2025年9月5日に発売の『みんなのGOLF WORLD』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『みんなのGOLF WORLD』に対するゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
メタスコアは70点台の「凡ゲー」ゾーン。シリーズの持ち味であるアーケードゴルフの手軽さと奥深さは健在ですが、AI生成グラフィックの質の低さや過酷なグラインド要素が足を引っ張っています。良い点も悪い点もはっきりした一本です。購入の参考になれば幸いです。
ボギーだけど、嫌いになれない一本
この『みんなのGOLF WORLD』は、シリーズ伝統の3回ボタンを押すだけのショットシステムを軸にしたカジュアルで奥深いアーケードゴルフゲームです。風向きや地形の傾斜を読みながらスピンをかけていく手触りの良さは相変わらずで、完璧なショットが決まったときの爽快感は格別ですね。地雷が爆発するドッカンGOLFや竜巻でボールが吸い込まれるギミックなど、「マリオパーティみたい」と形容されるハチャメチャなバラエティモードもマルチプレイで大いに盛り上がります。課金要素が一切ない良心的な設計も好印象。
ただ一方で、コースの草木にAI生成っぽいテクスチャが多用されていたり、キャラクター育成にとにかく時間がかかったり、同じボイスラインを延々聞かされたりと、2025年の新作としてはちょっと物足りない部分も目立ちます。あるレビュアーは本作をゴルフ用語で「ホールインワンでも、イーグルでも、バーディでもなく、パーですらない。ボギーだ……ただ、そこまで嫌なボギーではないが」と評していて、まさにそんな一本かもしれません。
手軽なのに奥が深い、伝統のショットシステム

ショットの仕組みは昔から変わらない「ボタンを3回押す」だけのシンプルな操作。初めてゴルフゲームに触れる人でもすぐに遊べる手軽さがあります。しかもゲージのUIは水平バー、カーブしたバー、PS3時代の同心円状バーの3種類から選べるようになっていて、好みのプレイスタイルに合わせられます。
見た目はポップでカジュアルなんですが、中身はけっこうシビア。風の強さや向き、雨や雪といった天候、そしてボールが置かれた地形の傾斜を計算しながらスピンを使い分ける必要があります。「親父世代のゴルフゲームではない。アーノルド・パーマーもこのふざけっぷりにはショックを受けるだろう」なんてレビュアーに言わしめるほど、見た目と中身のギャップがあるゲームですね。インパクトゾーンを完璧に捉えたときの効果音とアニメーションのフィードバックは、「完璧なドライブの感覚を見事に捉えている」と高く評価されています。
カオスで笑える「バラエティモード」

新しく追加されたバラエティモード(Wacky Golf)は、ローカルやオンラインのマルチプレイで本領を発揮します。コース上に地雷が埋まっていて爆発するとボールが吹っ飛ぶ「ドッカンGOLF」、カップの周囲に竜巻が発生してボールを吸い込む「Tornado holes」、カラーパネルでバフやデバフが発動する「カラフル」、相手のクラブを奪える「クラブデスマッチ」、チームで交互にショットする「スクランブル」、さらには野生動物の群れがコースを横切ってボールを弾き飛ばす「Animal Panic」まで。ゴルフの常識を完全に無視したルールがてんこ盛りで、友達とワイワイ遊ぶにはもってこいです。
課金ゼロの良心的なアンロック設計

