【メタスコア】『届けろ!戦え!カラミティエンジェルズ』評価レビュー

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2026年4月16日に発売の『届けろ!戦え!カラミティエンジェルズ』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『届けろ!戦え!カラミティエンジェルズ』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

メタスコアは60点台と厳しめの評価になっており、個性豊かなキャラクターたちの魅力は広く認められているものの、戦闘やダンジョン探索といったゲームプレイ面での課題が数多く指摘されています。購入の参考になれば幸いです。

キャラは最高、でもゲームが追いついていない

61
Calamity Angels: Special Deliverymetacritic.com

この『届けろ!戦え!カラミティエンジェルズ』は、落ちこぼれ配達チームが繰り広げる「職場コメディ」のようなノリが最大の武器になっているファンタジーRPGです。寝不足で戦わないソムニア、魔法使いなのに殴りたがるイヴリス、カエルに怯えて暴走するセルマなど、業務に支障をきたすレベルの個性派メンバーが揃っていて、そのドタバタ劇は確かに笑えます。

ただ、残念ながらゲームとしての土台がそれに見合っていません。戦闘は「テンション」と呼ばれるキャラの機嫌に振り回されるシステムなのですが、敵が弱すぎて戦略を練る必要がなく、結局ボタン連打で終わってしまう。ダンジョン探索もルーレットを回すだけのすごろく形式で、すぐに作業感が出てきます。キャラクターの魅力だけでは補いきれないゲームプレイの浅さが、多くのレビュアーから指摘されていますね。

ルーレットを回すだけの「おつかい」が辛い

ダンジョン探索は『マリオパーティ』のようなボードゲーム形式で進むのですが、これがかなり単調です。ルーレットを回して出た目だけ進む仕組みで、止めるタイミングを自分で操作できているように見えて、実際は完全にランダム。移動には「想いパワー」を消費する制限がありますが、基本的にはただルーレットを回し続けるだけになりがちで、2.5倍速機能を使わないと耐えられないという声も出ています。

さらに配達物がカバンの半分近くを占めてしまうので、道中で宝箱を見つけても回復アイテムを捨てないと拾えません。探索するメリットが薄れてしまい、最短ルートで目的地に向かうだけの作業になってしまうのは惜しいですね。背景も簡素で、敵も色違いの使い回しばかり。新しいダンジョンに進んでも新鮮味がすぐに失われてしまいます。

ボタン連打で終わる底の浅い戦闘

キャラの機嫌で行動が変わる「テンション」システムは、このゲーム最大の特徴でもあり、最大の問題点でもあります。命令を無視して勝手に行動するキャラクター、ランダムで味方に即死デバフをかけてくるスロット技――制御不能な要素がてんこ盛りなのですが、肝心の敵の攻撃が「くすぐられている程度」に弱いんです。

つまり、戦略を練る必要がそもそもない。画面を見ずにXボタンを連打しているだけで戦闘が終わるような場面がほとんどで、テンションシステムを理解するモチベーションすら湧きません。通常のJRPGなら1ターンで片付くザコ戦を、キャラが寝たり命令を無視したりで無駄に2〜3ターンかけさせられるのは、ただのストレスかもしれません。

細かいところが惜しい――メニューとボイスの問題

地味にフラストレーションが溜まるのが、メニュー周りの不便さです。装備を買うためにショップへ行き、それを身につけるためにギルドに戻る必要がある。この二度手間はプレイヤーの時間を無駄にする不親切な設計ですね。

ボイスの演技自体は好評なのですが、再生頻度の制御に問題があります。メニューの項目にカーソルを合わせるだけでボイスが再生され、戦闘中も音声が重なってしまうことも。特に「ポーテン」というキャラについては「ミュートオプションが欲しい」と名指しで酷評されているほどです。

ただ、キャラクターだけは本当に素晴らしい

落ちこぼれ配達チームのドタバタ劇が笑える

ゲームプレイ面での不満は多いのですが、キャラクターの魅力は多くのレビュアーが認めています。本来は「キュートエンジェルズ」だったのに、配達ミスを連発して「カラミティエンジェルズ(災難を運ぶ天使)」と呼ばれるようになった落ちこぼれチーム。新任リーダーのユウリがこの面倒なメンバーをまとめていく構成は、『英雄伝説 空の軌跡』のような成長物語に通じるものがありつつも、より肩の力が抜けた「職場コメディ」の手触りがあります。

一般的なJRPGのように欠点を克服して英雄になるのではなく、「面倒で奇妙な性格のまま、世界のほうが適応していく」というアプローチが独特で面白いですね。宝箱のミミックのネックレスが巨大化して敵を丸呑みにしたり、敵を回復しすぎてHPバーを爆発させて倒したりと、爆笑を誘うハプニングも頻発するようです。

ナナメダケイ氏の美麗なキャラデザと声優陣の熱演

『神獄塔 メアリスケルター』などで知られるナナメダケイ氏によるキャラクターデザインは高く評価されています。各キャラクターの奇抜な個性を完璧に視覚化した立ち絵や、ビジュアルノベル形式のカットシーンは美しい。日本語・英語ともに声優の演技も優秀で、ツッコミやボケのテンポの良さがコメディタッチのやり取りを見事に引き立てています。

好みが真っ二つに割れるポイント

「テンションシステム」は革新か、ただの邪魔か

思い通りに動かないキャラクターを「どうやってその気にさせるか」というマネジメント要素として楽しめるかどうかが、このゲームの評価を大きく左右しています。レビュアーの一人はこれを「『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』でパーティ全員がカエルにされた時のパニック」に例えていて、それが毎回の戦闘で起きるような新鮮さがあると評価しています。

一方で、ゲームが進むにつれて「コントロール権を奪うだけの不便なギミック」と感じる人が増えていくようです。特に錬金術師ヌメロのスロット技が脈絡なく味方に即死デバフをかけてくる展開は、楽しさよりも徒労感が勝るという声が多いですね。

「日常系」の物語はゆるくて心地よい? それとも設定の無駄遣い?

