【メタスコア】『イースX -Proud Nordics-』評価レビュー

2026年2月20日に発売の『イースX -Proud Nordics-』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『イースX -Proud Nordics-(Ys X: Proud Nordics)』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

メタスコアは80代半ばの良ゲー評価。スピーディなコンビ戦闘と広大な新エリアの完成度が高く評価される一方で、前作所有者への配慮不足や通常戦闘の単調さには批判も集まっています。購入の参考になれば幸いです。

「決定版」の名に恥じない、けど財布には厳しい一作

84
Ys X: Proud Nordicsmetacritic.com

この『イースX -Proud Nordics-』は、前作『イースX -ノーディクス-』に大量の新規コンテンツと細かな改善を詰め込んだ、いわゆる「完全版」にあたる作品です。新しいエリア、新しいキャラクター、新しいエンドコンテンツ——追加されたボリュームはかなりのもので、シリーズに初めて触れるなら間違いなくこちらを手に取るべきだと思います。

ただ、前作をすでにプレイした人にとっては「同じゲームをもう一度フルプライスで買い直す」というハードルがどうしてもつきまとう。この点を許容できるかどうかで、本作の評価はかなり変わってきますね。

コンビ戦闘の手触りが気持ちよすぎる

本作最大の魅力は、やはりアドルとカージャの2人を切り替えて戦うデュオ戦闘システムでしょう。手数が多く攻撃的なアドルと、アーマー削りに長けたカージャをワンボタンで瞬時にチェンジ。さらに専用ボタンを押せば2人が一体化する「コンビモード」に移行し、強力なデュオスキルや鉄壁のジャストガードが使えるようになります。

ただしコンビモード中は移動速度がガクッと落ちるので、「ここぞ」というタイミングを見極める判断が求められます。このシンプルだけど奥が深い駆け引きが、ボス戦では特に映えますね。ジャストガードを決めたときのカウンター演出は映画みたいな迫力で、思わず声が出るかもしれません。

ガードを成功させるたびに倍率が最大5.0倍までスタックする「リベンジゲージ」の存在も大きくて、積み上げた倍率をデュオスキルで一気に叩き込む瞬間のカタルシスはたまらないものがあります。

新エリア「オーランド島」の完成度がとんでもない

今回の目玉コンテンツである新マップ「オーランド島」は、5つの広大なエリアで構成されていて、シリーズでも屈指の出来だと評されています。立体的なダンジョン構造、歯ごたえのあるパズル、そしてしっかり手強い敵配置。探索の果てに待ち受ける隠しボスは「見事に練り上げられた最高のおまけ」とまで言われていて、過去の名作『イース -フェルガナの誓い-』や『イース・オリジン』を彷彿とさせるとのこと。

新キャラクターのカヌートとアストリッドも後付け感がまったくないのが素晴らしいです。カヌートはカージャの従兄弟としてライバル関係を築き、ノーマン族の歴史を深く掘り下げる役割を担っています。物語に自然と溶け込んでいて、「最初からいたのでは?」と思えるほどですね。

海を駆ける爽快感と「マナホールド」の楽しさ

帆船「サンドラス号」を使った海上探索も、前作から大きく進化しています。「風の道」を解放していくことで高速移動が可能になり、序盤の「ちょっと遅いな」というストレスが嘘のように消えていく。最初は小舟のようだったサンドラス号が、武装を強化し乗組員を集めることで「大海原の海軍の獣」へと変貌していく過程は、確かな成長の実感を与えてくれます。

大砲で敵船を撃沈する海戦から、そのまま上陸して敵拠点を制圧する「島奪還戦」へのシームレスな移行は、アーケードゲームのようなテンポの良さで夢中になれます。一部のレビュアーは「『アサシン クリード IV ブラック フラッグ』の海戦の最高のアダプテーション」と絶賛しているほど。

もうひとつの新要素、遠くのオブジェクトを掴んで投げ飛ばせる「マナホールド」も探索を格段に面白くしています。隠された宝箱へのルートを切り開いたり、敵の弾を掴んで撃ち返したりと、フィールドの遊び方が広がりました。

クリア後のやり込みも充実していて、ローグライト風ダンジョン「ムスペルヘイム」、果てしなく続く海戦サバイバル「終わりのない海」グリンブルボードを使ったレースミニゲームや闘技場での戦闘など、長く遊べるコンテンツが揃っています。

ただ、気になるところもしっかりあります

フルプライスの買い直しは正直キツい

本作で最も批判を集めているのが、前作の所有者に向けたアップグレードパスが存在しないという点です。前作の発売からわずか1年半〜2年というスパンでのリリースにもかかわらず、追加コンテンツを遊ぶためには何十時間もの本編を最初からやり直す必要があります。セーブデータの引き継ぎもなし。これは「ばかげている」と言われても仕方ないかもしれません。

再プレイを強いられることで、ゲーム中盤の冗長さもより際立ってしまう。一部のレビュアーは退屈に耐えきれず、ホバーボードで敵陣を素通りして戦闘をスキップしたと告白しているほどです。

