2025年10月28日に発売の『Wreckreation』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『Wreckreation』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
スコアは60点台前半と厳しめの着地になっています。『Burnout』の元開発チームによる新作ということで期待値が高かっただけに、評価はかなり割れました。光る部分と足を引っ張る部分がはっきりしているタイトルなので、気になっている方は購入の参考になれば幸いです。
『Burnout』の後継者を名乗るには、ちょっと荷が重い



この『Wreckreation』は、『Burnout』シリーズを生んだThree Fields Entertainmentが手がけた精神的後継作です。走りながらリアルタイムでコースを作れるLive Mixという看板機能は確かに面白いんですが、それ以外の部分――マップの密度、物理演算の安定性、AIの挙動――がことごとく足を引っ張っていて、「アイデアは良いのに完成度が追いついていない」という評価に集約されます。
400平方キロメートルという広大なオープンワールドを持っていますが、その広さに中身が伴っておらず、あるレビュアーは「2009年の『FUEL』以来の虚無」とまで言い切っています。アーケードレーサーとしての爽快感が垣間見える瞬間はあるものの、全体としては早期アクセスのような粗さが目立つ一本です。
400平方キロメートルの「何もない」
本作のマップは数字だけ見れば圧倒的に広い。ただ、その中にあるのはコピーペーストされたような緑地と岩肌がひたすら続く風景です。
『Burnout Paradise』にはあったような記憶に残るランドマークや、立体的に入り組んだ都市部がまるごと存在しません。どこを走っても似たような田舎道と高速道路の繰り返しで、探索しようという気持ちが湧きにくい。イベント間の移動距離も長いのに、ファストトラベルは発見済みのガレージにしか飛べないので、何もない道を延々と走らされる時間がかなりあります。
物理演算がまるで信用できない
レースゲームとして致命的なのが、走る・ぶつかるの挙動が安定しないことです。
ライバル車に時速300kmで体当たりすれば豪快に吹き飛ばせるのに、道端の小さな石に触れただけで自分が即大破する。逆に壁に正面衝突しても何事もなく跳ね返ることもある。当たり判定の一貫性がまったくありません。
さらに象徴的なのが、チェックポイント通過時に表示される巨大な「CHECKPOINT」の3D文字オブジェクトです。これ自体に物理判定があり、破壊した破片が車の下に挟まって挙動がおかしくなったり、カーブの先に鎮座した巨大な文字がブラインドコーナーを作り出したりと、完全に本末転倒な設計になっています。クラッシュ後のリスポーン位置がコース外になるバグや、無限に落下し続けるループに陥る現象も散見されます。
AIのラバーバンディングが露骨すぎる
レースで一番ストレスになるのが、AIの補正がひどすぎるという点です。
どれだけ完璧なラインで走って差を広げても、AIは物理法則を無視した加速で背後にワープしてくる。逆にこちらがミスをしてもAIは減速して待ってくれる。つまり上手く走ることの意味がほとんどなくて、結局は最終コーナーの運ゲーになりがちです。速く走る技術が報われないレースゲームって、かなりキツいですよね。
ロードレイジが窮屈になった
『Burnout』シリーズで人気だった敵車破壊モード「ロードレイジ」も、ルール変更で評判が悪い。
一部のイベントでは「赤いターゲット車」以外を破壊するとペナルティを受ける仕様になっていて、見えた敵を片っ端からぶっ壊すという本能的な爽快感が失われています。さらに制限時間内に規定数を倒す必要があるのに、敵車の出現頻度が低くて物理的にクリア不可能な場面もあるとのこと。かつてのカタルシスが窮屈なルールで潰されてしまっているのは、もったいないの一言です。
UIが時代遅れ
操作周りのストレスも無視できません。多くの機能がDパッドの「DJメニュー」に集約されているんですが、階層が深くて直感的ではない。走行中に操作する前提なのに、視線移動と操作の複雑さが事故の原因になるという皮肉な状況です。ドリフトやスタントの入力方法、Live Mixのアイテム解放条件といった重要な部分のチュートリアルも足りておらず、手探りでの試行錯誤を強いられます。
『Burnout Paradise』の劣化コピーに見える瞬間
オマージュというレベルを超えて、『Burnout Paradise』の露骨なコピーに見えてしまう部分が多いのも評価を下げている要因です。特にクラッシュ時のスローモーションカメラ演出はテンポを削ぐ上に、カメラが戻った瞬間に操作不能で壁に激突するなど、ゲームの流れを断ち切ってしまう。あるレビュアーのタイトルがそのまま的を射ていて、「パラダイスへの免許証返納」と表現しています。
ただ、光る部分もちゃんとある
Live Mixはやっぱり面白い
ネガティブな話が続きましたが、本作の看板機能であるLive Mixは確かにユニークです。
走行中にメニューを開いて、ランプやループ、障害物を目の前の道路にポンと配置して、そのまま即テスト走行できる。従来のコースエディタのように別画面に遷移する必要がないこのシームレスさは、創造的なプレイヤーにとっては強力な武器になります。配置したオブジェクトはセッション終了後も残り続けるので、殺風景なマップを少しずつ自分だけの遊び場に変えていく達成感がある。空中にコースを組んでクラウドの上を走り抜けるなんてこともできます。
