2025年9月12日に発売の『NHL 26』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『NHL 26』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
評価としては賛否がはっきり分かれる結果となっており、氷上の操作感が大きく進化した一方で、長年放置されてきた問題も数多く残されている「惜しい一本」という印象です。購入の参考になれば幸いです。
進化は感じる、でも足踏みも感じる一本
この『NHL 26』は、実際のNHLトラッキングデータを取り込んだ新AIシステム「ICE-Q 2.0」の導入により、氷上の選手たちがこれまで以上にリアルに動くようになったアイスホッケーゲームです。キャリアモード「Be A Pro」の大幅な刷新も好評で、ドラフトまでの道のりにストーリー性が加わりました。
ただし、フランチャイズモードの放置やメニュー画面のカクつき、初心者を突き放す不親切な設計など、長年指摘されてきた問題がそのまま残っているのも事実です。「NHL 26は頼りになる古いソファのようだ。快適で役割を果たすが、息を呑むような驚きは期待できない」というレビュアーの言葉が、この作品をよく表しているかもしれません。
スター選手がちゃんと”スター”してる操作感

今作最大の目玉は「ICE-Q 2.0」と「NHL EDGE」データの融合です。実際のNHLの試合から収集されたトラッキングデータがゲームに反映されることで、マクダビッドの爆発的なスピードによる突破や、オベチキンの定位置からの強烈なワンタイマーなど、スター選手を操作しているという実感がしっかり伝わってきます。レビューの中には「腹をすかせたカバのようにデータを飲み込んでいる」なんて表現もありましたが、それくらいデータの量と精度がゲームに活きているということですね。
パックの物理演算も改善されて、ゴーリーのパッドに当たったパックが予測できない方向に跳ね返るなど、スクリプトに頼らないリアルなカオスが生まれるようになりました。試合中には氷上にフェイスオフ勝率やシュート成功率がARグラフィックのように浮かび上がり、視線を逸らさずに情報を得られるのもTV中継さながらの臨場感があります。
「Be A Pro」がようやくキャリアモードらしくなった

長年「高価な池ホッケー」と揶揄されてきた「Be A Pro」モードが、ようやく本格的なキャリアモードへ進化しました。ワールドジュニア選手権から始まり、ドラフト会議でステージを歩く演出まで用意されています。フルボイスの記者会見やコーチとの対話も導入され、「Telltaleのゲームのよう」に会話の選択肢がチームメイトからの評価や能力値の成長に直結するようになったのは大きな前進です。
ゴーリーにも約80種類の新しいアニメーションが追加され、クリース内でのスライディングやバタフライへの移行がスムーズになっています。モーション再生中の「アニメーションキャンセル」が可能になったことで、ゴール前の乱戦で必死にパックを弾き出す「泥臭いセーブ」がリアルに再現されているのは見事。実況陣も前の試合でのオーバータイムゴールに触れるなど、シーズンを通した連続性を感じさせるコメントが増えました。
ちょっと注意点があります
メニューのカクつきが地味にストレス
試合中の操作感が良くなっても、メニュー画面のカクつきとラグが快適さを損なっています。試合後の画面やオンラインモードのメニューで顕著なフレームドロップが恒常的に発生しており、「画面がカクついて壊れているように感じる」という声も。画面下で試合が進行しているのにUIが「同期中」のまま操作不能になる古くからのバグも残っているのは残念です。
フランチャイズモードは完全に放置されている
チームのGMとなる「フランチャイズモード」は前作からほぼコピペの状態で、長年にわたって放置されているという不満が根強いです。フルプライスの新作としては革新性に欠けるという指摘が多く、『Madden 26』がシリーズを大胆に再定義するような飛躍を遂げたのに対し、『NHL 26』は漸進的な改善にとどまっているという比較もされています。「レストランからさっさと出ていってほしいかのように、各試合が急いで進行する」なんてコメントもあるくらい、モード全体にやっつけ感が漂っているようです。
初心者には厳しすぎるハードル
ゲームスピードが速く操作も複雑なのに、チュートリアルがほぼ存在しないのは大きな問題です。『Madden 26』にはトレーニング機能が充実しているのに対して、本作ではいきなり試合に放り込まれる不親切な設計になっています。ホッケーは考える間もなく1対1の状況に追い込まれるスピード感のあるスポーツなので、なおさらガイドが必要だと思います。
「Be A Pro」の粗と理不尽な評価
刷新された「Be A Pro」にも問題はあります。一部のキャラクターのボイスアクティングが棒読みだったり、試合をシミュレート(スキップ)すると評価が急落して強制的にマイナーリーグへ降格させられる理不尽な仕様が残っています。また、ゴーリーのAIは改善されたとはいえ、特定のフェイントに対する学習能力がなく、同じ操作をすれば90%以上の確率で得点できてしまうバランスの甘さは気になるところ。「第3ピリオドの終盤に見捨てられたゴーリーのような気分だ」という嘆きが、この問題をよく物語っています。
好き嫌いが分かれるポイント
「X-Factor」の演出は必要?
選手の固有スキルが発動する「X-Factor」システムは、プレイスタイルに多様性が生まれて戦術的な深みが増したという声がある一方で、発動時に画面にアイコンが大きく表示されたり実況が逐一言及したりする演出が「シミュレーターの雰囲気を壊してアーケードゲームみたいだ」と感じるプレイヤーもいます。リアル志向で遊びたい人にとっては、ちょっと邪魔に感じるかもしれません。
ゴーリーの自動化は便利?おせっかい?
