足を引っ張る。ダッシュが切り替え式でなく常にボタンを押し続ける必要があり指が痛む。さらに物語の展開は唐突で、主人公と友人アボカドとの間の対立構造が何の前触れもなく突然持ち上がるなど、ライティングの質は素人レベルだ。
→ レビューを読む
まとめると
- クラシックな2D『ゼルダの伝説』の系譜を受け継いだ見下ろし型アクションアドベンチャーで、ピクセルアートの世界観が美しい
- ホッケースティック、動物のおやつ、火を放つ植物など、アイテムを組み合わせたパズルの完成度が非常に高い
- 料理対決やライブ警備など、「戦わない」ボス戦のアイデアが新鮮で記憶に残る
- 釣り、モンスター図鑑、犬の保護など寄り道要素が豊富で、島の探索がやめられなくなる
- サウンドトラックは『風のタクト』を彷彿とさせる温かみのある出来
- 戦闘はホッケースティックの操作に癖があり、敵の体力が高く単調になりがち
- 回避や防御手段がなく、ラスボスで急激な難易度スパイクが発生する
- ストーリーとキャラクター描写が薄く、ニアとアボカドの関係性が唐突に進行する
- クエストログやマップピン機能がなく、ダッシュのトグル設定も未搭載でUI面が不便
- 一部アイテム(トランペット等)の用途が少なく持て余し気味
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | UNDER THE ISLAND ∼ニアと不思議な歯車~ |
| ジャンル | アクションアドベンチャー |
| 発売日 | 2026年2月18日 |
| 開発元 | Slime King Games |
| パブリッシャー | Top Hat Studios / Doyoyo Games |










