2025年2月19日に発売の『Avowed』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『Avowed』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
メタスコアは80前後の「良ゲー」評価で、戦闘の自由度や選択の重みが光る一方、敵の使い回しや戦利品の物足りなさなど気になる点もしっかり指摘されています。購入の参考になれば幸いです。
剣と魔法をワンボタンで切り替える、”自由に遊べる”ファンタジーRPG
この『Avowed』は、『Pillars of Eternity』の世界「エオーラ」を舞台に、アディア帝国の使節として謎の疫病「夢蝕病」に挑むアクションRPGです。最大の魅力は戦闘の手触りと自由度。剣と盾、銃、魔法の書をワンボタンで瞬時に切り替えながら戦う感覚は、「高度にMod化された『Skyrim』のようだが、クラッシュやフレーム低下がない」と形容されるほど快適で、近接攻撃の「ずっしりとした打撃感」はPS5のDualSenseの振動でさらに際立ちます。
一方で、後半になるにつれて同じ敵の使い回しが目立ち始め、戦闘が作業的に感じられるという声も少なくありません。宝箱の中身が素材ばかりだったり、エンチャントの選択肢が二択だけだったりと、探索のご褒美にもう少しワクワク感がほしいところ。光と影がはっきりした、良くも悪くもObsidianらしい一本です。
ビルドの自由度が気持ちいい

ファイター、レンジャー、ウィザードの3つのスキルツリーがありますが、クラスの縛りは一切ありません。魔法戦士でも銃持ちの重戦士でも、好きなように組み合わせて遊べます。ステータスの振り直しも少額のコストでいつでもできるので、「このビルド合わないな」と思ったら気軽にやり直せるのがうれしいですね。
2つのロードアウトをボタンひとつで切り替えられるシステムも秀逸。片手に剣と盾を構えていたかと思えば、次の瞬間には両手持ちの銃や魔法の書に持ち替えて遠距離から攻撃、という流れるような戦い方ができます。敵の弱点に合わせて柔軟にスタイルを変える楽しさは、このゲームの大きな強みだと思います。
“正解”がない選択肢が物語を面白くする

物語面でも評価が高いのが、道徳的にグレーな選択肢の数々です。帝国の使節として任務を遂行するか、現地の人々に寄り添うか。明確な善悪がないからこそ頭を悩ませるし、その決断がクエストの展開やNPCの態度にしっかり反映されるので、自分の物語を作っている手応えがあります。
キャラ作成で設定した出自やステータスの振り方によって、会話中に特別な選択肢がアンロックされるのも面白いところ。知力が高ければ交渉で有利に立ち回れたりと、RPGらしいロールプレイがちゃんと機能しています。
密度の高い「オープンゾーン」探索が楽しい

広大な一枚マップのオープンワールドではなく、エリアごとに区切られた「オープンゾーン」形式を採用しています。各ゾーンが独自の文化や生態系を持っていて、密度が高いのが特徴。パルクールアクションで屋根に登ったり水中に潜ったりと立体的な探索ができて、滝の裏に隠された宝箱を見つけたときの喜びはなかなかのものですね。「Tom Cruiseのような制限のないスプリント」なんて表現もあるくらい、移動の自由度は高いです。
旅の仲間がしっかり”生きている”

