2026年2月19日に発売の『WiZmans World Re;Try(ワイズマンズワールド リトライ)』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『WiZmans World Re;Try(ワイズマンズワールド リトライ)』に対するゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
スコアは70代前半で、評価としてはちょうど賛否が真っ二つに分かれるラインに位置しています。敵の魂を吸収して仲間を自在にカスタマイズする独自システムは間違いなく光っていますが、単調なダンジョンと過酷なレベル上げが足を引っ張っている形です。購入の参考になれば幸いです。
光るシステムを、退屈なダンジョンが引きずり下ろす一本
この『WiZmans World Re;Try(ワイズマンズワールド リトライ)』は、2009年にニンテンドーDSで発売されたカルトRPG『ワイズマンズワールド』のリマスター作品です。レビュアーの言葉を借りれば「派手なリメイクでも、完全なオーバーホールでもない。慎重な復活」とのこと。外界から100年以上隔離された街「ウィザレスト」を舞台に、行方不明の師匠ジゼルを探してダンジョンに潜る物語は、16年の時を経ても独特の引力を持っています。
ただ、その魅力がゲーム体験全体に行き渡っているかと言われると、正直なところ微妙かもしれません。敵の魂を吸収して3体のホムンクルスを育てる「アニマフュージョン」は本当に面白いシステムなんですが、それを味わうまでに延々と続く単調なダンジョンと、膨大なレベル上げをこなさなければならない。良い部分と悪い部分が、ほぼ同じくらいの重さでぶつかり合っている作品ですね。
「真・女神転生」と「パワーパフガールズ」の融合

本作最大の魅力は、なんと言ってもアニマフュージョンです。倒したモンスターの魂を3体のホムンクルス(エーン、ドゥー、トォーリ)に融合させることで、ステータス、スキル、属性耐性、さらには外見までが変わります。固定のクラスが存在しないので、プレイヤー次第で炎属性の物理アタッカーにも、風属性のスピード型にも自由に組み替えられる。「今の形態を犠牲にしてでもこのレアスキルを取るべきか?」という悩みが常につきまとうパズル的な楽しさがあります。
戦闘も画面上部のタイムラインで行動順が見える仕組みで、水・火・風・土の属性弱点を突いて敵のターンを遅延させたり、味方の行動を繋げてチェインのダメージ倍率を上げたりと、力押しでは勝てない戦術性が求められます。
「正しくHD化された」ピクセルアートと秀逸なサウンド

ビジュアル面では、DS時代の2Dピクセルアートを過剰なスムージングなしでHD化した手腕が「正しいHDピクセル化」と絶賛されています。soLiによるリアレンジBGMもシンセサイザーとジャズが融合したPS1時代を思わせる仕上がりで、特にボス戦の楽曲は聴きごたえ十分。
リマスターとしての利便性向上もきちんと施されていて、戦闘終了時にHPが全回復する仕様や、UIの刷新、New Game+の追加、自宅のモンスター辞典から仮想戦闘で経験値を稼げる機能など、現代のプレイヤーに寄り添うシステムが入っています。
ただ、かなり厳しい部分もあります
ダンジョンが単調すぎて疲れる
ゲームの大部分を占めるダンジョン探索ですが、構造が直線的で景色の変化にも乏しいのが大きな問題です。狭い通路に敵シンボルがびっしり詰まっていて回避も難しく、「果てしないエンカウントの連続」になりがち。ファストトラベルの柱を起動するためのクリスタルが全然別のエリアにあることも多く、無駄な往復でテンポが崩れてしまいます。
さらに一部の敵のAIが壊れていて、見えない壁から出られずにフリーズする不具合も報告されています。ゲーム側は「ウェーブ戦の危険性」を警告してくるのに、敵が自分から近づいてこないという滑稽な状況が生じているようです。
レベル上げが過酷すぎる
雑魚敵から得られる経験値が極端に少ないのに、ボスの強さは急激に跳ね上がるため、長時間の単調なレベル上げが避けられません。ダンジョンの終盤には雑魚を思考停止で狩れるようになっても、ボスには瞬殺される難易度の壁。魂のドロップもランダムなので、運が悪いと延々と同じ敵を狩り続けることになるかもしれません。意図的なプレイ時間の水増しではないかという指摘すらあります。
親切設計が裏目に出た雑魚戦
戦闘後にHPが全回復する仕様は便利なんですが、逆に雑魚戦のリソース管理がまったく機能しなくなっているのも事実です。「ホムンクルスたちを粉砕機に放り込む」ような使い捨てプレイが最適解になってしまうのは、ちょっと大味すぎますね。一方でホムンクルスのSPは自動回復しないため、結局SPを補給するためだけに拠点に戻る羽目になるという矛盾も抱えています。
大画面だと粗さが目立つ
携帯モードでは綺麗に見えるドット絵も、テレビなどの大画面に出力するとスプライトの引き伸ばしが粗く見えてしまうという声があります。リマスターにもかかわらずボイスが一切ないため、膨大なテキストをひたすら読み続ける必要があるのは現代のRPGとしてはやや物足りない。オートセーブも未実装です。
ここは好みが分かれるところ
アニマフュージョンのマイクロマネジメント
本作の目玉であるアニマフュージョンですが、その複雑さゆえにプレイヤーの好みを激しく選びます。
