VRゲーム『Teenage Mutant Ninja Turtles: Empire City』評価レビュー:魅力的なコンセプトながらもバグと単調さが惜しいポイントに
2026年05月01日 | #ゲーム #レビュー | IGN
VRゲーム『Teenage Mutant Ninja Turtles: Empire City』がリリースされましたが、その評価は賛否が分かれています。本作は、人気キャラクターであるミュータント・タートルズの一員となり、広大な都市を舞台にニンジャと戦い、ピザを食べ、ビルの屋根から屋根へと飛び移るという魅力的なコンセプトを持っています。しかし、残念ながら、その素晴らしいアイデアを十分に活かしきれていない点が指摘されています。友達と一緒にタートルズとして冒険する楽しさや、高層ビルを駆け巡るパルクール要素は評価されているものの、戦闘システムの完成度の低さや繰り返しの多いクエスト、そして数多くのバグが、プレイヤーを失望させているようです。
タートルズならではの魅力とパルクールアクション
本作の魅力として、まず挙げられるのはタートルズらしい軽妙な会話劇です。シリーズを通して評価されてきた、タートルズたちのコミカルなやり取りや気の利いたセリフは健在で、プレイ中は何度も笑わせてくれるでしょう。しかし、これらのセリフも繰り返し聞かされるうちに新鮮さが失われてしまうという惜しい点もあります。ストーリー自体は、ベバップやロックステディ、カライ、エイプリル・オニールといったおなじみのキャラクターたちが登場し、予想通りの展開で敵の陰謀を阻止するという、良くも悪くも期待通りの内容となっています。
そして、タートルズになった気分を最も味わえるのがパルクールアクションです。3つのオープンワールドエリアはやや限定的ではありますが、屋上を飛び移ったり、排水管をよじ登ったりしながらフット団を追いかけるのは本作の大きな見どころと言えます。ジャンプ、空中ダッシュ、グラップルフックといった移動手段は序盤から快適で、二段ジャンプなどのアップグレードを解除すれば、さらにアクロバティックな動きが可能になり、街中を縦横無尽に駆け巡る楽しさを味わえます。VRアドベンチャーゲームの醍醐味である空中移動やクライミングは、他の名作には及ばないものの、十分楽しめるレベルに仕上がっています。
課題が山積みの戦闘とクエスト
残念ながら、パルクールアクションの良さは、単調なレベルデザインによって活かしきれていないのが現状です。3つのミニハブ(イーストサイド、チャイナタウン、ドック)は殺風景で魅力に乏しく、プレイヤーは何度も同じような単純なアクティビティを繰り返すことになります。街のいたるところで発生する軽犯罪を阻止したり、フット団の支配から地域を解放したりするアイデアは、『Marvel's Spider-Man』や『Far Cry』シリーズに似ていますが、本作の実装は未熟で、同じサイドクエストが繰り返される上に、クリアしてもほとんど報酬がありません。さらに、解放した地域もすぐにフット団の支配下に戻ってしまうため、メインストーリーの大部分は単調でイライラする作業の繰り返しになってしまいます。
また、戦闘システムも大きな課題です。どのタートルズを操作しても、戦闘は斬りつけ、ダッシュで回避、そしてその繰り返しという非常に単調なもの。ガジェットの使用や「フォーカスモード」によるダメージ増加といった要素はありますが、攻撃が敵をすり抜けたり、ブロックやパリィが不安定だったり、時には戦闘自体がフリーズして攻撃が当たらなくなることもあります。死亡してもすぐに近くでリスポーンし、進行状況が失われることはありませんが、せっかくのタートルズのゲームで戦闘が盛り上がらないのは非常に残念です。ステルス要素もありますが、敵のAIが甘く、簡単に背後から倒せてしまうため、緊張感に欠けます。
キャラクター育成と協力プレイの可能性
冒険中には、タートルズを強化する唯一のアイテム「ゴミ」を集め、キャラクターのレベルアップやアップグレードの解除、スモークボムや回復アイテムなどの消費アイテムの作成に利用します。ゴミの収集方法は、 cratesを破壊したり、繰り返しのサイドクエストをこなしたりと単調ですが、タートルズを強化する goodiesを解除していくのは達成感があります。二段ジャンプや近くのコレクティブルを検出する能力、さらには体力の増加など、投資する価値のあるアップグレードが用意されています。
特に興味深いのは、ラファエルが体力とダメージが増加したり、ドナテロが技術アップグレードのスロットを増やしたりと、それぞれのタートルズの個性に合わせてレベルアップ方法が異なる点です。しかし、一度投資したリソースが、他のタートルズに切り替えた際に引き継がれないのは残念な点です。そのため、複数のキャラクターを試すには、それぞれの進行状況を最初からやり直す必要があり、結果として多くのプレイヤーが1人のキャラクターに固定されてしまう可能性があります。
協力プレイと技術的な問題
本作の最も良い点は、最大3人の友達と一緒にプレイできる協力プレイ機能です。仲間たちがコミカルなタートルズの姿で動き回るのを見るのは飽きません。自分の表情とゲーム内のキャラクターの顔が連動したり、話すときに口が漫画のように開いたりする演出も良いアクセントになっています。下水道の基地でバスケットボールをしたり、オープンワールドでタイムトライアルの速さを競い合ったりするだけでも、単調なタスクがより思い出深いものになります。パーティーゲームや他の協力プレイゲームと同様に、一緒にプレイする仲間がいればいるほど、本作は楽しくなる可能性を秘めています。協力プレイによって単調な戦闘をより早く終わらせ、即興のダンスバトルを楽しむといった、より価値のある体験に時間を費やすことも可能です。
しかし、本作には技術的な問題が数多く存在します。たった6時間のゲームプレイ中に、何度もゲームが中断されたという報告があり、消費アイテムが拾えなくなったり、進行に必要なハッキングミニゲームが操作できなくなったり、重要なミッション目標が完了してもチェックされず、再起動を余儀なくされるといったバグが発生しています。最悪なのは、ミッション目標が完了するまで進行状況が保存されないため、途中で問題が発生してミッションを再開したりプログラムを終了したりすると、すべての進行状況が失われてしまうことです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プラットフォーム | VR |
| ジャンル | アクションアドベンチャー |
| プレイ人数 | 最大4人(協力プレイ) |