2025年10月2日に発売の『デジモンストーリー タイムストレンジャー』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『デジモンストーリー タイムストレンジャー』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
メタスコアは70点台後半で、評価としては賛否両論の「遊ぶ人を選ぶゲーム」。デジモン育成の中毒性やバトルの戦略性は高く評価されていますが、一本道のマップやテンポの悪さといった不満点もしっかり指摘されています。良い面と気になる面の両方を紹介していくので、購入の参考になれば幸いです。
育成は最高、でも冒険がちょっと窮屈
この『デジモンストーリー タイムストレンジャー』は、450体以上のデジモンを「進化と退化」のループで鍛え上げる中毒性の高い育成システムと、属性相性をフル活用した戦略的なターン制バトルが光るRPGです。舞台となる「デジタルワールド・イリアス」の描写も美しく、デジモンたちが実際に暮らしているセントラルタウンの生活感には思わず見入ってしまいます。
ただ一方で、ダンジョンは基本的に一本道で探索の自由度が低く、お使い系のサブクエストが延々と続くテンポの悪さも目立ちます。序盤はデジタルワールドに到達するまでに10時間近くかかるという声もあり、「面白くなるまでの我慢」がそれなりに必要かもしれません。良い部分と気になる部分がはっきり分かれていて、デジモンへの愛情やJRPGの育成にどれだけ熱量を注げるかで、評価がガラッと変わるタイプの作品ですね。
「進化と退化」のループが止められない
本作最大の魅力は、間違いなく育成システムです。強いデジモンに進化するためにはステータスや性格、才能レベルといった複数の条件を満たす必要があって、足りなければ一度退化させてレベル1からやり直し。この「進化→退化→再育成」のループが、やればやるほどデジモンが強くなっていく達成感を生んでいて、レビュアーからは「完璧なパーティを求めて常に退化させてしまう」「このループがシリーズを支える根幹だ」と絶賛されています。
新要素の性格システムもよくできていて、「博愛」「勇気」「知恵」「友好」といった性格ごとにステータスの伸びが変わります。特定の進化ルートには特定の性格が必要になるので、育成の幅がグッと広がっていますね。総勢450体以上という圧倒的なボリュームも相まって、パーティ編成の試行錯誤は無限に楽しめます。
バトルは「準備してこそ」の手触り
3体のデジモンで戦うターン制バトルは、ウィルス・ワクチン・データの3すくみに加えて火や水などの属性も絡む複雑な相性システムが特徴です。弱点を突けばダメージが3倍になるため、適当にゴリ押しするだけでは勝てません。控えとの交代やアイテム使用がターンを消費しないのは快適ですし、主人公のスキル「クロスアーツ」でパーティ全体にバフをかけたり強力な攻撃を放てるのも気持ちいい。他のデジモンから技を付け替えられる「Attachment Skills」で弱点を補えるカスタマイズ性も魅力です。
レベル上げのテンポも優秀。最大5倍速のオートバトルに加え、フィールド上で格下の敵にぶつかればバトル画面に入らずワンボタンで倒して経験値がもらえます。この機能は「ポケモンも早く導入するべき」と大絶賛されていて、育成ゲームとしての快適さは文句なしです。
デジモンが「暮らしている」世界
舞台となる「デジタルワールド・イリアス」は、過去作の無機質な空間とは打って変わって、デジモンたちが実際に生活している温かい世界として描かれています。ハブエリアの「セントラルタウン」では、ライバルについて愚痴をこぼすデジモンや、バーでくつろぐデジモンがいたりして、レビュアーが「世界が呼吸しているように感じる」と表現するほど。巨大なデジモンがビルを見下ろす怪獣映画的なスケール感も見事ですね。
ストーリーも「新宿インフェルノ」と呼ばれる大災害を防ぐために8年前にタイムトラベルするという重厚な設定で、中盤以降はイノリとアイギオモンの絆を中心にアニメシリーズのような熱い展開が待っています。「PG指定の『真・女神転生』のようだ」という声もあるくらい、同ジャンル作品と比べても少しダークでエッジの効いたシナリオ。高田雅史氏によるキャッチーなBGMも高評価で、特にボス戦やセントラルタウンのテーマは多くのレビュアーの心を掴んでいます。
