2025年9月16日に発売の『アサシン クリード シャドウズ – 淡路の罠』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『アサシン クリード シャドウズ – 淡路の罠』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
評価は70点台と賛否の分かれる結果になりました。新武器「棒」の手触りや罠だらけの淡路島の緊張感を称える声がある一方で、移動のストレスやミッションの単調さを厳しく指摘する声も同程度に上がっています。購入の参考になれば幸いです。
堅実だけど、もう一歩が足りないエピローグ
この『アサシン クリード シャドウズ – 淡路の罠』は、本編で投げっぱなしになっていた奈緒江と母・つゆの物語に決着をつけるDLCです。新勢力「夜叉一派」が支配する淡路島を舞台に、罠と伏兵が張り巡らされた緊張感ある探索と、新武器「棒」による爽快な戦闘が楽しめます。ただ、ファストトラベルの少なさによる移動の苦痛、本編の焼き直しのようなクエスト構造、そして弥助の不遇な扱いなど、DLCとしての新鮮さや完成度には疑問が残る仕上がりかもしれません。良い部分と悪い部分がほぼ同じくらいの重さで並んでいる、なんとも評価しづらい追加コンテンツです。
「棒」の手触りが最高に気持ちいい

本DLC最大の収穫は、間違いなく奈緒江の新武器「棒(Bo staff)」でしょう。『仁王』を思わせる上段・中段・下段の3つの構えを切り替えるシステムが搭載されていて、上段の強力な突きで敵の攻撃を止め、中段で押し返して距離を取り、下段で足をすくって転倒させてからの追撃——と、状況に応じた立ち回りがかなり柔軟にできます。
モーションキャプチャーによる殺陣も流麗で、ステルス特化だった奈緒江に正面からガンガン戦う楽しさが加わったのは大きいですね。ちなみにこの棒、DLC未購入のプレイヤーにも無料で提供されるという太っ腹な仕様です。
「狩られる側」になる緊張感がたまらない

淡路島は夜叉一派に支配されていて、プレイヤーは常に命を狙われる「狩人であり獲物」という力学の中に放り込まれます。道中には撒菱やワイヤートラップが仕掛けられ、街の衛兵も好戦的。市場のど真ん中でも騒ぎを起こせば即乱闘です。
「誰も信用できない」という恐怖心を煽るスパイマスターの存在や、物語が進むにつれて天候が暗く荒れていく演出も相まって、本編にはなかった独自の圧迫感が生まれています。
ボス戦は『メタルギア』へのラブレター
ボス戦の独創性も見逃せません。特にスナイパー「野分」との対決は、多くのレビュアーが強い印象を受けたようです。デコイと毒のトラップが仕掛けられた薄暗い沼地を這い進み、敵の「声」だけを頼りに本物を見つけ出すという特異なステルス戦。これは名作『メタルギアソリッド』シリーズの狙撃手との戦闘に対する明確なオマージュとして評価されています。
また、DLC冒頭には約10分間の2D横スクロールのアクションパートが用意されていて、和紙や影絵のような「からくり人形劇」形式で島の背景が語られます。流血表現の代わりに赤い紙吹雪が舞うなど、芸術的で印象に残る演出です。
ただ、不満もかなり多いです
移動がとにかく苦痛
ここからは気になる点を。ファストトラベルのポイントが極端に少なく、高低差のある地形を何度も往復させられるのはかなりのストレスです。しかもせっかくパッチで復活した馬の自動移動が、道中の忍者のワイヤートラップによって頻繁に強制解除・落馬させられるため、景色を楽しむ余裕すら奪われてしまいます。「単なる嫌がらせ」という表現がぴったりかもしれません。
クエストの「使い回し」感が否めない
過去作の『オデッセイ』ならアトランティス、『ヴァルハラ』ならパリ攻城戦と、DLCには本編とは全く違う景色を提供してきたシリーズですが、淡路島にはそうした強烈な視覚的アイデンティティが欠けています。「今年初めに雪をかぶった山を本編で見たことがあるなら、この島も全く同じに見えるだろう」という指摘はなかなか厳しいですね。
さらに、印象的なボス戦の合間に挟まれる尾行やアイテム探し、代わり映えのしない野営地の制圧といった本編の焼き直しクエストが物語のテンポを著しく阻害しています。純粋にプレイ時間を引き延ばすためだけの水増しだと感じてしまうかもしれません。
弥助が完全に「オマケ」扱い
ダブル主人公のもう一人である弥助の扱いもかなり不遇です。物語が奈緒江とその母を中心に進むため影が薄い上、奈緒江には画期的な「棒」が追加されたのに対し、弥助には鉄砲の連続発射(花火)や既存武器のマイナーアップデート程度。「花崗岩のトラックよりも粗暴な侍」と形容されるほど、戦闘面でも単調な力押しを強いられがちです。
彼が担当するボス戦(重装甲の侍・留次など)は、敵の体力が無駄に多いスポンジ状態で、装甲を削るためだけに10分以上も単調な作業を繰り返す羽目になることも。「サイドキックの役割にさらに追いやられている」「ゲームプレイの不均衡を浮き彫りにする足かせ」という厳しい評価も見られます。
屋内が暗すぎて何も見えない
技術面での課題も残っています。屋内のライティングが異常に暗く、本編と同様に松明を持てない仕様がそのまま放置されているため、暗闘での探索や戦闘が物理的に困難な場面があります。カットシーンのキャラクターの表情もプラスチックのように硬く、母と娘の再会という感動的なシーンの情緒を削いでしまっているのは残念ですね。
意見が真っ二つに割れたポイント
「野分」戦——アイデアは最高、でも操作感は?
