【メタスコア】『Frostpunk 2』評価レビュー

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2024年9月21日に発売の『Frostpunk 2』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『Frostpunk 2』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

メタスコアは80代半ばと良好な評価を獲得しており、前作からスケールアップした都市運営と政治システムが高く評価される一方、いくつかの課題も指摘されています。購入の参考になれば幸いです。

凍てつく世界で政治と向き合う、野心的すぎる続編

85
Frostpunk 2metacritic.com

この『Frostpunk 2』は、前作の「小さな集落を守り抜くサバイバル」から一転、数万人規模の都市を運営する政治シミュレーターへと大胆に生まれ変わった続編です。地区単位での都市建設、派閥との政治的駆け引き、フロストランドへの探索と植民地開拓——スケールアップの方向性は見事で、都市が有機的に広がっていく達成感はかなりのものだと思います。

一方で、スケールが大きくなった代償として市民一人一人の存在感が薄れてしまった点や、UIの視認性、キャンペーンの自由度に関しては明確に不満の声が上がっています。良作であることは間違いありませんが、前作と同じ体験を期待すると少し面食らうかもしれません。

地区を並べて都市が育つ快感

前作ではひとつひとつの建物を雪の中に配置していましたが、本作では「地区(District)」単位で一気に街を広げていくシステムに進化しています。居住区、食料区、採掘区、工業区、物流区の5種類を六角形のグリッドに配置し、道路は自動で接続。レビュアーからは「煩わしい作業から解放され、より興味深い課題に集中できるようになった」と評価されていますね。

居住区を工業区の隣に置くと公害や病気が発生するなど、配置にはパズル的な戦略性が求められます。都市全体の電力や熱の消費をスライダーひとつで調整できる操作感も好評で、巨大な都市を管理している実感がしっかりあるようです。

さらに、都市の外に広がる「フロストランド」へ探検隊を派遣し、特定の資源に特化した植民地を一から構築する新システムも導入されました。首都へ資源を送り込むサプライチェーンを確立する戦略性が加わり、マクロな視点での都市経営がぐっと深みを増しています。一度軌道に乗せればマイクロマネジメントを必要としない絶妙なバランスも好評ですね。

評議会での泥臭い政治闘争

本作で最も革新的と言われているのが、派閥と評議会を中心とした政治システムです。100議席中51票の賛成がなければ法案を通せないため、対立する派閥と交渉し、建物の建設や別の法案の可決を約束して票を集めなければなりません。

レビュアーはこの状況を「テニスボールのようにコートを打ち合われ、必死に各方面をなだめようとする」と表現しています。誰かの要望に応えれば別の誰かが怒り出す。過激化した派閥はストライキを起こし、最悪の場合は内戦にまで発展する。この緊張感は、都市運営にサバイバル以上の深みを与えていると思います。

ただし、派閥との交渉がシステマチックに処理できてしまう面もあるようです。法案を通すために約束した研究を後から破棄しても、資金援助で機嫌を取り直せる——こうした抜け道が政治的対立の緊張感を削いでいるという指摘もあります。

凍土に映えるビジュアルと音の演出

Unreal Engine 5で描かれるグラフィックは文句なしに美しく、「深いクレバスの壁から苔のように生える居住区は、いくらでもスクリーンショットを撮りたくなる」とまで言われています。Piotr Musiałが手掛けるオーケストラのサウンドトラック、氷の割れる音、拡声器からの不気味なプロパガンダ放送——サウンドデザインも極寒の世界観を完璧に構築していると絶賛されていますね。

ただ、気になる点もあります

UIがちょっとつらい

複数のレビュアーが声を揃えて指摘しているのがUIの設計です。画面下部に小さく密集したアイコンが水平スクロールで並んでおり、誤クリックを誘発しやすい。さらに、雪と氷に覆われたゲーム画面に対してUI全体も白っぽいトーンなので、氷を割って建設可能になったタイルと雪原の区別がつきにくいという視認性の問題も。

また、法律や建物の効果が「緊張が大幅に低下する」「幸福度がわずかに増加する」といった曖昧な表現に留まっていて、具体的な数値が出ない点もストレスの原因になっています。シビアなリソース管理を求めるゲームなのに、選択の影響を正確に把握できないのは困りますね。

キャンペーンの窮屈さと技術的な問題

キャンペーンモードはスクリプト制御に依存している部分があり、強制的なイベントでプレイヤーの自由な準備が妨げられる場面があるようです。マイペースに資源を蓄えて備えたいのに、それが許されない人工的な制限を感じるという声も。

また、都市が大きくなるゲーム後半では処理落ちが発生し、セーブデータの消失やツールチップの不具合、植民地の発電機が突然停止するといった技術的な問題も複数報告されています。

