従来の常識を打ち破ったBioWareの異色作『Dragon Age 2』、短期間での開発がもたらした「安全策を取らない」挑戦的な物語が今もなお評価される理由とは
2026年03月29日 | #ゲーム #発売 | Polygon
2011年に発売されたBioWareのRPG『Dragon Age 2』は、従来のBioWare作品の定石を覆す挑戦的な作風で、賛否両論を巻き起こしました。しかし、その“安全策を取らない”姿勢こそが、本作を特別なゲームたらしめていると評価されています。
慣例を打ち破る物語設計
『Dragon Age 2』では、プレイヤーは主人公ホークという固定された人間キャラクターを操作します。前作『Dragon Age: Origins』で可能だった種族選択や、壮大な「選ばれし者」の物語ではなく、ダークスポーンの侵攻から逃れてカークウォール市に辿り着いた難民ホークとその家族の7年間にわたる個人的な物語が描かれます。さらに、一体の巨大な悪役ではなく、複数の敵が次々と現れる点や、いわゆるハッピーエンドが用意されていない点も、従来のBioWare作品とは一線を画しています。
開発期間の短縮がもたらした意外な効果
当初は『Dragon Age: Origins』の拡張パックとして計画されていたものの、急遽フルサイズの続編へと変更され、開発期間が14〜16ヶ月に短縮されたという経緯があります。これにより、開発チームは綿密なレビューや修正の時間を十分に取れず、「一度切ったらそれで終わり」という方針で制作を進めることになりました。この制約が、結果として開発チームを過剰な修正から解放し、ホークの個人的で、時に悲劇的な運命を深く掘り下げた、生々しい物語が生まれる土壌となったとのことです。
プレイヤーの選択がもたらす必然的な悲劇
本作では、どんな選択をしても誰かが苦しむという展開が特徴です。ホークの運命は、最初から最後まで悲劇的ですが、その困難を乗り越えるたびに得られる小さな勝利が、より甘美に感じられます。これは「目的地ではなく旅路こそが重要」というテーマを強く感じさせるものとなっています。
後続作品への影響
『Dragon Age 2』の後に続く『Dragon Age: Inquisition』では再び「選ばれし者」の物語が描かれ、広大なセミオープンワールドが導入されましたが、カークウォールの緻密な描写やキャラクターの魅力といった点で、評価が分かれることになりました。最新作『Dragon Age: The Veilguard』でも、コンパニオンのキャラクター性に関して、プレイヤーに挑戦を促すような個性が薄いという批判が聞かれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プラットフォーム | PC, PS3, Xbox 360 |
| 発売日 | 2011年3月8日 (北米) |