敵の魂を吟味してスキルや属性の組み合わせを考え抜く過程を「パズル的な深みを持った極上のやり込み要素」と感じる肯定派がいます。手に入れた魂を常に再評価し、パーティの役割をスクラップ&ビルドし続けるループが、単調なダンジョン探索に意味を与えていると主張しています。
一方で、魂のドロップが完全にランダムであるため、目当ての能力を引くための作業感が強く、フュージョンの管理自体が「余計な仕事」に成り下がっていると感じる否定派も。手軽にゲームを進めたいプレイヤーにとっては、このマイクロマネジメントは進行の足枷でしかないという不満があります。
クラシックJRPGの設計は美点か欠点か
「DS時代の戦略RPGデザインが今でも通用する証明だ」と支持する声があります。手取り足取り教えないストイックなバランスが、現代の親切すぎるRPGにはない独自の魅力を放っていると評価されています。「優れたシステムは賞味期限切れにならない」という言葉が印象的です。
その一方で、「圧倒的なエンカウント、長すぎるテキスト、レベル上げの要求は単なる時代遅れの設計だ」と切り捨てる声も少なくありません。ノスタルジーでは正当化できないとし、「現代にはもっと時間を有意義に使えるゲームがたくさんある」という厳しい意見もあります。
メディアレビュー紹介
高評価
Video Chums (pc) — 80
DS時代のルーツを受け継ぐ美しいドット絵と素晴らしいキャラクターアートが魅力的な、気軽に遊べる名作RPGである!敵の魂を使って妖精のようなホムンクルスを融合させるシステムは、驚くほど深く戦略的なパーティ育成を可能にする。多彩な編成を試しながら迷宮を制覇していく過程は、病みつきになるほど最高だ。
→ レビューを読むGameBlast (pc) — 75
歴史に埋もれていたDSの名作カルトRPGが、見事なリマスターで蘇った!最大の目玉である「アニマフュージョン」は、倒した敵の魂を吸収して3体のホムンクルスの能力や属性、さらには容姿まで変えるという極めて奥深いシステムだ。タイムライン表示で戦況を読み切るターン制バトルも相まって、実験的な編成が熱い!
→ レビューを読むCOGconnected (pc) — 70
SFC時代を彷彿とさせる王道のターン制バトルと、モンスターの魂を集めて融合する奥深いシステムが結実した珠玉のレトロ体験である!緻密で美しいピクセルアートがPS1やGBA時代への郷愁を誘い、ジャズとクラシックが交差する洗練されたサウンドトラックが、特異で奇妙な世界観を完璧に彩る!
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低評価
Noisy Pixel (pc) — 60
記憶喪失の都市ウィザレストの謎や「アニマフュージョン」の概念は魅力的だが、実際のプレイは苦痛である。単調で直線的なダンジョン設計と過剰な敵の配置が、絶え間ない戦闘を強要してくるのだ。道中の雑魚戦は完全に作業化する一方でボス戦は理不尽な難易度の壁となっており、ゲームバランスは無残に崩壊している。
→ レビューを読むCOGconnected (pc) — 70
美しい見た目とは裏腹に、本作はひたすら単調な作業を強いる過酷なゲームである。敵から得られる経験値が極端に少なく、目的のソウルを落とすまでの退屈なレベル上げに膨大な時間を浪費させられる。単調な直線ダンジョンを進むだけでも苦痛だが、さらに極端に強いボスが立ち塞がるため、全体的な再調整が必須である。
→ レビューを読むGameBlast (pc) — 75
独自のシステムは評価できるが、プレイヤーへの負担は大きい。迷宮探索が体験の中心となるため、似たような景色と直線的な構造が続くダンジョンの繰り返しにはすぐに飽きが来るだろう。最大のウリであるホムンクルスのカスタマイズすらも、特定の組み合わせを探し求めるための終わりのない退屈な作業へと容易に堕落する。
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まとめると
- 敵の魂を吸収してホムンクルスを自在にカスタマイズできる「アニマフュージョン」は唯一無二の魅力
- タイムラインとチェインを駆使する戦術的なターン制バトルが面白い
- HD化されたピクセルアートとsoLiによるジャズ調BGMの完成度が高い
- QoL改善やNew Game+など、リマスターとしての利便性向上もしっかり
- ダンジョンの構造が直線的で、景色の変化も乏しく単調になりがち
- 雑魚の経験値が少なくボスが極端に強いため、レベル上げに膨大な時間を取られる
- 戦闘後HP全回復の仕様が雑魚戦のリソース管理を形骸化させている
- 大画面出力時のスプライトの粗さ、ボイス未実装、オートセーブ非対応が惜しい
- アニマフュージョンの複雑さとクラシックJRPGとしての設計は好みが大きく分かれる
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ワイズマンズワールド リトライ(WiZmans World Re;Try) |
| ジャンル | RPG |
| 発売日 | 2026年2月19日 |
| 開発元 | CITY CONNECTION |
| パブリッシャー | CITY CONNECTION / GRAVITY |
| 対応機種 | Nintendo Switch / PS5 / PS4 / Xbox One / PC(Steam) |
| 原作 | ワイズマンズワールド(2009年 / ニンテンドーDS / ジャレコ) |










