2026年04月27日 | IGN
かつて開発が進められていたものの、惜しまれつつも中止された『The Last of Us Online』について、元ゲームディレクターのVinit Agarwal氏が、元同僚から「今までで最高のマルチプレイヤーゲームだった」というメッセージが今も届いていることを明かしました。このゲームは2023年12月にノーティードッグが開発中止を決定しており、その理由は、サービス開始後のコンテンツに膨大なリソースを投入する必要があり、それが『Intergalactic: The Heretic Prophet』を含む将来のシングルプレイヤーゲーム開発に深刻な影響を与えるためだと説明されていました。Agarwal氏は開発中止が発表される24時間前にその事実を知ったといい、「壊滅的な影響だった」と当時の心境を語っています。
開発中止された幻のマルチプレイ体験
Agarwal氏は、2016年から2023年まで約7年間にわたり『The Last of Us Online』の開発に携わっていました。同氏によれば、ゲームは「ほぼ完成に近い」状態だったものの、コロナ禍後の業界全体の引き締めや、ソニーによるライブサービス重視路線の再評価など、複数の要因が重なって開発中止に至ったとのことです。Agarwal氏は、自身が過去に強盗に遭った経験から着想を得ており、ゲームを通じてプレイヤーに「その感覚」を味わってほしいと考えていたと語っています。『The Last of Us』の世界観で、物資を巡ってプレイヤー同士が命がけで争うという、極限状態での人間性を描くことが目標だったようです。
「ほぼ完成」から中止へ、そして新たな道へ
ゲームプレイについては、物資を確保するためには他のプレイヤーを倒すのが最も効率的だという設定だったと明かしています。Agarwal氏は開発初期バージョンをプレイした際に、身を隠しながら追跡者から逃れ、草むらに隠れてやり過ごすという一連の体験が、自身の強盗体験と驚くほど似ていたと振り返り、「これは強力な体験だ」と感じたそうです。個人的にも非常に意味のあるプロジェクトだったため、プレイヤーに届けられなかったことが「本当に辛かった」と述べています。Agarwal氏はノーティードッグを退社後、日本を拠点に自身のゲーム開発スタジオを立ち上げています。また、元PlayStationの吉田修平氏によると、バンジーからのフィードバックも開発中止の決定に影響したとされており、ライブサービスゲームを開発するのに必要な労力をノーティードッグが認識し、『Intergalactic: The Heretic Prophet』の開発を優先した結果だとしています。