ホラーゲーム『ILL』の開発舞台裏を公開! 映画制作のノウハウを活かしたPS5向け一人称視点アクションホラーのモーションキャプチャ撮影秘話が明らかに
2026年03月03日 | #ゲーム #発売 | PlayStation.Blog EN
PlayStation 5向けに開発中の新作サバイバルホラーゲーム『ILL』について、デベロッパーのTeam Cloutが開発の舞台裏を公開しました。本作は一人称視点のアクションホラーで、プレイヤーが操作する間も、モーションキャプチャを駆使したカットシーン中も、容赦ない恐怖体験を提供することを目指しています。映画制作で培ったノウハウをゲームにどう落とし込んでいるのか、共同設立者のMax Verehin氏が語っています。
映画制作の経験がもたらすリアルな恐怖
Team Cloutのメンバーは、映画「Until Dawn」やドラマシリーズ「It: Welcome to Derry」といったホラー作品に携わってきた経験が豊富です。この映画制作のバックグラウンドが、『ILL』における緊張感、ペース配分、キャラクターの存在感の表現に大きく影響しています。モンスターの動き方、影の落ち方、クリーチャーがフレーム内でどのように振る舞えば真の恐怖を呼び起こせるかといった知識が、ゲーム内のあらゆるシーンで活かされているとのことです。ゲームは、謎の勢力とそれが生み出す「Aberrations」に侵食された巨大な研究要塞を舞台に、グロテスクなリアリズムとバイノーラルオーディオがプレイヤーを常に不安な状態に保ちます。
ゲームならではの没入感を追求
一般的な映画制作と異なり、ゲームでは「プレイヤーが操作したときにどう感じるか」がすべての撮影決定の基準になっています。『ILL』では、すべてのシーンが直接ゲームプレイに繋がり、一人称視点は維持されたまま、ほとんどのパフォーマンスシーンはカットなしでアクティブなプレイ中に始まり、終わります。これにより、映画的なトリックに頼らず、自然にプレイヤーにコントロールを戻し、次の行動やその瞬間の感覚をプレイヤーの視点から導くことが重視されています。もし、あるシーンがゲームプレイの流れを妨げると判断された場合は、迷わず作り直すという徹底ぶりで、これによって全体的なプレイ体験がより強力になっているとしています。また、登場人物は単なる障害物ではなく、それぞれに動機と個人的な物語を持つ三次元的なキャラクターとして描かれており、体験をより深くしています。
モーションキャプチャ撮影の裏側
撮影現場では、俳優たちは実物のモンスターがいない中で演技をする必要がありました。そのため、監督や演出担当は、目に見えない壁や障害物、脅威などを常に説明し、演技を導いたとのことです。また、俳優たちがリアルな環境を想像しやすいよう、モニターには主人公視点でのラフなゲーム内パースペクティブが表示され、自身のデジタルモデルがリアルタイムで動く様子を確認できたそうです。しかし、一部の俳優はつい画面に視線を送ってしまうこともあり、キャラクターに集中し続けることの難しさも語られています。
予期せぬ発見とチームワーク
演技の現場では、予期せぬ発見も多かったとのこと。叫び声や泣き声といった感情的なシーンは、肉体的にも精神的にも消耗が激しく、俳優により多くの休息を与えるため、スケジュールの調整も行われました。また、シンプルなはずだったシーケンスが、正確な振り付けや演者間の厳密な同期を要し、何時間もかかる作業になることもあったそうです。時には、プロデューサーやスーパーバイザーが敵クリーチャーの代役を務めるなど、演者が反応する具体的な存在を提供する必要があったことも明かされています。過酷な撮影の中でも、キャストは冗談を言い合ったり歌い始めたりと、人間らしい瞬間があり、それが最終的なゲーム内の雰囲気とのコントラストを際立たせていたとのことです。