ミクロからマクロへ——前作ファンの評価は真っ二つ

前作から最も大きく変わった「スケールの拡大」については、メディア間で評価がはっきりと分かれています。

肯定派は、ミクロな管理を削ぎ落としたことは「続編として必要な進化」だと支持しています。「Frostpunk 2をプレイするのは、水鉄砲で地獄の炎を消そうとするようなものだが、それ以外の方法は考えられない」——数万人の命と複雑な派閥をマクロな視点でコントロールする深みは、前作では味わえなかった体験だと。プレイヤーを細かい作業から解放したことで、よりスケールの大きな道徳的・政治的ジレンマに集中できると評価されています。

一方で否定派は、前作にあった「個人的な繋がり」が失われたことを嘆いています。前作では過酷な労働で手足を失った労働者の姿や、凍える子供の顔を直接見ることができましたが、本作では人々が「数万人という抽象的な統計データ」になってしまった。何百人が凍死しても経済が回り続けるため、残酷な法律を通す際の罪悪感や感情的な重みが薄れてしまったという意見ですね。

難易度についても、「生き残れるかではなく、どう生き残るかを問う進化」と評価する声がある反面、「ホワイトアウトで143人が凍死しても経済はそのまま回り続けた」と、前作ほどの切迫感がないことへの不満もあります。

メディアレビュー紹介

高評価

Try Hard Guides — 100
前作の生存競争から一転し、数万人規模のニューロンドンを管理する4X的な壮大なスケールへと進化した。単なる日々の生存ではなく、フロストランドでの植民地化や派閥間の政治的対立に焦点が当てられている。「評議会」でのドロドロの政治闘争を乗り越え、都市の未来を切り拓く体験は圧巻だ。続編に求めるすべてが詰まった、まさに完璧な傑作である。
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Eurogamer — 100
生存できるかではなく「どう生き残るか」を問う至高の続編だ。建築は地区単位へと拡大し、壮大なスケールと洗練された操作性を両立している。巡礼者などの派閥と評議会で取引を行い、「人体実験」や「強制結婚」といった恐ろしい法案に手を染める重圧とスリルは、前作以上に息を呑むほどの没入感を生み出している。
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GINX TV — 95
前作をあらゆる面で凌駕する都市建設サバイバルの最高峰だ。容赦なく襲い来るホワイトアウトの脅威に加え、派閥間の対立や暴動という「人間」の恐ろしさが都市を絶望に陥れる。未知のフロストランドを切り拓き、コロニーを築き上げる新要素も秀逸。プレイヤーの道徳心を極限まで試す、深く考えさせられる傑作である。
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低評価

Softpedia — 60
都市開発と政治の融合は興味深いが、両システムが断絶しているのが致命的だ。地区単位の建設に規模が拡大した結果、前作の魅力だった「個々の住民の苦しみ」を感じる親密さが失われてしまった。都市の存亡がかかる極限状態でも、派閥が非合理的な要求を押し付けてくる点には、強いストレスと理不尽さを覚えざるを得ない。
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IGN Benelux — 65
サバイバル建築としては優秀だが、前作の魅力が著しく薄れている。規模を拡大した代償として、雪を歩く人々や巨大ロボットなどの没入感あるディテールが消失した。また、143人が凍死しても経済が回り続けるなど難易度も甘すぎる。未完成に感じるシステムや薄っぺらい物語など、全体的なコンテンツ不足も否めない。
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GameOver.gr — 70 ミクロからマクロな都市管理へ移行したことで、前作の核であった「個人の感情的なドラマ」が完全に失われた。UIは直感性に欠け、政策の影響が数値化されず曖昧なため戦略を立てづらい。さらに、評議会での派閥操作が簡単すぎて政治的決断の重みすら薄れており、戦略ゲームとしてのアイデンティティを見失っている。 → レビューを読む

まとめると

  • 地区単位での都市建設は前作からの大胆な進化で、街が有機的に広がっていく達成感が強い
  • 評議会と派閥を軸にした政治システムが新たなゲームプレイの柱として機能している
  • フロストランドの探索と植民地経営がマクロな戦略性を深めている
  • Unreal Engine 5による美しいビジュアルとサウンドデザインは文句なし
  • スケールが大きくなった代償として、市民個人への感情移入は薄れてしまった
  • UIの視認性と操作性に改善の余地がある
  • 法律や建物の効果が曖昧で、戦略的な判断を妨げている
  • ゲーム後半の処理落ちやバグなど技術的な問題が残っている
  • 前作の「息詰まるサバイバル」を期待すると方向性の違いに戸惑う可能性がある

製品情報

項目内容
タイトルFrostpunk 2
ジャンルソサエティ・サバイバル(シティサバイバル)
発売日2024年9月21日
対応機種PC / PlayStation 5 / Xbox Series X
開発元11 bit studios

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち