『Disco Elysium』開発元ZA/UMのライターが語るスタジオの未来像――新作『Zero Parades』開発の裏側と「AAAスタジオにはならない」という強い意志
『Disco Elysium』で世界中のプレイヤーから絶賛された開発スタジオZA/UMのライター兼VOディレクター、ジム・アシレビ氏が、新作『Zero Parades』についてIGNのインタビューに応じ、スタジオとしての展望を語りました。同氏は、ZA/UMが今後も大規模なAAAスタジオにはならないことを強く望んでいるとしています。
なぜAAAスタジオにならないのか
アシレビ氏は、ZA/UMが常にインディーシーンから深く刺激とインスピレーションを受けていると述べています。彼は、「新鮮なアイデアは常にインディーシーンから生まれるものであり、アバンギャルドな作品は常に境界線で生まれる」と考えているとのことです。また、『Zero Parades』がたとえ何億本売れたとしても、アーティストやストーリーテラーとしての核となる感性や価値観に忠実であり続ける賢明さを持っていたいと語っています。現在、ZA/UMは100人弱のスタッフで構成されており、その多くが世界各地からリモートで作業をしているそうです。
ゲーム業界の現状と展望
ゲーム業界の現状については、「厳しい状況にある」としながらも、クリエイティブな面ではこれまで以上に良い時期を迎えているとアシレビ氏は分析しています。誰でも何億人もの人々の心を動かすゲームを作れるようになったことがその理由として挙げられます。2025年にリリースされた『Clair Obscur: Expedition 33』の成功を例に挙げ、巨大パブリッシャーの枠外で制作されたシングルプレイヤーのストーリー主導型ゲームに対する需要が非常に高いことを示しています。
プロモーションの課題
一方で、業界が「ゲートキーパー的でなくなった」ことで、自身のゲームをどうプロモーションし、どうすればターゲットとなるプレイヤーに届けるかという新たな課題も生まれているとアシレビ氏は指摘しています。この点については、自身のビジョンと声に忠実であり続けることだけが唯一コントロールできる部分であると考えているとのことです。
『Zero Parades』への想い
『Zero Parades』については、そのビジョンこそがZA/UMの「北極星」だったと語っています。すでに制作段階で大きな誇りと喜びを感じており、プレイヤーからの反応は「ボーナスのようなもの」と表現しています。ストーリーテラーとして得られた真の価値は、友人や同僚をより深く知り、彼らの心や魂の奥底にあるものを知ることができた点にあるとしています。Steam Next Festでは、『Zero Parades』の無料デモがプレイ可能になる予定です。