← 最新記事一覧

『Path of Exile』開発者が語る「プレイヤーにアンケートを取るな」その真意とは?開発者はゲームのビジョンをどう持つべきか

2026年05月28日 | #ゲーム | GamesRadar+

『Path of Exile』開発者が語る「プレイヤーにアンケートを取るな」その真意とは?開発者はゲームのビジョンをどう持つべきか

『Path of Exile』の共同制作者であるChris Wilson氏が、ゲーム開発者に向けて「プレイヤーにアンケートを取るべきではない」と発言し、波紋を呼んでいます。Wilson氏は、人気ライブサービスゲームの開発経験が豊富で、現在は自身のスタジオ「Light Pattern」で未発表のプロジェクトを手掛けているとのこと。長年の経験から、プレイヤーの意見をどのように取り入れるべきかについて、非常に明確な見解を示しています。

プレイヤーは問題認識には長けているが、解決策は不得意

Wilson氏がアンケートを避ける最大の理由として、マジック:ザ・ギャザリングのヘッドデザイナーであるMark Rosewater氏の言葉を引用し、「あなたのオーディエンスは問題を見つけるのは得意だが、解決するのは苦手だ」と述べています。具体的には、ゲームのデザイン方向性を決める際にプレイヤーにアンケートを取るべきではない、としています。もちろん、プレイヤーの声に耳を傾けることは重要ですが、特定のトピックに関するフィードバックを求めたり、プレイ状況を観察したり、不満に注意を払ったりすることと、ゲームのビジョンをプレイヤーに決めさせることには大きな違いがある、とのことです。

アンケートがゲーム開発にもたらす4つの問題点

Wilson氏は、プレイヤーにゲームの全体的な方向性を決めさせてはいけない理由を4つ挙げています。まず1つ目は、開発側に明確なビジョンがないように見えてしまうことです。プレイヤーにゲームの機能をアンケートで選ばせることで、開発者が何が重要なのか理解していない、あるいはゲームを十分に理解していない、という印象を与えてしまう可能性があります。2つ目は、アンケートが機能に対する誤った期待を生み出すことです。一度アイデアを提示し、意見を求めると、それが実現する可能性があるとプレイヤーは受け取ってしまい、実現に向けて運動したり、期待したりするようになります。3つ目は、プレイヤーは問題を発見・報告するのは得意でも、プロの開発者ではないため、解決策を見つけるのは得意ではないという点です。「フラストレーションを感じる、報酬がない、不公平、混乱する」といった問題に関するプレイヤーのフィードバックは非常に価値があるものの、彼らが提案する解決策は、ゲーム全体のバランスを考慮していないため、正しいものとは限らない、としています。そして4つ目は、アンケート結果のサンプルに偏りが出る可能性です。サンプルが偏っていると、回答は自己中心的になり、質問が問題ではなく解決策に焦点を当ててしまうため、アンケートは役に立たないだけでなく、誤った方向に導いてしまう危険性がある、とWilson氏は警告しています。

プレイヤーの声を聞くべきだが、ビジョンは開発者が持つべき

この問題は、特定のプレイヤー、特に声の大きいプレイヤーに最適化してしまい、コミュニティ全体ではなく短期的な不快感に反応してしまうことにつながるとWilson氏は指摘しています。また、より安全で明白なアイデアに流され、ゲームが本当に必要としている創造的な決断ができなくなる可能性も示唆しています。プレイヤーが短期的に反発するようなことでも、それがゲームに深みや意味、記憶に残るものをもたらす場合があるため、デザインの方向性は開発者が持つべきだ、と強調しています。Wilson氏は、開発者がプレイヤーの声を聞くことをやめるべきだとは言っておらず、むしろ継続すべきだとしつつも、「プレイヤーにゲームの変更方法を尋ねることには本当の危険がある」と注意を促しています。コミュニティの共通の不満点を注意深く聞き、その上でどのように対処すべきかを開発者自身が決定することが賢明なアドバイスだとしています。