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Housemarqueの新作『Saros』に搭載される新エンジン「Graphite」が進化させたVFX技術の全貌が明らかに! 『Returnal』から受け継がれしボリュームフォグの表現力がさらなる高みへ

2026年06月17日 | #ゲーム #アプデ | PlayStation.Blog EN

Housemarqueの新作『Saros』に搭載される新エンジン「Graphite」が進化させたVFX技術の全貌が明らかに! 『Returnal』から受け継がれしボリュームフォグの表現力がさらなる高みへ

Housemarqueは、開発中の新作『Saros』において、独自開発のゲームエンジン「Graphite」を導入したことを発表しました。このエンジンは、PlayStation向けに特化して構築され、過去30年のエンジン開発の集大成として位置付けられています。『Returnal』で培われたVFX技術をさらに進化させ、より没入感のあるゲーム体験を実現するために、グラフィック、シミュレーション、ツール、DCC連携など、多岐にわたる要素が一つのアーキテクチャに統合されています。従来のパーティクルエンジン「NGP」はGraphiteの一部として発展しており、Housemarque作品の象徴ともいえる視覚表現の基盤となっています。

進化したボリュームフォグが描く『Saros』の世界

『Saros』では、前作『Returnal』のボリュームフォグをさらに進化させています。単なる空間を埋める要素ではなく、ゲーム内のあらゆる出来事に反応する「生きている世界の一部」として表現されています。従来のボリュームフォグでは表現が難しかった微細なディテールを再現するため、「低周波フォグ」と「高周波フォグ」の2つのシステムを開発。低周波フォグは環境の雰囲気を醸し出し、高周波フォグはカルコサの特別な部屋でキャラクターエフェクトとして使用され、より臨場感あふれる空間を演出しています。特に、低周波フォグはUnreal Engineのフロクセルフォグをベースに大幅に改良され、物理ベースのライティングや自己遮蔽システムを導入することで、リアルな霧の表現を実現。さらに、プレイヤーの動きや攻撃、爆発、敵の動きにリアルタイムで反応し、霧の中でその影響が明確に視認できるようなインタラクティブ性も備えています。

Houdini連携によるVFXの表現力向上

Housemarqueは、ボリュームエフェクトのレンダリング品質向上に加え、アーティストがVFXをより自由に作成できる新しい方法を導入しました。以前は、ボリュームエフェクトの作成はボクセルごとの密度放出や流体シミュレーションに依存していましたが、『Returnal』の開発中に、より精密な密度生成の制御が必要だと認識。そこで、Houdiniから複雑な高精度データを事前計算できる「オフラインHoudiniデータパイプライン」と、シミュレーションされた点をリアルタイムでボリュームにラスタライズする「ランタイムポイントクラウドラスタライザー」という2つの新しいツールを開発しました。これにより、キャラクターのアニメーションメッシュに沿ってパーティクルを精密に追従させることが可能になり、アーティストはエフェクトの挙動とライフサイクルを完全に制御できるようになりました。

プレイヤー登場シーンの舞台裏

この技術の具体的な活用例として、『Saros』のプレイヤー登場シーケンスが挙げられます。この複雑なエフェクトは、Houdiniで生成されたスプラインがプレイヤーのスケルトンメッシュに直接配置されることから始まります。これらのスプラインはGraphiteにエクスポートされ、各コントロールポイントが個々のパーティクルとして扱われます。ランタイムでは、これらの要素が時間とともにどのように振る舞うかをプログラマブルなパーティクルシステムが制御し、プレイヤーが溶岩のような液体から出現する様子をリアルタイムで表現しています。このシーケンスは、PS5のベースモデルで60fpsで動作し、ベイクされたシミュレーションアセットなしで複数の登場アニメーションを、それぞれわずかに異なるランダム化で提供しています。