肯定派は、音を頼りに索敵し毒の罠を掻い潜りながらデコイを見破るシチュエーションを「通常のアサシンクリードにはない純粋なステルス体験」と絶賛しています。
一方で否定派は、コンセプトこそ素晴らしいものの実際の操作感が極めて不器用だと指摘。敵のヒント(声)が発せられるまでの待ち時間が長すぎること、泥の中での移動が遅すぎること、そして正解を見つけても倒すまでに無駄に多くの攻撃を当てなければならないことから、「画期的なアイデアが単なる作業に成り下がっている」という批判もあります。
エピローグとしての価値——ペイウォールの是非
本編のエンディングが不完全だったことに対し、本DLCは奈緒江の母・つゆの生存の真実やテンプル騎士団の脅威といった未回収の伏線をきちんと回収してくれたと安堵する声がある一方で、そもそも本編で完結させるべき「真の結末」を有料コンテンツの壁の向こうに隠す販売手法自体に疑問を呈する意見も根強いです。肝心の親子の再会シーンも、長年の監禁劇の割にはセリフが弱く、期待したほどの感情的なカタルシスが得られないという声もあります。
フィールドの罠——スパイスか、ただの障害物か
淡路島のあらゆる場所で仕掛けられる奇襲やトラップは、「歓迎されていない島」という設定をゲームプレイに見事に落とし込んでいると評価する声がある一方、エンドコンテンツとして最高レベルに到達しているプレイヤーにとっては、雑魚敵からの奇襲は脅威ではなく「A地点からB地点への面倒な障害物」でしかないという指摘も。特に馬の自動移動を妨げる仕様との組み合わせが、イライラを増幅させているようです。
メディアレビュー紹介
高評価
GamingBolt — 90
奈緒江の母「つゆ」の救出を軸に、無駄を削ぎ落とした洗練されたストーリーが展開される!高低差を活かした緻密な淡路島では、新勢力「夜叉一派」の罠や待ち伏せが緊張感を生む。さらに、上・中・下段の構えを使い分ける新武器「棒」が戦闘の戦略性を飛躍的に高めており、本編を昇華させた最高傑作のDLCである。
→ レビューを読むLoot Level Chill — 80
敵から「狩られる」という新たなアプローチが最高にスリリングだ!スパイマスターや忍といった強敵が島中に罠を張り巡らせており、いつ襲われるか分からない緊張感がたまらない。新武器「棒」による集団戦のコントロールも爽快で、容赦ない高難易度バトルと美しい淡路島の探索は、すべての時間を費やす価値がある!
→ レビューを読むCOGconnected — 79
本編の消化不良な結末に決着をつける、奈緒江の物語の真の完結編だ!垂直性に富んだ淡路島は探索の喜びに満ち、待ち伏せや罠がエンドゲームに相応しい歯ごたえを提供している。構えを使い分ける新武器「棒」の操作感も抜群に楽しい。弥助の扱いが完全に脇役なのは惜しいが、熱心なファンには絶対不可欠なDLCだ!
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低評価
Region Free — 60
本編の唐突な結末の補完としては機能しているが、有料コンテンツにする意義には疑問が残る。人形劇風の2Dステージは目を引くものの、淡路島の風景は本編の延長に過ぎず新鮮味に欠ける。さらにファストトラベルの拠点が減少し、無駄な長距離移動を強いられる「お使い」感がゲームのテンポを著しく阻害している。
→ レビューを読むIGN — 60
敵の待ち伏せや罠は緊張感を生むが、全体としてあまりにも平凡だ。淡路島は本編の焼き直しに過ぎず、『ヴァルハラ』のDLCのような新境地を切り開くワクワク感は皆無である。新武器「棒」のスタンス変更は面白いが、単純で予測可能なストーリーと退屈なサイドクエストが、この拡張パックの存在意義を薄めている。
→ レビューを読むSECTOR.sk — 65
予想以上に狭い淡路島は森と道ばかりで、本編マップとの違いが全く感じられない。道中に仕掛けられた忍の罠は、探索のテンポを阻害するだけのイライラする要素に成り下がっている。導入部の2Dミッションなど光る部分はあるが、メインストーリーは短く深みもなく、過去作のDLCと比べても圧倒的に貧弱な内容だ。
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まとめると
- 新武器「棒」の3つの構えを使い分ける戦闘が非常に楽しく、DLC最大の収穫
- 罠と伏兵だらけの淡路島は「狩られる側」の緊張感を味わえる独自の体験
- ボス戦の独創性が光り、特にスナイパー「野分」戦は『メタルギアソリッド』を彷彿とさせる
- 冒頭の2D横スクロール「からくり人形劇」パートが芸術的で印象に残る
- ファストトラベルの少なさと罠による落馬で、移動が大きなストレスに
- クエスト構造が本編の使い回しで、水増し感が強い
- 弥助の扱いが「オマケ」レベルで、新武器もなく戦闘が単調
- 本編の伏線回収としては機能するが、結末のカタルシスが弱い
- 淡路島の景観が本編と似通っており、DLCならではの新鮮さに欠ける
- 屋内のライティングが暗すぎる技術的課題が放置されたまま
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | アサシン クリード シャドウズ – 淡路の罠 |
| ジャンル | アクションRPG(拡張コンテンツ) |
| 発売日 | 2025年9月16日 |
| 必要な本編 | アサシン クリード シャドウズ |
| プレイ時間 | メインストーリー約8時間、全体で10〜15時間 |
| 開発 | UBISOFT |