ゴーリーの新しいモーションとアニメーションキャンセルのおかげで、咄嗟の反応やポジショニングが直感的に行えるようになりました。ただ、AIが賢くなりすぎた結果、コントローラーから手を離しても勝手にグローブセーブをしてしまうため、「自分で操作する意味が薄れた」と感じるプレイヤーも。便利さと操作のやりがいのバランスは、人によって評価が分かれるところですね。
HUT「Cup Chase」は楽しい?それとも課金の罠?
オフラインで18試合のミニシーズンを戦える「Cup Chase」は、オンライン対戦が苦手なプレイヤーにとって嬉しい追加要素。マイペースにチーム構築を楽しめると歓迎する声がある一方で、ゲームを進めるにつれて無課金では報酬が絞られていき、結局は課金への誘導に過ぎないという批判もあります。「多眼のタコであるUltimate Teamが魂に潜り込み、銀行口座をコントロールするのを許したくない」なんて印象的なコメントもありました。
「Be A Pro」のWorld Juniors導入
U20世界ジュニア選手権からキャリアをスタートすることで、ドラフトへの期待感やストーリーのリアリティが増したと好意的に受け止める声がある一方で、数試合プレイしただけで強制的にジュニアリーグへ戻されるため、取ってつけたような序盤の演出に過ぎないという不満も出ています。全体としての深みにはまだ課題が残っているようです。
メディアレビュー紹介
高評価
MeuPlayStation — 86
本作はバーチャルアイスホッケーを新たな高みへ引き上げた!現実のNHL EDGEデータを活用した新エンジン「ICE-Q 2.0」により、選手の動きやパックの挙動が驚くほど滑らかで本物そのものだ。没入感抜群の「Be a Pro」モードや戦術が深まったHUTなど、リンクの熱気と興奮を完璧に再現した必携のスポーツゲームである。
→ レビューを読むGameBlast — 85
ホッケーの魅力を完璧に伝える最高の入門書だ!「ICE-Q」と「NHL EDGE」がもたらす攻防のダイナミズムは圧巻で、DualSenseから響くサイレンが臨場感を極限まで高める。ジュニアからスタンレーカップを目指す「Be A Pro」の劇的な進化や、世界13リーグ以上を網羅した圧巻のボリュームに熱狂間違いなしである。
→ レビューを読むGamingBolt — 80
何年も停滞していたシリーズがついに覚醒した!目玉の「Be A Pro」モードはフルボイスの記者会見やAHLからの過酷な昇格劇が描かれ、EAスポーツ最高峰のキャリアモードへと大進化した。実在データを反映した「NHL EDGE」によるリアルな選手挙動や、試合状況をシームレスに語る実況など、プレゼンテーションの向上も素晴らしい。
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低評価
KonsoliFIN — 60
毎年恒例のフルプライス・アップデートに過ぎない。新しい圧力システムは無害なシュートでも理不尽にゲージが溜まり、氷上が一方的に傾く設計は到底納得できない。さらにゴーリーのAIは学習能力が皆無で、同じフェイントを使えば90%以上の確率でブレイクアウェイから得点できるお粗末さだ。根本的な欠陥を放置した怠慢な作りである。
→ レビューを読むIGN Adria — 60
完全な新規プレイヤーお断り仕様だ!チュートリアルが皆無に等しく、操作もわからぬままリンクに放り出されるのは到底許容できない。2025年終盤の発売にもかかわらず、ピクセルが目立つ時代遅れのグラフィックは他社と比べても見劣りする。HUTも過去作の使い回しであり、これは「新作」ではなく単なる「高額なアップデート」に過ぎない。
→ レビューを読むPush Square — 60
「Be A Pro」の改善やゴーリーの決死のセーブなど評価点はあるものの、長年の構造的欠陥が全てを台無しにしている。特にオンラインのパフォーマンスは劣悪で、フレーム低下やラグが酷いうえに過疎化でマッチングすら困難だ。おまけにメニュー画面はカクつき、不自然なほどシュートがポストに当たる等、フルプライスを正当化できない。
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まとめると
- 「ICE-Q 2.0」と「NHL EDGE」データにより、スター選手の個性やパックの挙動がリアルに進化した
- キャリアモード「Be A Pro」がワールドジュニア選手権やフルボイスの記者会見を導入し、大幅に刷新された
- ゴーリーに80種類以上の新アニメーションとアニメーションキャンセルが追加され、セーブの表現力が向上した
- メニュー画面のカクつきやオンラインのラグなど、パフォーマンスの問題が解消されていない
- フランチャイズモードは前作からほぼ変化なく、長年放置されたまま
- チュートリアルがほぼなく、初心者には非常に不親切な設計
- 「Be A Pro」のシミュレート判定やゴーリーAIのバランスに理不尽な仕様が残る
- HUTの「Cup Chase」やゴーリーの自動化、「X-Factor」の演出など好みが分かれる要素も多い
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | EA SPORTS NHL 26 |
| ジャンル | アイスホッケー |
| 発売日 | 2025年9月12日(早期アクセス: 2025年9月5日) |
| 対応機種 | PlayStation 5、Xbox Series X/S |










