Obsidian EntertainmentのJosh Sawyer氏、RPGの選択肢は「純粋な善悪」を超えた時に深みが増すと語る。古代ギリシャ悲劇から得たインスピレーションとは?
2026年07月02日 | #ゲーム #アプデ | GamesRadar+
Obsidian Entertainmentのデザインディレクターであり、ベテラン開発者のJosh Sawyer氏が、RPGにおける選択肢について興味深い見解を語っています。彼は、善悪の二元論に囚われない選択肢こそが最良だと考えており、そのインスピレーションを数千年前の古代ギリシャ悲劇から得ているとのことです。Sawyer氏は、自身のルーツである演劇や歴史の知識が、ディレクターを務めた『Pentiment』や『Fallout: New Vegas』のような作品に深く影響を与えていると語っています。
善悪だけではない選択肢の魅力
Sawyer氏が特に言及しているのは、ソフォクレスの『アンティゴネー』やアイスキュロスの『オレステイア』といったギリシャ悲劇です。これらの作品では、登場人物が本当に苦悩するような、極めて困難な道徳的・倫理的決断を迫られます。その選択肢は決して「純粋な善」でも「純粋な悪」でもなく、どちらを選んでも何らかの犠牲が伴うものです。Sawyer氏は、ゲームにおける道徳的・倫理的選択肢を考える上で、この「善悪では割り切れない」状況を重視していると述べています。
プレイヤーの価値観を問う深遠な選択
Sawyer氏は、すべてのゲーム内選択肢をギリシャ悲劇の登場人物が経験するような「苦悩」に満ちたものにする必要はないとしつつも、プレイヤーが「じっくり考えさせられる」ような選択肢は、たとえ不快な感情を引き起こしたとしても、より興味深い体験を生み出すと考えています。なぜなら、そうした選択はプレイヤー自身の価値観と向き合うことを強制するからです。一方、明確な善悪の選択肢も完全に排除するわけではないものの、多くのプレイヤーは「善人プレイ」か「悪人プレイ」のどちらかを選択し、そのキャラクター像に沿った行動を取り続ける傾向があるため、深く考える機会は少ないとのこと。Sawyer氏にとって、RPGの選択は「個々の選択が明確に割り切れない」ときにこそ真価を発揮します。この点において、『Pentiment』で誰に責任を負わせるかを決める選択は、その良い例だと自身で評価しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | Josh Sawyer |
| 役職 | Obsidian Entertainmentデザインディレクター |
| 主な監督作品 | 『Pentiment』、『Fallout: New Vegas』 |