『Resident Evil Requiem』の孤児院シーケンスが問いかける、現代AAAゲームの「プレイヤーの自由度」という課題について深掘り! | カプコン最新作の評価と問題点
2026年03月31日 | #ゲーム #発売 #アプデ | DualShockers
カプコンが手がける人気サバイバルホラーシリーズの最新作『Resident Evil Requiem』は、手に汗握るボス戦や緻密なサウンドデザイン、忘れられない雰囲気、そして緩やかなサバイバルホラーと『バイオハザード4』を彷彿とさせるアクションが融合した、多くのプレイヤーを魅了する作品として高く評価されています。しかし、その中でも特に、わずか10分程度の孤児院のシーケンスが、ゲーム全体の体験を損ねていると指摘されており、これが現代のAAAタイトルにおける課題を浮き彫りにしているとして注目を集めています。
孤児院のシーケンスが抱える問題点
問題の孤児院のシーケンスは、主人公のグレース・アシュクロフトがゼノからラクーンシティ孤児院の映像を見せられ、1990年に設定されたプレイアブルな回想シーンに移行するところから始まります。プレイヤーは、アンブレラ社の実験によって変異した子供たちが職員を虐殺する中で、一人取り残された子供「クロエ」を操作します。クロエは施設内をこっそり進み、脱出を試みるものの、地下の研究室で悲惨な運命を辿るという内容です。コンセプトとしては、子供の実験や変異した恐怖といった、シリーズファンが期待する要素が詰まっているのですが、実際にプレイすると非常に退屈だという意見が多く聞かれます。
このシーケンスのゲームプレイは「隠れる」「待つ」「移動する」の繰り返しで、選択肢が非常に限られています。豊富な隠れ場所や敵を欺くためのツール、武器などが用意されていないため、ステルス要素が単調になってしまっています。また、ストーリー面でも、すでに『バイオハザード RE:2』のリメイクで孤児院に関する情報が示されているため、新たな情報がほとんどなく、過去作で描かれた悲劇的な運命をなぞるだけになっています。ホラー要素としても、不気味な子供たちは使い古されたテーマであり、『バイオハザード7 レジデント イービル』のエヴリンのような独自性もありません。ゴア表現についても、期待されるような残虐性はなく、ありきたりな首の骨が折れるシーンで終わってしまっており、全体的にインパクトに欠けるという評価です。
リプレイ性を損なう線形的なゲームデザイン
『Resident Evil Requiem』の孤児院シーケンスは、初回プレイでも退屈ですが、コレクタブルアイテムやアンロック要素が豊富なREエンジン作品において、繰り返しプレイする際にさらに苦痛になります。これはシリーズ全体で過去にも見られた問題で、『バイオハザード RE:2』の孤児院での少女の操作パートや、『バイオハザード ヴィレッジ』のドールハウスのパートも、一度きりの体験としては評価されたものの、再プレイ時には単調になりがちでした。プレイヤーの行動の自由度や緊張感を奪ってしまうと、ゲーム体験は単なるフラストレーションへと変わってしまいます。『バイオハザード』シリーズは予測不可能な状況や、プレイヤーの選択が結果に影響する点でリプレイ性が高まっていましたが、『Resident Evil Requiem』のこのシーケンスは、そういったシリーズの魅力とは真逆の体験を提供しています。
AAAタイトルに共通する課題
この問題は『Resident Evil Requiem』だけでなく、現代のAAAタイトル全体に広がる課題として認識されています。『The Last of Us』シリーズでは、単調な「歩きながらの会話」のシーケンスが頻繁に挿入され、『Marvel's Spider-Man』では、スパイダーマンの能力が制限されたメリー・ジェーンのステルスミッションが批判されました。『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』のアイアンウッドのセクションも、スクリプト化されたスローペースなシーケンスで、プレイヤーの介入の余地が少ないと指摘されています。これらのシーケンスは、プレイヤーに操作を促しながらも、その入力がほとんど意味をなさない「インタラクティビティの幻想」を作り出しているという見方もできます。
現代のAAAタイトルは、経験豊富なプレイヤーだけでなく、幅広い層のオーディエンスをターゲットにしているため、映画のようなストーリーテリングを重視する傾向にあります。そのため、ゲームのペースや演出、プレイヤー体験を厳密にコントロールしようとするあまり、プレイヤーの自由な行動を制限してしまうことがあります。結果として、開発者が意図する通りの感動的な瞬間をすべてのプレイヤーに届けようとするあまり、ゲームならではのインタラクティブ性を犠牲にしてしまうリスクがあるのです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年2月27日 |
| プラットフォーム | PlayStation 5、Xbox Series X |
| 開発・販売 | カプコン |