ただ、ストレスも結構あります
一本道のマップと使い回しが辛い
ここからは気になる点。デジタルワールドの見た目は美しいんですが、レベルデザインは「分岐する狭い廊下」の連続で、広い空間を自由に走り回れる場面はほとんどありません。レビュアーは「首輪を外された犬のように広い野原を駆け回りたいのに、それが叶わない」と表現しています。
さらにゲーム後半では、タイムトラベルのプロットを理由にクリア済みのダンジョンを敵を少し強くしただけの状態でもう一度歩かされる場面が頻発。「これさえなければ最高傑作だった」という声が多数上がるほど、テンポへの影響は深刻です。
サブクエストは「おつかい」の連続
サブクエストの大半は「特定のアイテムを拾ってくる」「指定された敵を数回倒す」といった単調なおつかい。攻略のヒントも全部システムから提示されるので、自分で考えて探索する楽しみがありません。しかし進化に必要なアノマリーポイントを稼ぐにはこなすしかなく、「単なる作業の押し付け」と感じるプレイヤーが多いようです。
ダンジョン内の移動ギミックも問題で、サブマリモンに乗って水を越えたりパルモンのツタで移動するたびに5〜10秒のスキップ不可能なアニメーションが挟まります。間違えるとスタート地点に戻されるエリアでは「コントローラーを投げ出したくなる」という声も。お気に入りのデジモンに乗れる「デジライド」も、移動速度は変わらず見た目だけの要素にとどまっている点は残念ですね。
序盤の10時間が長すぎる
ゲーム開始からデジタルワールドに到達するまでの序盤が非常にスローペースです。新宿や下水道を行ったり来たりしながら退屈な探偵作業をこなす展開が続き、「まるで10時間の退屈な探偵ごっこ」「千回の停止による死(通信会話で頻繁にゲームが止まる)」と厳しく評されています。物語が本格的に動き出す中盤以降まで、かなりの忍耐が必要ですね。
フルプライスなのに課金誘導がある
技術面では、PS5でもフレームレートが30fps制限で、フィールド移動時にフレームドロップやポップインが頻発するのが気になります。そしてなにより、フルプライスのRPGでありながら拠点「狭間の劇場」の中に課金ダンジョンへの入り口やPSストアへ直接誘導するNPCが堂々と配置されているのは大きな問題。「まるで基本無料のソシャゲの待合室にいるようだ」という表現は、的を射ていると思います。
遊ぶ人によって評価が割れるところ
ボス戦の難易度は「歯ごたえ」か「理不尽」か
ボス戦の難易度については意見が真っ二つです。否定的な意見としては、ボスのHPが異様に高く、直前まで弱点がわからない仕様のせいで、戦闘に入ってから「魔法無効+特定属性耐性持ち」だと判明して完全に詰む場面があるということ。特定のボスのためだけにデジモンを育て直すグラインドが発生し、徒労感が大きいという批判があります。
一方で肯定的な意見は、「適当に殴れば勝てるゲームとは違い、明確な戦略と準備が求められるのが良い」というもの。ボスのチャージ攻撃をスタンで妨害したり、属性相性をパズルのように組み合わせて挑む必要があるからこそ、「手塩にかけて育てたパーティの真価が問われる最高のテスト」になっているという声も。JRPGのシステムにどっぷり浸かりたい人には◎、ストーリーをサクサク進めたい人には△、というのが実情のようです。
「デジファーム」の待ち時間
デジファームは、冒険中にパーティ外のデジモンを裏で育成できる便利なシステムです。ただし性格変更やステータス強化にリアルタイムでの待機時間が発生するため、「今すぐ戦力を整えたい」というときに足枷になります。「モバイルゲームのタイムゲート仕様をコンソールに持ち込まないでほしい」という反発もありますね。
無口な主人公をどう受け止めるか
主人公が一切喋らない「サイレントプロタゴニスト」方式についても意見が分かれています。プレイヤーの自己投影を促すJRPGの伝統的な手法として受け入れる人がいる一方、アイギオモンやイノリがフルボイスで感情豊かに演じている横で主人公だけが無言で頷いている違和感を指摘する声もあります。テーマが重厚なだけに、「感情的なシーンで物語の傍観者のように感じてしまう」というのは気になるポイントかもしれません。
メディアレビュー紹介
高評価
The Outerhaven — 100