フレンドと遊ぶと化ける
シングルプレイだと空っぽの世界が虚しいんですが、マルチプレイでは評価がガラッと変わるという声が多いです。
一人がコースを走っている横で、もう一人がリアルタイムでその先にランプや障害物を設置して妨害(あるいは協力)する。この動的な遊びは車版マインクラフトとも呼ばれていて、友人と一緒に殺風景なマップをカオスな遊び場に変えていく過程にこそ本作の真価があるかもしれません。Wreckordという記録システムで、各道ごとにドリフト距離やジャンプ飛距離の記録がフレンド間で共有されるので、リアルタイムで集まれなくても非同期の競争が楽しめます。
テイクダウンの爽快感は健在
アーケードレーサーとしてのスピード感と、ライバル車に体当たりして吹き飛ばすテイクダウンの気持ちよさは、ちゃんと『Burnout』の系譜を感じさせます。対向車線を攻めたり、ニアミスやドリフトでブーストゲージを溜めて一気に噴射する中毒性のあるサイクルは健在。何もない直線を300km/h以上で爆走しながらブーストを維持する瞬間的な快楽は、粗だらけのゲームの中でも確かに光っています。
操作感を巡って意見が真っ二つ
車のハンドリングについては、評価がきれいに割れています。
「アーケードライクで反応が良い」「ブレーキタップでドリフトに移行する感触が『Burnout』的で好き」という肯定派がいる一方、「ドリフトの角度調整が効かない」「一度滑り出したら壁に激突するまで制御不能」という否定派も同じくらいいます。ドリフト中のステアリング操作が受け付けられない感覚は、操作の深みを求める層には厳しいかもしれません。
サンドボックスか、手抜きか
もう一つ大きく意見が分かれているのが、Live Mixを中心としたサンドボックスのコンセプトそのものです。
「未完成な世界を自分たちで完成させていくのが楽しい」「物理演算のバグすら笑い飛ばせるバカゲー」として楽しんでいる層がいる反面、「開発者が用意すべきコースやコンテンツをプレイヤーに丸投げしている」と厳しく見る層もいます。自分で何も配置しなければ虚無が広がるだけのマップを前にして、シングルプレイ中心のユーザーほど後者の感想を抱きやすいようです。
メディアレビュー紹介
高評価メディア
CGMagazine — 8.5 / 10
『Burnout』のDNAを色濃く継承した精神的後継作。Live Mixエディターによるリアルタイムの世界改変やプレイヤーの主体性の高さ、破壊表現の楽しさが光る。PC版ではVR modとの相性も良好。
→ レビューを読むTry Hard Guides — 8.0 / 10
Live Mixによるリアルタイムなコース編集と創造性の高いカスタマイズが魅力。圧倒的なスピード感とBurnoutを彷彿とさせるクラッシュ演出の爽快感を評価。ただし描画距離や物理演算の不安定さは課題として残る。
→ レビューを読むGameGrin — 7 / 10
Live Mixによるサンドボックス構築と天候・交通量のリアルタイム変更は革新的。Burnout、Trackmania、Forza Horizonの要素を融合したユニークな立ち位置だが、ハンドリングの不安定さと世界の空虚さが足を引っ張る。
→ レビューを読む
低評価メディア
Gamereactor UK — 2.5 / 5
400平方キロメートルのマップにLive Mixのアイデアは面白いが、大量のバグ、生命感のない空虚な世界、リワインド機能の欠如が致命的。ロードレイジイベントの質も低下しており、未完成感が拭えない。
→ レビューを読むWorth Playing — 6.3 / 10
Live Mixによるコース作成や空中コースのポテンシャルは認めつつも、AIの極端なラバーバンディング、コントロール設定の変更不可、イベント間の退屈な移動がストレスの原因に。DJメニューの使いにくさも指摘。
→ レビューを読むDualShockers — 6.5 / 10
Burnout Paradiseの仕組みを継承したスピード感や作成システムは楽しいが、オリジナリティの欠如と『Burnout Paradise』の露骨なコピー感が否めない。チェックポイント制が自由度を制限している点も不評。
→ レビューを読む
まとめると
- 走りながらリアルタイムでコースを作れるLive Mixは本作独自の武器
- フレンドとのマルチプレイで評価が一変する「車版マインクラフト」的な楽しさ
- テイクダウンやブーストの爽快感は『Burnout』の系譜を感じる
- 400平方キロメートルのマップは広大だが中身が驚くほど空っぽ
- 物理演算と衝突判定が不安定で信頼性に欠ける
- AIのラバーバンディングが露骨で、速く走る技術が報われない
- ロードレイジなどのイベントルールが窮屈になっている
- UIが古臭く使いにくい、チュートリアルも不足
- リワインド機能がなく、一度のミスでやり直しになるストレス
- 『Burnout Paradise』のオマージュが劣化コピーに見えてしまう瞬間が多い
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Wreckreation(レックリエーション) |
| ジャンル | オープンワールド・アーケードレーサー |
| 発売日 | 2025年10月28日 |
| 対応機種 | PC / PlayStation 5 / Xbox Series X |
| プレイ人数 | 1〜8人(オンラインプレイ対応) |