カイ、ジアッタ、ヤツリ、マリウスの4人のコンパニオンも魅力的です。特にカイの声優は『Mass Effect』のGarrus役で知られるBrandon Keenerが務めていて、演技の評価は非常に高い。彼らはプレイヤーの決断に対して遠慮なく意見をぶつけてきますし、キャンプでの仲間同士の会話も豊富に用意されています。一緒に過酷な世界を旅しているという実感がしっかり味わえます。
ちょっと気になる点もあります
敵の使い回しと戦利品の物足りなさ
これはかなり多くのレビューで指摘されているポイントです。第1章から終盤まで、登場する敵はクモ、クマ、スケルトンなどの色違いやステータス違いがほとんどで、新しいエリアに行っても「またこいつか」という感覚になりがち。後半は敵の体力も増えるので、同じ戦術の繰り返しが余計にだるく感じられるかもしれません。
宝箱の中身も武器の強化素材ばかりで、「アルゴリズムに従っているかのよう」と皮肉られるほど。ユニーク武器のエンチャントも二者択一の単純なもので、戦利品集めのワクワク感は正直薄いです。
表情が硬い、UIにも改善の余地あり
NPCとの会話シーンではキャラクターの顔の動きやリップシンクが不自然で、ロボットのようだという指摘が目立ちます。三人称視点に切り替えた際のモーションもぎこちなく、せっかくの物語の雰囲気を損なっているのは残念なところ。
操作面では、一人称視点で範囲魔法を使うときにサークルの距離感が掴みにくかったり、コンパニオンへの指示にラジアルメニューを開く必要があったりと、戦闘のテンポを削ぐ場面もあります。コンソール版ではエイムアシストが探索中にも過剰に働いて視点移動の邪魔になる問題も報告されています。
パフォーマンスとバグの問題
特に第3章以降や敵が多数出現する場面では、フレームレートの低下が報告されています。ロード時間の長さもストレス要因。さらに、特定のNPCから鍵をもらう前に宝箱を開けるとクエストが進行不能になるバグや、ボス戦で敵が出現しないバグなど、致命的な不具合も存在するようです。
評価がきれいに割れているポイント
脚本の出来
肯定派 は、政治的決断とファンタジー要素が融合した優れた脚本を称えています。プレイヤーの選択が世界に有機的な影響を与え、物語性が高いと。
否定派は、Obsidianの過去作『Fallout: New Vegas』などと比較して脚本が平坦だと感じているようです。キャラクターが自分のトラウマをまるで「セラピーのセッションのように」理路整然と語るので感情移入しにくく、企業的で無味乾燥なテキストだという批判もあります。
オープンゾーンは英断か、物足りないか
肯定派 は、『Skyrim』のような巨大で空虚になりがちなオープンワールドを避けて、密度の高い「オープンゾーン」形式を選んだことを英断と評価しています。『The Outer Worlds』のアプローチをファンタジーにうまく落とし込んだとの声も。
否定派は、Bethesda作品のようなサンドボックス的な自由度が欠けていると不満を抱いています。街中で爆発物を投げてもNPCが無反応だったりと、世界が静的に感じるという意見です。
レベルスケーリングなし:成長の喜びか、ダメージスポンジか
肯定派は、敵がプレイヤーのレベルに合わせて自動的に強くならない仕様を歓迎しています。序盤に逃げ出した危険なエリアに後で戻って圧倒する、というRPGらしい成長の喜びが味わえるとのこと。
否定派は、レベルが上がっても同じ種類の敵がステータスだけ上がった「ダメージスポンジ」になっていると批判。集団戦が時間ばかりかかる単調な作業に陥ると感じています。
エンディングの演出に物足りなさ
重厚な政治的・宗教的テーマのストーリーは高く評価されていますが、プレイヤーの数々の決断の結末がスライドショー形式であっさり語られるだけで終わるのは物足りないという声もあります。全体のボリュームに対する不満も見られました。
メディアレビュー紹介
高評価
COGconnected — 93 / 100
卓越した世界構築とキャラクター描写が魅力。戦闘は非常に楽しく、多様な武器や魔法の組み合わせが可能。技術的にも磨かれており、高密度なゾーン探索が有機的で、プレイヤーの選択が重みを持つ物語に仕上がっている。
→ レビューを読むRPGFan — 90 / 100
アクセシブルなゲームプレイと深いストーリーテリングが両立し、シリーズの世界観を尊重しつつアクションRPGへ見事に落とし込んでいる。NPCとの会話や探索に没入感がある反面、ルート収集に驚きが少ない側面もある。
→ レビューを読むPlayStation LifeStyle — 90 / 100
探索しがいのある世界と、プレイスタイルを問わず楽しめる戦闘が素晴らしい。ストーリーは短めだが選択肢が豊富で没入感が高い。序盤は敵のレベルスケーリングがないため瞬殺されるリスクがあるなど難易度には癖がある。
→ レビューを読む
低評価
Game Rant — 70 / 100
スピード感溢れる戦闘やパルクールによる探索、ジレンマを伴う選択肢は素晴らしい。しかし、物語の結末があっけなく、探索は繰り返しが多い。野心的なスキルシステムもレベル制限で自由度が活かされていないのが惜しい。
→ レビューを読むXbox Tavern — 73 / 100
活気に満ちた環境デザインや戦闘の手応え、カスタマイズ要素の深さは魅力的。ただし冒険が本格化するまで時間がかかり、全体的に従来のファンタジーの枠を超えない「ジェネリック」な印象を受け、傑作の域には達していない。
→ レビューを読むEurogamer Poland (Eurogamer.pl) — 60 / 100
UE5によるグラフィックや直感的な戦闘は評価できるが、全体的に「焼き直し」の印象が強く独創性に欠ける。キャラクターへの感情移入が難しく、敵も体力が多いスポンジ状態で、進行を妨げるバグやローカライズの不備も目立つ。
→ レビューを読む
まとめると
- 剣・銃・魔法をワンボタンで切り替える戦闘は快適で手触りがよい
- クラスの縛りがなく、ビルドの自由度が非常に高い
- 善悪のない選択肢が物語に深みを与え、RPGらしいロールプレイが楽しめる
- 密度の高いオープンゾーン探索とパルクールアクションが気持ちいい
- コンパニオンが魅力的で、一緒に旅をしている実感がある
- 敵の種類が少なく、後半は使い回しと体力増加で作業感が出る
- 宝箱の中身が素材ばかりで、戦利品集めのワクワク感に乏しい
- NPCの表情やリップシンクが不自然
- フレームレートの低下や進行不能バグなど技術的な問題がある
- エンディングがスライドショー形式であっさりしており物足りなさが残る
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Avowed(アヴォウド) |
| ジャンル | アクションRPG |
| 発売日 | 2025年2月19日 |
| 開発 | Obsidian Entertainment |
| 対応機種 | PS5/Xbox Series X/Steam |
| 視点 | 一人称 / 三人称(切り替え可能) |










