『Half-Life』のライターが語る一人称視点ストーリーテリングの衝撃と、FPSジャンルでの意外な波及の少なさ、『Call of Duty』など人気作も断片的な影響に留まる現状を分析
2026年04月11日 | #ゲーム | GamesRadar+
初代『Half-Life』のライターであるマーク・レイドロー氏が、Valveのストーリーテリング手法がFPSジャンルで広く採用されなかったことに驚きを表明しました。同氏によると、『Medal of Honor』や『Call of Duty』といった人気タイトルでさえ、この手法を断片的にしか取り入れなかったとのことです。
一人称視点が生み出す没入感
『Half-Life』は、プレイヤーが主人公ゴードン・フリーマンの視点からゲームのストーリー全体を体験するように設計されています。カットシーンや強制的な視点変更がなく、常にプレイヤー自身がゴードンとして物語の中に存在し続ける点が大きな特徴です。レイドロー氏は、この徹底した一人称視点による没入感が、FPSジャンルで期待したほど普及しなかったことに意外の念を抱いています。これは、物語の進行をすべてプレイヤーの視点を通して行うという、ある意味でリスクを伴う試みだったからかもしれません。
断片的に影響を受けた人気タイトル
レイドロー氏が2009年のインタビューで語ったところによると、『Half-Life』の影響は『Medal of Honor』や『Call of Duty』といったタイトルにも見られたものの、その適用は一貫性を欠いていたとのことです。これらのゲームでは、非インタラクティブな説明パートが動的なゲームプレイの間に挟まるなど、『Half-Life』が追求したような途切れない一人称視点での体験は提供されませんでした。『Call of Duty』の初期作品には、プレイヤーがスターリングラードへ向かうボートの上でドイツ軍の砲火を浴びるシーンや、『Modern Warfare』で核爆発の瞬間を体験するシーンなど、印象的な瞬間は存在します。しかし、キャンペーン全体を通して『Half-Life』のような単一の視点にこだわり抜くことはなく、多様なキャラクターや勢力の視点から物語が語られることが多かったようです。この点が、『Half-Life』が今なお最高のFPSゲームの一つとして語り継がれる理由かもしれません。