世界の命運ではなく日々の配達をこなすという低い目標設定を「Cozy JRPG」として好意的に受け止める意見があります。悲劇的な展開になりそうな場面でもキャラクターの奇行でギャグに着地するなど、徹頭徹尾重くならないトーンが魅力だと。

一方で、配達業者という独自の設定や「ムルタマルツ」との対立、「想いパワー」といった面白そうな舞台装置が「キャラが冗談を言い合うための背景」として消費されてしまっているという批判もあります。キャラクターのバックストーリーを掘り下げるサブクエストも、伏線を張るだけ張って放置されることが多いようです。

美麗な立ち絵とチープなゲーム画面の落差

ナナメダケイ氏の立ち絵が美しい分、実際のゲームプレイ画面との品質差が悪目立ちするという指摘も。戦闘中の敵のアニメーションは「GIF画像のようにほとんど動かない」レベルで、マップの背景美術も簡素。ビジュアルノベルパートとの落差が気になるかもしれません。

メディアレビュー紹介

高評価

The Outerhaven (pc) — 80
Selmaが仲間の変身に怯えて怒り狂い戦場を蹂躙したり、魔法使いのIvrisが拳で殴りたがったりと、キャラの「機嫌」に振り回される戦闘が最高に予測不能で笑える!ルーレット移動など運要素の強さや繰り返しのゲームループという難点はあるが、個々のギミックが戦略を狂わせる一口サイズの素晴らしい体験である。
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Video Chums (pc) — 73
RPGとボードゲーム、そして「ランダムなナンセンス」が見事に融合した爆笑必至の傑作だ!機嫌次第で命令を無視するキャラたちの個性が爆発しており、いつも寝ているキャラが目覚めて大ダメージを与えたり、敵を過剰回復させて爆発させたりと予想外の展開から目が離せない。底抜けに明るい世界観に引き込まれる。
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Noisy Pixel (pc) — 65
魅力的な落ちこぼれ集団「カラミティエンジェルズ」が織りなすコメディチックな脚本と、素晴らしい声優陣の演技が光る野心的な新規IPだ。ルーレットを回して進むボードゲーム風のダンジョン探索は、従来のRPGにはない独自性を持っている。愛すべきキャラクターたちのエネルギーが物語を牽引する秀作である。
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低評価

Game8 (pc) — 50
愛すべき落ちこぼれキャラの魅力すら、劣悪なゲームプレイが完全に台無しにしている。戦闘はキャラの機嫌による運任せで戦略性が皆無であり、無駄に長いだけで苦痛だ。さらに代わり映えしないマップをルーレットで進むだけの退屈なボードゲーム要素や、アイテム管理の煩わしさがプレイヤーの気力を容赦なく削いでいく。
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DualShockers (pc) — 55
最初の30分こそ新鮮だが、残りの時間はひたすら単調な苦行である。睡眠不足のSomniaが4ターンも寝続け戦闘が終わるなど、テンションシステムは戦略性を奪うだけのイライラ要素に成り下がっている。「想いパワー」の恩恵も薄く、ゲームプレイの発展性を放棄した底の浅い忘却必至の駄作だ。
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Noisy Pixel (pc) — 65
独自のボードゲーム風探索やキャラの魅力という土台は良いが、システムの浅さが全てを台無しにしている。敵は色違いの使い回しばかりで、店と装備画面を分けるなどQoLを無視した最悪のUI設計がプレイヤーの時間を奪う。洗練と野心が圧倒的に不足しており、ポテンシャルを無駄にした未完成なパッケージである。
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まとめると

  • キャラクターの個性とコメディ調のストーリーは多くのレビュアーが認める本作最大の魅力
  • ナナメダケイ氏によるキャラクターデザインと声優陣の演技は高品質
  • 「テンション」システムは新鮮だが、敵が弱すぎて戦略性が生まれず中盤以降はストレスの元に
  • すごろく形式のダンジョン探索は単調で、2.5倍速機能なしでは耐えがたいという声も
  • 配達物がカバンを圧迫し、マップ探索のメリットが薄い
  • 敵の種類が少なく色違いの使い回しが多い。マップの見た目も簡素
  • ショップと装備画面が分かれているなど、メニュー周りの不便さが目立つ
  • ボイスの再生頻度や音量バランスに改善の余地あり
  • キャラの魅力だけでゲームプレイの問題を補えるかどうかが購入判断の分かれ目

製品情報

項目内容
タイトル届けろ!戦え!カラミティエンジェルズ
ジャンル配達+ファンタジーRPG
発売日2026年4月16日
対応機種Nintendo Switch / PS5 / PS4(PS4版はダウンロード専売)
CEROB(12才以上対象)

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち