『Pokémon GO』の過去データが都市型配送ロボットの進化に貢献!Nianticの空間AI技術がCoco Roboticsと提携し、現実世界で活躍するロボットの精度向上に一役買っていることが明らかに
2026年03月16日 | #ゲーム #ハード・周辺機器 | Polygon
2025年3月にScopely社が買収した『Pokémon GO』ですが、実は過去にNiantic社が収集したデータが、なんと都市型配送ロボットのトレーニングに活用されていることが明らかになりました。これは、Niantic社の空間AI技術と、Coco Robotics社が開発した配送ロボット「Coco」との提携によって実現したもので、ゲーマーが街中でポケモンを捕まえようと動き回ったデータが、思わぬ形で最先端技術に貢献しているとのことです。
『Pokémon GO』が培った空間AI技術の最前線
この提携の核となっているのは、Niantic Spatial社が持つ「空間AI」と「Visual Positioning System(VPS)」です。従来のGPSだけでは電波が届きにくい都市部でのロボットの正確な位置特定は困難ですが、VPSはスマートフォンのカメラで周囲の風景をスキャンし、その情報から位置を特定する技術です。プレイヤーが『Pokémon GO』をプレイ中に様々な角度から街の景色をスキャンしたデータが、ロボットが複雑な都市環境を安全かつ正確にナビゲートするための重要な情報源となっています。Niantic社のジョン・ハンケCEOは、「ピカチュウをリアルに動き回らせることと、Cocoのロボットを安全かつ正確に動かすことは、実は同じ問題だ」と語っており、ゲーム内の体験が現実世界の技術課題解決に直結していることを示唆しています。
配送ロボット「Coco」の現状と未来
Coco Robotics社が展開する配送ロボット「Coco」は、約1,000台がロサンゼルス、シカゴ、ジャージーシティ、マイアミ、ヘルシンキなどで稼働しています。フライトケースほどの大きさで、最大8枚の特大ピザや4袋の食料品を運搬可能です。このロボットが都市部の混雑した通りを効率的に移動するためには、高い精度での位置認識とナビゲーションが不可欠であり、Niantic社のVPS技術がその課題解決に大きく貢献しています。プレイヤーが『Pokémon GO』やその前身である『Ingress』で収集したデータは、Cocoがナビゲートする都市の正確なモデル構築に利用されており、これにより、悪天候や様々な角度からの視点といった多様な条件下でも、ロボットが正確に動作するための精度が向上しています。
プレイヤーデータ活用の裏側
2020年には『Pokémon GO』に「フィールドリサーチ」という機能が追加され、プレイヤーは周囲の写真を撮影したり、スキャンしたりすることで、アイテムやレアなポケモンを獲得できました。プレイヤーがこのデータの利用目的をどれだけ理解していたかはさておき、Niantic社はデータセット構築について常にオープンな姿勢を示しており、これらのデータがファストフードの配送ロボットのトレーニングに活用されることになった、というわけです。Niantic社はデータの収集を隠してはいませんでしたが、一部の『Pokémon GO』ファンにとっては、そのデータがAI企業によってロボットのトレーニングに使われていることに複雑な感情を抱くかもしれません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ロボット名 | Coco |
| 稼働台数 | 約1,000台 |
| 稼働都市 | ロサンゼルス、シカゴ、ジャージーシティ、マイアミ、ヘルシンキ |