『Arc Raiders』開発のEmbark Studiosが驚異のデータ追跡システムを公開! 1日30TBのデータでプレイヤーの行動からマッチメイキングまで徹底分析、不正対策も万全に
2026年07月01日 | #ゲーム #アプデ | GamesRadar+
Embark Studiosは、自社が開発するゲーム『Arc Raiders』において、プレイヤーの行動を詳細に追跡するデータパイプラインの驚くべき詳細を公開しました。このシステムは、ゲーム内で発射された銃弾の1発1発を数秒以内に開発チームに伝えることが可能で、ピーク時には1日あたり30テラバイトものデータを処理していたとのことです。この徹底したデータ収集は、ゲームバランスの調整、アンチチート対策、さらにはプレイヤーの行動に基づいたマッチメイキングシステムの改善に活用されています。
膨大なデータが語るプレイヤーの軌跡
Embark StudiosのデータエンジニアであるMattias Andersson氏によると、同スタジオは『Arc Raiders』や前作『The Finals』において、「すべての銃弾」「プレイヤーの位置」「銃弾が何かに命中した瞬間」といった1,000種類以上のイベントを追跡しています。『Arc Raiders』がピークを迎えた時期には、1日あたり1,000億件以上のイベント、30テラバイトもの膨大なデータを処理しており、このデータは2秒未満という驚異的な低遅延でデータ分析ツールBigQueryに送られています。つまり、プレイヤーが銃弾を発射したわずか2秒後には、開発チームがその銃弾が命中したかどうかを分析できる状態になっているのです。このピークは2025年11月から2026年2月頃で、『Arc Raiders』がSteamで40万人以上の同時接続プレイヤーを記録していた時期にあたります。
データで読み解くプレイヤーの意図
Embark Studiosがこれほど詳細なデータを収集する目的は多岐にわたります。まず、アンチチート対策とバグ検出に役立てられます。さらに、命中率やダメージ量に基づいて武器のバランスを調整し、ゲームプレイ体験を向上させるためにも不可欠です。特に『Arc Raiders』では、プレイヤーの行動に基づいてマッチメイキングを調整することに重点を置いています。Andersson氏は、「誰が最初に撃ったのかを知りたい」と語り、PvPを好むプレイヤー同士、あるいは積極的に戦闘を仕掛けない友好的なプレイヤー同士をマッチングさせることで、より公平で楽しいゲーム環境の構築を目指していると説明しました。ただし、デザイナーディレクターのVirgil Watkins氏が以前語ったように、システムは「意図」を推測することはできません。例えば、下手なプレイヤーが攻撃を仕掛けたものの弾を外し、上手なプレイヤーが自衛のために反撃した場合、システムは結果として上手なプレイヤーが下手なプレイヤーを倒したという事実しか認識できないのです。
Denuvo Anti-Cheatの導入とさらなる公平性への追求
Embark Studiosは、不正行為対策としてDenuvo Anti-Cheatの全プレイヤーへのロールアウトを完了したと発表しています。しかし、同社はこれで終わりではなく、今後も「より広範なアップデート」を通じて、さらなる公平なプレイ環境の実現に向けて努力を続けていくとのことです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| データ処理量(ピーク時) | 1日あたり30テラバイト |
| イベント追跡数(ピーク時) | 1日あたり1,000億件以上 |
| データ遅延 | 2秒未満 |