※Steam版 イースⅩ スペシャルアップグレードパッケージ:2026年3月7日(金)発売

雑魚戦が単調で島のビジュアルも似通っている

ボス戦のクオリティが高い分、通常の雑魚敵は行動パターンが単純で物足りなさを感じます。終盤はボタン連打の作業になりがちで、難易度を最高に引き上げても敵の耐久力が増すだけ。戦術的な変化がほとんど生まれないのは残念ですね。

また、オーランド島の美しさとは対照的に、ベースゲーム部分の小さな島々はどれも似通った見た目で直線的。ゲームを進めるほど環境デザインの使い回しが気になってきて、探索のワクワク感が薄れていく区間があります。

「マナホールド」の物理演算がたまに不安定

せっかくの新機能「マナホールド」ですが、地形や環境によって物理演算の当たり判定が怪しくなることがあります。進行不能になるような致命的なバグではないものの、投げたオブジェクトが意図しない方向に飛んでいくとちょっとイラっとしますね。リセットポイントが頻繁に設けられているのは救いです。

人によって評価が真っ二つに割れるポイント

本作には、プレイ環境によって評価が大きく分かれる要素がいくつかあります。

まず「完全版」としての立ち位置。10時間以上の新規コンテンツやQoLの改善を含む本作は、シリーズ初プレイなら文句なしの決定版です。でも前作をクリア済みの人にとっては「数時間の追加ストーリーのために、同じ長編RPGをもう一度最初から?」という疑問は当然出てきます。

島奪還ミッションのSランク条件も意見が分かれるところ。本作では海戦と地上戦の両方で完璧に近いプレイを求められるよう厳格化されていて、やりがいを感じる人もいれば、カジュアルに楽しみたい人にとっては窮屈に映るかもしれません。

さらに、クリア後の新ダンジョン「ムスペルヘイム」はローグライト的な周回構造を持っていて、少しずつアップグレードを解放していく中毒性があります。ただ、ストーリー重視で遊びたい人には単調な作業に感じられる可能性も。レビュー内でも「万人受けするお茶ではない」と明言されています。

メディアレビュー紹介

Console Creatures — 90 / 100
シリーズ初心者にも最適な独立した物語と、再調整された爽快な戦闘システムが最大の魅力だ。広大な追加マップや進化した帆船アクションを備えた完全版と呼ぶにふさわしい仕上がりだ。ただしオリジナル版の経験者には追加要素が少なく、再プレイを推奨するにはやや物足りない。
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Video Chums — 86 / 100
魅力的な世界観と楽しい戦闘メカニクスを備えた傑作アクションRPGの拡張版である。新マップや新スキル、手強いダンジョンの追加は本作に大きな価値をもたらしている。ただし前作の発売から期間が短く、オリジナル版の経験者にとっては同じ物語を再度なぞる作業が退屈に感じてしまう欠点も残っている。
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PlayStation LifeStyle — 80 / 100
素晴らしい物語と楽しい戦闘を備えた名作の完全版だ。約10時間の新規クエストややり込み用ダンジョン、120Hz対応など追加要素は非常に充実している。完成度は申し分ないが、オリジナル版の発売から日が浅いため、既存ファンがすぐに再プレイすべきかは悩ましい。
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GameBlast — 75 / 100
ダイナミックな戦闘や記憶に残るボス戦、海戦探索が魅力の完全版だ。高難易度ダンジョンなど追加要素も充実している。しかし、代わり映えしない島のビジュアルや、行動パターンの少ない敵との戦闘が、プレイに単調さと反復作業感をもたらしている点がマイナス評価に繋がっている。
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まとめると

  • アドルとカージャをワンボタンで切り替えるデュオ戦闘は、シンプルながら爽快感と戦術性を両立した本作の核
  • 新エリア「オーランド島」はシリーズ屈指の完成度で、立体的なダンジョンと隠しボスが探索を強く動機づける
  • 帆船による海戦と島奪還戦のシームレスな連携は、アーケードライクなテンポの良さで夢中になれる
  • 新アクション「マナホールド」がフィールド探索のパズル要素を劇的に拡張している
  • 「ムスペルヘイム」や「終わりのない海」など、クリア後のやり込みコンテンツが充実
  • 前作所有者へのアップグレードパスがなく、フルプライスで本編を最初からやり直す販売形式には不満が多い
  • 通常の雑魚敵は行動パターンが単調で、終盤はボタン連打の作業になりがち
  • ベースゲーム部分の島々はビジュアルが似通っており、長期プレイで新鮮味が薄れる
  • 「マナホールド」の物理演算が地形によって不安定になることがある
  • 初プレイなら最高の決定版だが、前作クリア済みなら買い直しの価値を慎重に判断すべき

製品情報

項目詳細
タイトルイースX -Proud Nordics- / Ys X: Proud Nordics
ジャンルアクションRPG
発売日2026年2月20日
開発日本ファルコム
プレイ人数1人
対応機種Nintendo Switch™、PlayStation®5、PlayStation®4、steam

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち