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『Saros』のサウンドトラックが本日配信開始! 作曲家サム・スレイター氏が「エクリプス」が世界を蝕む音楽表現の秘密と制作秘話を語る

2026年05月22日 | #ゲーム #発売 | PlayStation.Blog EN

『Saros』のサウンドトラックが本日配信開始! 作曲家サム・スレイター氏が「エクリプス」が世界を蝕む音楽表現の秘密と制作秘話を語る

『Saros』のサウンドトラックが本日5月22日に配信開始され、作曲家のサム・スレイター氏がこの作品の楽曲制作について語っています。スレイター氏は、暗いシンセサイザー音やドローンメタル、加工されたボーカル、そして歪んだギターサウンドを組み合わせることで、『Saros』の世界観、特に「エクリプス」という現象を音楽で表現しようと試みました。ゲームの音楽は単なるBGMではなく、惑星カーコサの魂を見つけ出す作業だったと振り返っています。

音楽が織りなすカーコサの魂

スレイター氏によると、『Saros』のサウンドトラックは「途方もなく巨大で暗いパズル」のようなものだったと語られています。クリエイティブディレクターのグレッグ・ルーデン氏とPlayStation Studios Creative Artsの音楽リードであるジョー・スウェイツ氏とともに、カーコサという場所の初期テーマやテクスチャをどう表現するか、繰り返し議論を重ねたとのことです。ゲーム開発の初期段階では完成したゲームがないため、楽曲のアイデアがその世界観に合致するかどうかを手探りで探っていく作業だったと明かしています。ルーデン氏がメタル好きだったこともあり、ドローンメタルとダークエレクトロニックミュージック、これら二つの世界の間の緊張感が初期のアイデアとしてありました。有機的で歪んだサウンドと、非常にクリアでありながら圧倒的なハイファイ電子音をどう融合させるかが大きな課題だったといいます。

環境音が一体となるゲーム体験

スレイター氏は、音楽とサウンドデザインの間に区別はないと考えており、両チームが密接に連携を取りながら制作を進めたと述べています。例えば、雨や環境音が存在するレベルでは、音楽を入れるのではなく、環境音だけでプレイヤーに状況を伝えることを選択した場面もあったとのことです。また、ゲーム内の異なるバイオーム(生態系)が音楽に大きな影響を与えています。「古代の深淵」では、セラミックや石のような音を加工し、巨大な洞窟の残響音のように響かせ、常に下降するようなリバーブで絶え間ない降下感を表現しています。エクリプスが発動すると、金属的なパーカッションサウンドが加わり、機械からの距離に応じて音楽とサウンドデザインが連動する仕組みも導入されています。さらに、多くの音は操作された人間の声を使って作られており、人間的なものを認識できないほどに変容させるというアイデアが貫かれています。

欠席している存在に寄り添うメロディ

ゲームの主要なトラックである「Sun is Forever」は、ストーリーの中心人物でありながら、ある意味で不在の存在であるニティヤのテーマとして始まりました。スレイター氏は、ニティヤを「不在」ではなく「遠く離れた存在」と捉え、アルジュンを誘惑するサイレンソングではなく、むしろ母性的な温かさを持つ音楽を目指したと語っています。ミステリアスでありながらも、「ここで会えばすべてがうまくいく」というメッセージが込められているとのことです。この曲にギターが加わる瞬間はカタルシスを感じさせ、エクリプスがニティヤを押し退けるような表現になっています。この愛と憧れ、そして堕落と怒りのコントラストは、サウンドトラック全体を貫く核となっています。

エクリプスが世界を歪めるサウンド

『Saros』の世界を蝕む「エクリプス」を音楽で表現するため、Housemarqueチームは「世界が溢れ出す」感覚を求めていました。スレイター氏はこの表現に「オーバードライブ」というエフェクトを用い、波形が回路の限界を超えて溢れ出す様子を音で表現しています。さらに特徴的なのは、エクリプス発生前の世界のメロディが、エクリプスによってスケールの中間点に正確に移動することです。世界そのものは変わらずオーバードライブがかかるものの、メロディが半音6つ分上下にシフトすることで、プレイヤーの脳は世界の根底にある「ホーム」を感じながらも、それが破壊されたような感覚を覚えます。この違和感が、世界が「何かおかしい」と感じさせる演出に繋がっているとのことです。

記憶に残るボス戦の楽曲

ボス戦の音楽は、記憶に残る強烈さがありながらも、プレイヤーをサポートするものである必要があります。スレイター氏は、エネルギーをシンプルに伝えることが重要だとし、制作中に「これで良い」と感じる時は、そのアイデアが途切れることなく流れていく感覚があったと語っています。各ボス戦の楽曲には、そのレベルのテーマとサウンドアイデンティティが、エクリプス前後の両バージョンで組み込まれており、ボスはレベルのテーマの集大成として位置づけられています。プレイヤーにエネルギーを与え、次へと進ませるような音楽的言語も考慮されており、何度もボスに挑戦する中で、飽きさせない工夫が凝らされています。

項目 内容
サウンドトラック配信開始日 2026年5月22日