本作は私がプレイした中で最高のデジモンゲームだ!「新宿インフェルノ」を防ぐためのタイムトラベルの物語は、イノリとアイギオモンの絆を中心に展開し、オリンポス十二神が重要な役割を果たす。スキャン率を200%まで高める育成や、狭間の劇場でのデジファーム管理など、システムの進化とやり込み要素も完璧である。
→ レビューを読むPlayStation Universe — 95
本作はシリーズを究極体へと進化させた今年のGOTY候補だ!ステータスやエージェントレベルで分岐する進化・退化システムの中毒性は凄まじく、アグモンをグレイモンやティラノモンへ育成する過程がたまらなく楽しい。序盤から広大なデジタルワールドを自由に探索できる驚きもあり、全ファン必携の至高のRPGである。
→ レビューを読むPSX Extreme — 92
東新宿ビジョンスクエアから始まり、屋上でクワガーモンを殴り飛ばす怒涛の展開に引き込まれる!イノリとアイギオモンの関係が感情の核となり、人間味ある深いドラマを描き出す。エージェントスキルを用いた育成は直感的で、狭間の劇場による管理も洗練された、心揺さぶる大傑作だ。
→ レビューを読む
低評価
GamingBolt — 60
「クロスアーツ」を活かした戦闘は評価できるが、他は惨憺たる有様だ。主人公やイノリの描写は薄っぺらく、物語に緊迫感が全くない。PS5で30fps上限の上、ポップイン現象や粗悪な影の描写が目立ち、新宿の探索も単調の極みだ。育成以外の要素は全て無駄な重荷となっており、RPGとして致命的に退屈である。
→ レビューを読むGame Rant — 60
アニメをオマージュしたクワガーモン戦など見どころはあるが、同じダンジョンを何度も周回させる水増し構造が致命的だ。タイムトラベルを言い訳にした使い回しはテンポを殺し、過剰な説明台詞が苦痛を倍増させる。5倍速戦闘に頼るほど作業感が強く、せっかくの育成要素を台無しにするただの苦行である。
→ レビューを読むTheGamer — 60
アイギオモンの物語は良いが、過剰な手引きと退屈なサブクエストが足を引っ張る。何より許しがたいのは、ペルソナ風の「狭間の劇場」にストアへ直行させる課金案内NPCが鎮座している点だ。フルプライス作にも関わらず、基本無料ゲームのような露骨なマイクロトランザクション集金態勢が敷かれており、極めて不快である。
→ レビューを読む
まとめると
- 450体以上のデジモンを「進化→退化→再育成」で育てるシステムが最大の魅力で、やり込み要素は無限
- 属性相性を活用した戦略的なターン制バトルと、5倍速オートバトルなど快適機能が充実
- デジタルワールド・イリアスの世界描写は美しく、セントラルタウンの生活感あるNPCが世界観に深みを与えている
- ストーリーは序盤の冗長さを乗り越えれば、中盤以降に熱い展開が待っている
- ダンジョンは一本道で自由度が低く、後半のマップ使い回しがテンポを大きく損なっている
- サブクエストは単調なおつかい中心で、移動ギミックのスキップ不可アニメーションもストレスの原因
- デジタルワールド到達まで約10時間の序盤は忍耐が必要
- フルプライスにもかかわらず、拠点内に課金誘導NPCやDLCダンジョンが配置されている
- ボス戦の難易度は「歯ごたえ」と「理不尽」で意見が真っ二つ
- デジファームのリアルタイム待機や無口な主人公の是非も好みが分かれるポイント
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | デジモンストーリー タイムストレンジャー(Digimon Story Time Stranger) |
| ジャンル | 育成RPG |
| 発売日 | PS5 / Xbox Series X|S:2025年10月2日 Steam:2025年10月3日 Nintendo Switch 2 / Nintendo Switch:2026年7月9日 |
| 対応機種 | PlayStation 5 / Xbox Series X|S / Steam / Nintendo Switch 2 / Nintendo Switch |
| CERO | C |
| 開発 | バンダイナムコエンターテインメント |
| 前作 | デジモンストーリー サイバースルゥース / サイバースルゥース ハッカーズメモリー |










