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バットマンゲーム黎明期を振り返る!闇の騎士がビデオゲームの世界に初めて降り立った初期作品群とその進化の歴史を徹底解説

2026年05月19日 | #ゲーム #発売 | IGN

バットマンゲーム黎明期を振り返る!闇の騎士がビデオゲームの世界に初めて降り立った初期作品群とその進化の歴史を徹底解説

バットマンのゲームの歴史は、彼のコミックでの長い活躍と同じくらい多様性に富んでいます。80年以上にわたる歴史のほぼ半分、つまり40年間もゲームに登場し続けているのです。しかし、彼の多岐にわたるコミックでの描写とは異なり、コンソール世代を超えて数多くのゲームがリリースされてきたにもかかわらず、その基本的な要素はあまり変わっていません。どの年代の、どのハードウェアでプレイしても、バットマンのゲームでは、ガーゴイルから滑空し、グラップリングフックを放ち、バットラングを敵に投げつけるのがお決まりのパターンとなっています。

ダークナイトのゲームにおける夜明け

バットマンのゲーム化が始まったのは1986年のことです。英国のOcean SoftwareがZX Spectrum向けに初のバットマンゲームをリリースしました。このゲームは、バットマンが自分の洞窟に閉じ込められ、ガジェットも奪われた状態で、バットホバークラフトの部品を集めて脱出するというアイソメトリックパズルでした。150もの画面をパズルや罠、モンスターを避けながら進む必要があり、攻撃能力すら持たないバットマンは、まさしくスーパーヒーローのパワーファンタジーとはかけ離れた存在でした。

1988年には、Ocean Softwareからサイドスクロールアクションゲーム『Batman: The Caped Crusader』が登場。ペンギンとジョーカーとの2つのシナリオが用意され、キックやバットラングで敵と戦えるようになりました。特に、コミックのコマ割りを模したユニークなインターフェースは、当時のバットマンの主な認知源がコミックであったことを考えると、画期的な試みでした。

そして1989年、ティム・バートン監督の映画『バットマン』の公開に合わせて、Ocean Softwareは『Batman: The Movie』をリリース。これはスタジオの集大成ともいえる作品で、映画のセットピースにインスパイアされた5つのミニゲームで構成されていました。このゲームでは、バットマンが同時に戦い、ジャンプできるようになり、グラップリングフックもゲームに初登場しました。また、高速のバットモービルシューティングステージも導入され、これは後のシリーズの定番となります。

サンソフトが描くバットマンの躍進

1989年、日本のサンソフトがファミコン向けに『バットマン』を発売し、この作品は大きな成功を収めます。ティム・バートン版映画のプロットとは異なり、キラーモスやエレクトロキューショナーといったディープなDCコミックの悪役と戦う、個性的なゲームでした。バットマンはパンチやキック、そして3種類のサブウェポンを駆使して画面を駆け巡り、壁から壁へと飛び移る様子は『忍者龍剣伝』を彷彿とさせました。

サンソフトはこの成功を受けて、翌年にはセガジェネシス版やゲームボーイ版など、さまざまなプラットフォームにバットマンを展開します。ジェネシス版は『忍』のような、よりじっくりとしたアクションが特徴でした。また、ゲームボーイ版では、銃を携えたミニチュアサイズのバットマンが敵を撃ちまくるという、バットマンの銃器に対する厳格なポリシーに反する、ある意味でコミカルな描写もなされました。PCエンジン版では、丸々とした可愛らしいアバターのバットマンが、トップダウン視点の迷路でパズルを解きながら悪者を倒すという、これまた異色な作品がリリースされています。

ダイナミックなゲームプレイで新たな境地へ

1991年には、サンソフトが映画の続編に先駆けて、独自の続編となる『Return of the Joker』(日本版タイトルは『Dynamite Batman』)をリリースしました。映画原作がないため、ティム・バートン的なゴシックな雰囲気から一転、ラン&ガンスタイルの派手なアクションが特徴です。『ロックマン』や『悪魔城ドラキュラ』、『魂斗羅』を混ぜ合わせたようなゲームデザインで、バットマンのメイン武器は腕に取り付けられた大砲という、かなりアグレッシブな描写がされています。

このNES版の成功を受け、ゲームボーイ版も登場しましたが、こちらはNES版とは全く異なる内容で、急遽バットマンのスキンを被せたような忍者アクションゲームでした。さらに、セガジェネシス版は『Revenge of the Joker』としてリリースされましたが、タイトな開発スケジュールとアメリカのスタジオへの委託が影響し、操作性やグラフィック、難易度が高く評価は芳しくありませんでした。

多数のゲームで彩られた「バットマン リターンズ」の時代

1992年には、ティム・バートン監督の続編映画『バットマン リターンズ』が公開され、これを題材にしたゲームがなんと9種類もリリースされました。これは当時としては驚くべき数で、6つの異なる開発スタジオが、それぞれのハードウェアに合わせて独自のゲームを制作しました。

セガジェネシス版『Batman Returns』は、マリブインタラクティブが開発したサイドスクロールアクションプラットフォーマーで、サンソフトのジェネシス版に近い、ややスローなアクションが特徴でした。一方、SNES版『Batman Returns』は、コナミが開発したベルトスクロールアクションで、『ファイナルファイト』に似た、大きなスプライトと派手な効果音で敵をなぎ倒す爽快感が魅力でした。

他にも、NES版は『ダブルドラゴン』のような縮小されたベルトスクロールアクション、セガマスターシステムやゲームギア向けには8ビットのプラットフォーマー、Atari Lynx向けにはシンプルなサイドスクロールゲームが発売されました。特に異彩を放ったのがMS-DOS版で、ポイント&クリックアドベンチャーとしてリリースされ、ルカースフィルムのゲームのようにバットマンが画面内を歩き回り、パズルを解き、犯罪現場を調査し、悪党を取り調べるという、探偵としてのバットマンに焦点を当てた珍しい作品でした。これは、後のバットマンゲームの方向性を示す重要な一歩となります。