Alliance Artsより2025年9月18日に発売された、Switch、PCに対応のRPG/アドベンチャー/テーブルトップ『ほらふき山の魔理沙』のメディアレビュー総まとめページです。
総合評価
SCORE
72
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
90 | 80 | 70 | 60 |
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神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 問題あり |
本作は、『東方Project』の世界を舞台にしたテーブルトップ風RPGであり、その魅力的な物語とキャラクターの対話が高く評価されています。一方で、ゲームの進行が単調になりがちな点や、運に大きく左右されるシステムについては意見が分かれています。
物語は、行方不明の魔理沙を主人公の霊夢が探すという筋書きで、その様子を紅魔館の住人たちがボードゲームとして見守りながらコメントするという形式で進行します。このキャラクターたちのユーモラスな会話が、ゲームの大きな魅力となっています。また、ジオラマのようなマップを駒として進むビジュアルや、全ての行動がナレーションされる演出が、卓上ゲームを遊んでいるような独特の体験を生み出しています。戦闘やイベントはダイスロールによって決まりますが、出目をやり直せる「チートポイント」の存在が、完全な運任せになることを防いでいます。
しかし、ゲームの構造は一本道であり、パズルの解法も一つに定められているため、プレイヤーの自由度は高くありません。この設計により、物語を進めるために同じ場所を何度も往復する必要が生じ、同じナレーションや会話を繰り返し聞くことになります。この反復性がゲームのテンポを損なっているという指摘があります。また、戦闘は戦略を立ててもダイスの出目に大きく影響されるため、運が悪いと理不尽に感じられる場面もあります。
結論として、『ほらふき山の魔理沙』は、キャラクターたちの魅力的なやり取りと、テーブルトップゲームを再現しようとするユニークな試みが特徴の作品です。ただし、その直線的なゲームデザインと運要素の強さが、プレイヤーの評価を左右する点となっています。
評価ポイント
本作の物語は、行方不明の魔理沙を霊夢が探すという内容で、プレイヤーの興味を引きつけます。特に、紅魔館に住むレミリア、フランドール、咲夜、パチュリーの4人がゲームの展開にコメントしたり、意見を言い合ったりするやり取りが物語を面白くしています。彼女たちの会話はユーモアと個性に満ちており、ゲームプレイの単調さを和らげ、まるで賑やかな友人たちと一緒にゲームをしているような感覚を与えてくれます。
- テーブルトークRPGのような体験ができる
- 霊夢がフィギュアとしてマップ上を移動し、物語がナレーションで進むため、卓上ゲームを遊んでいるような感覚が味わえます。ダイスロールや選択肢によって、その体験がより強くなります。
- 戦略的なダイスを使った戦闘
- 戦闘はダイスを2つ振って行います。成功する確率が事前に表示されるため、どのダイスを組み合わせるか戦略的に選ぶ必要があります。敵がダイスロールに制限をかけるなど、状況に応じた戦術が求められます。
- チートポイント(CP)でダイスの運を調整できる
- CPを使うと、失敗したダイスロールをやり直したり、結果を良くしたりできます。レベルアップ時には、CPの回復、ステータス強化、新しいダイスの入手から成長方針を選べます。
- ジオラマのような見た目とナレーション
- 霊夢が小さな駒としてジオラマのような背景を移動する、本の中を冒険しているかのような見た目が特徴です。行動や状況がすべてナレーションされるため、ゲームへの没入感が高まります。
- やりごたえのあるパズル
- パズルは物語やマップとうまく合わさっており、よく考えられています。課題を解決できた時には達成感が得られます。
- 多様な音楽と安定した動作
- ゲーム内で流れる多様な楽曲が楽しめます。また、ゲームは安定して動作し、バグやテキストの間違いがなく、完成度が高いです。
- シリーズ初心者でも遊びやすい
- シリーズの特徴である弾幕シューティングの要素がなく、ダイスロールや物語を中心とした卓上ゲーム風の作りになっています。そのため、シリーズを初めて遊ぶ人でも親しみやすい内容です。
不評ポイント
本作の課題やパズルは、特定の方法でしか解決できず、プレイヤーの自由度が制限されています。この決まった構造のため、プレイヤーは以前に訪れた場所を何度も行き来する必要があり、同じナレーションや会話を繰り返し聞かされることになります。その結果、ゲームの進行が遅く、単調に感じられるという指摘があります。
- 運に左右されやすい戦闘
- 戦闘はダイスロールの結果に大きく影響されるため、運が悪いと戦略がうまくても負けてしまうことがあります。特にボス戦では、悪い出目が続くと何度も失敗することになり、不満を感じやすいです。
- RPGとしての深みや多様性が少ない
- 敵の種類が少なく、多様なアビリティや複雑な戦闘戦略といった、一般的なRPGにある要素が欠けています。
- セーブポイントが少なく不便
- セーブポイントは各章に1つか2つしかなく、場所も限られています。そのため、特にパズルの多い場面で失敗すると、やり直しが大変になります。
- チートポイント(CP)の管理が難しい
- CPは限られた資源で、レベルアップなど特定の機会でしか手に入らないため、補充が難しいです。CPを使い切ると次の戦闘で不利になる可能性があります。
- 一部キャラクターにボイスがない
- ナレーターと魔理沙以外のキャラクターにはボイスがありません。特に紅魔館の少女たちの会話にボイスがあれば、物語をさらに楽しめたという意見があります。
メディアレビュー
- Final Weapon[80]
- Tech-Gaming[74]
- Noisy Pixel[70]
- GameBlast[65]
製品情報
項目 | 概要 |
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タイトル (日本語) | ほらふき山の魔理沙 |
タイトル (英語) | Marisa of Liartop Mountain |
ジャンル | RPG,アドベンチャー,テーブルトップ |
開発元 (Developer) | Alliance Arts, UnknownX |
販売元 (Publisher) | Alliance Arts |
発売日 | 2025年9月19日 |
プラットフォーム | Switch,PC |
プレイ人数 | 1人 |
対応言語 (テキスト) | 日本語,英語,簡体字,繁体字,韓国語 |