カプコンが『バイオハザード』や『モンスターハンター』シリーズ開発で生成AIをアセット制作に不採用と発表、開発者の「感性」を重視しデバッグ作業での活用は推進
2026年05月21日 | #ゲーム #アプデ #発売 | GamesRadar+
カプコンは、自社が手掛ける『バイオハザード』や『モンスターハンター』シリーズといった人気タイトルのゲーム開発において、生成AIをゲーム内のアセット制作には使用しない方針を明らかにしました。これは、現在、トップレベルの生成AIをもってしても、人間の開発者が持つ「感性」には及ばないという判断によるものです。ゲーム開発プラットフォームとAIソリューション担当副社長である井上眞一氏が4Gamerのインタビューで語ったところによると、カプコンは生成AIをアセット制作に導入する計画はなく、今後もその方針は変わらないとのこと。開発チームの感性が生み出す独自性が、ゲームの品質を決定づける上で極めて重要であるとカプコンは考えています。
生成AIの活用範囲と具体的な効果
カプコンは、生成AIをゲーム内のアセット制作には使用しない一方で、コミュニケーション関連のタスクやデバッグ作業においては積極的に導入しています。特にGoogle Geminiや自社開発のAIを活用したプレイテストシステムを導入しており、これにより「ルーティンワーク」の削減に成功しているとのこと。このシステムは、AIがゲームをプレイして発見したバグをデバッグ担当エージェントに報告するだけでなく、別のAIエージェントがゲームディレクターのコンセプトと照らし合わせて報告内容を評価します。これにより、人間が睡眠中にも大量のチェックと評価作業が進められ、「ゲームの意図するコンセプトと異なる」可能性が高い問題をスクリーニングし、開発者に提示することが可能となっています。
アセット制作への生成AI不採用の背景
カプコンは昨年、何百、あるいは何万ものゲーム内アセット、例えばテレビや木、椅子、シンクといったオブジェクトの制作に生成AIを活用する可能性を模索していました。しかし、その後の検証で、生成AIでは人間のクリエイターが持つ「感性」を伴う品質には到達できないという結論に至ったようです。同社はグラフィック、サウンド、プログラミングを含む様々な部門でAIの使用方法をテストしていますが、最終的にゲームコンテンツへのAI生成アセットの導入は行わない方針を明確にしています。これにより、カプコンは独自のデザイン哲学とクリエイターの感性を重視し、ユーザーに最高品質のゲーム体験を提供することを目指しています。