Nvidiaの最新AIアップスケーリング技術「DLSS 5」にゲーム開発者から懸念の声、アートの意図を尊重するNvidiaの主張と食い違う実態とは
2026年03月20日 | #ゲーム #アプデ #ハード・周辺機器 | IGN
Nvidiaが発表した最新のAIアップスケーリング技術「DLSS 5」が、ゲーム業界で物議を醸しています。Nvidiaはゲーム開発者もこの技術を支持していると主張していますが、実際にトレーラーが公開されるまでその内容を知らなかった開発チームも存在し、特にアートチームからは懸念の声が上がっているようです。この技術は、従来のDLSSとは異なり、ゲームの見た目に大きく影響を与える可能性があると指摘されています。
DLSS 5がもたらすビジュアルの変化
DLSS 5の最大の論点は、その「ニューラルレンダリング」機能にあります。アニメーターのMike York氏が指摘するように、この技術は単にライティングやマテリアルを修正するだけでなく、ゲームのジオメトリを「上塗り」しているかのように、フレームごとに新たな画像を生成している可能性があるとのこと。つまり、本来のゲームグラフィックとは異なる、AIが作り出した新しいビジュアルが描画されているという見方です。例えば、『バイオハザード レクイエム』のデモでは、キャラクターの目の向きが異なったり、唇のしわや耳の形が変わったりといった、細かいディテールの変化が確認されています。これは、Nvidiaが主張する「アートの意図を尊重する」という言葉とは裏腹に、開発者の意図しない改変が生じる可能性を示唆しています。
開発者の懸念とNvidiaの対応
UbisoftやCapcomのアートチームは、DLSS 5のトレーラーが公開されるまでその存在を知らなかったとされており、特にCapcomは以前からAI技術に対して慎重な姿勢を示しているため、今回の発表に大きな衝撃を受けているとのことです。Nvidiaは、開発者がモデルの強度や色調補正などの詳細なコントロールを通じて、アートの意図を維持できると説明しています。具体的には、コントラスト、彩度、ガンマを調整したり、特定のオブジェクトやエリアをAI処理から除外したりする機能を提供するとしていますが、これらのコントロールが実際にどの程度の効果を発揮するのかは、まだ不明確な点が多いです。DLSS 5は今年の秋にグラフィックカードに実装される予定ですが、そのリリースまでにどのような調整が加えられるのか、今後の動向が注目されます。