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Pearl Abyssの新作オープンワールドアクションRPG『Crimson Desert』、期待先行もレビュー解禁でGOTYへの道が険しい展開に。『黒神話: 悟空』の例から僅かな望みはあるか

2026年03月20日 | #ゲーム #発売 | Polygon

Pearl Abyssの新作オープンワールドアクションRPG『Crimson Desert』、期待先行もレビュー解禁でGOTYへの道が険しい展開に。『黒神話: 悟空』の例から僅かな望みはあるか

Pearl Abyssが手掛ける新作オープンワールドアクションRPG『Crimson Desert(クリムゾンデザート)』は、2026年3月19日深夜のリリース直後、Game of the Year(GOTY)の有力候補として注目を集めていました。特に、予測市場Kalshiでは『Grand Theft Auto 6』に次ぐ2番手として、GOTY受賞確率が25%に達し、『バイオハザード レクイエム』の12%を上回るほどの期待が寄せられていたようです。しかし、翌日のレビュー解禁後、状況は一変。Metacriticでの平均スコアは78点と伸び悩み、現時点での年間ゲームランキングでは38位に位置しています。この結果を受け、Kalshiでの受賞確率は急落し、Pearl Abyssの株価にも影響が出たとのことです。

GOTY受賞への厳しい道のり

『Crimson Desert』は、その壮大なオープンワールド、豊富な機能、最高のグラフィック、そして詳細なシミュレーションで、リリース前から「次世代のビッグタイトル」として大きな期待を集めていました。しかし、従来のMMO専門スタジオであるPearl Abyssが、初めてAAA級のシングルプレイヤーアドベンチャーに挑戦したという点が、一部では懸念材料とされていました。それでも、インフルエンサーやゲーマーコミュニティの間で過剰なまでの期待が膨らみ、その熱狂は制御不能な状態になっていたようです。残念ながら、このゲームはThe Game Awards(TGA)でのGOTY受賞は難しいとの見方が強く、仮に受賞できるとすれば「技術的功績」のようなカテゴリーが新設された場合のみ、といった声も聞かれます。

過去のGOTYノミネート基準と『Crimson Desert』の現状

TGAのGOTYは、世界中のゲーム批評家やジャーナリストによる投票で決定されるため、Metacriticのスコアと強い相関関係があるとされています。特に、大規模なオープンワールドRPGである『Crimson Desert』は、TGAの好むジャンルに合致しているものの、Metascoreが80点未満ではGOTYノミネートの対象外となるのが通例です。2014年のTGA開始以来、Metascoreが80点未満でGOTYにノミネートされたゲームは1作品しかありません。それは2017年の『PlayerUnknown's Battlegrounds』で、アーリーアクセス段階でのノミネートであり、レビューがほとんど公開されていなかった特殊なケースでした。

わずかな希望となる過去の例外

しかし、2024年にノミネートされた『黒神話: 悟空』は、Metascore81点という過去最低のスコアながらGOTYにノミネートされました。これは、『Balatro』や『Final Fantasy VII Rebirth』といった高評価の作品がひしめく中で達成された異例の事態です。奇しくも『黒神話: 悟空』も、『Crimson Desert』と同様に東アジアの新興スタジオが手掛けた、AAAタイトル市場に挑戦する作品でした。この前例は、『Crimson Desert』にとってもわずかながらノミネートの可能性を示唆しています。現時点ではPC版のみのレビューが行われており、今後コンソール版の評価や、ユーザーからのレビューがMetacriticのスコアを改善させる可能性もゼロではありません。とはいえ、『Crimson Desert』は批評家から「驚くべき壮大さは評価されるものの、ストーリーやゲームデザインといった重要な要素の実行において欠けている点が多い」と指摘されており、これがTGAの審査員にとって大きな障害となるでしょう。広大な世界観を持つゲームでありながら、GOTYへの道はまさに紙一重の隙間を縫うような、極めて困難な道のりとなりそうです。