昨今のスポーツゲームが課金要素まみれになっている中、本作はマイクロトランザクションが一切ありません。キャラクターやクラブ、ボール、衣装といったアイテムはすべてゲーム内通貨で購入する仕組み。プレイすればするほど確実に報酬がもらえるサイクルが確立されていて、「邪魔なマイクロトランザクションはない」と明言されているのはうれしいポイントですね。30人に及ぶキャラクターの解放もすべてゲーム内の進行で行われます。
ただし、気になる点もけっこうあります
PS5なのに「PS3?」と言われるグラフィック
本作で最も厳しい評価を受けているのがグラフィックの質です。コース上の草や木々のテクスチャにAI生成アセットが多用されているという指摘が複数のレビュアーから出ていて、「生気がなく退屈」「PS3のゲームと見間違えるかもしれない」とまで言われています。あるレビュアーはこれを「デジタルストアに溢れるひどい粗製濫造ソフトと同列に並ぶ不愉快なトレンド」と痛烈に批判。キャラクターモデルの造形も平坦で、過去作にあった生き生きとしたアニメーションや表情の豊かさが失われてしまっているようです。
さらにPS5版でも、風が強い場面やボールの軌道を追うカメラワーク中にフレームレートが30fpsまで落ちたり、完璧なショットを打った瞬間にゲームがカクついたりするパフォーマンス問題も報告されています。
育成が苦行すぎる問題
キャラクターやキャディとの信頼度(Loyalty)を上げることでスキルやステータスが解放される仕組みなんですが、その進行ペースがとにかく遅い。「進行がラフにハマって抜け出せないように感じる」と比喩されるほどで、1ラウンド(15〜30分)プレイしても1〜2レベルしか上がりません。最大レベルの50に到達するには、気の遠くなるような周回プレイを覚悟する必要があります。
しかも最初から使えるキャラクターはたったの2人、キャディは1人だけ。初期の性能も意図的に低く設定されているので、序盤は爽快なショットが打ちづらくフラストレーションが溜まりやすい構成になっています。
耳に残りすぎるキャラクターボイス
キャラクターたちのアニメーション自体はかわいらしいんですが、ボイスラインのバリエーションが極端に少ないのが問題です。毎ホール、毎ショットで同じ甲高い声やセリフが繰り返されます。「I am calm!」「just like always!」といったセリフを延々と聞かされることになるので、レビュアーからは「神経を逆撫でする」と酷評されていて、多くのプレイヤーが設定画面から音声をオフにせざるを得ない状況だとか。
また、プレイ中の画面には小さなアイコンが散乱していて、「美学的な論理がない視覚的なカオス」とUIの古さも指摘されています。カメラ操作の自由度が制限されている点も、コース攻略の戦略性を損なう要因になっているようです。
ファンの間で意見が割れているポイント
クラシック路線への回帰は正解か?
前作(PS4版)で導入されたキャラクタークリエイト機能を廃止して、歴代の固有キャラクターをアンロックしていくシリーズ本来の形に戻った本作。「壊れていないなら直すな」というアプローチを歓迎するファンは多く、「正しい意味でのオールドスクールな魅力」を提供していると評価されています。チアリーダー出身で常にポジティブなエール、「闇の力に支配されている」と信じ込んでいる中二病的なミズキ、愛の騎士を探すジャスミンなど、ユーモアに溢れたキャラクターたちの物語をワールドツアーモードで楽しめるのもポイントですね。
その一方で、前作にあったオープンワールド的な要素(コースの散策や釣りなど)が削除され、単純にゴルフのメニューをこなすだけの構成に後退したという指摘も。「安全牌を切りすぎている」とし、新世代機ならではの革新が見られないことに失望する声もあります。ワールドツアーモード自体も、ビジュアルノベル形式の簡素なカットシーンで構成されていて、キャラクターの掛け合いが単調だと感じるプレイヤーもいるようです。
RPG的な育成システムは楽しい? 邪魔?
キャラクターに食事を与えてパワーやスピンを強化したり、キャディにステッカーを装備させたりするカスタマイズ要素。「たまごっちのように、お気に入りのゴルファーに食べ物を詰め込むことができる」なんて表現もあって、やり込み要素として楽しんでいるプレイヤーもいます。ホーミングショットなどの特殊技を駆使してコースを攻略していく楽しさは、シングルプレイの寿命を大きく延ばしているとも。
ただ、ゴルフという純粋なスキルが問われるスポーツゲームにおいて、ステータスの強化や特殊スキルが「能力のゴリ押し」を可能にしてしまうのでは?という懸念もあります。また、新しいキャラクターをアンロックしても一から育成し直しになるため、キャラクター変更のハードルが高くなっている点も賛否が分かれています。
メディアレビュー紹介
高評価
Screen Rant — 90
待ちに待った王道ゴルフの帰還だ!直感的な3ボタンシステムと、キャラクター達の魅力的な物語が見事に融合。特に地雷が爆発する「Boom Golf」や動物が乱入する「Wacky Golf」モードのハチャメチャぶりは最高だ!小さな不満を完全に吹き飛ばす、友達と何度でも遊びたくなる極上のプレイ体験である。
→ レビューを読むLoot Level Chill — 90
豊富なモードと圧倒的なリプレイ性に脱帽だ!伝統の3ボタンシステムは初心者にも優しく、風やスピンの奥深さも健在。キャラクターの高音ボイスは少し耳障りだが、そんな些細な欠点すら気にならないほど面白い。竜巻や爆弾が待ち受ける「Wacky Golf」で友達と大笑いしながら、何時間でも熱中できる傑作だ。
→ レビューを読むTierraGamer — 82
本作はアーケードゴルフへの完璧なラブレターだ!最近のゲームに蔓延する課金要素を完全排除し、プレイのみでコインを稼いでアイテムを解放する潔い仕様を大絶賛したい。レベル50まで育成できるプログレッションや「バラエティ」も素晴らしく、Switch 2版がないことだけが唯一の心残りである。
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低評価
COGconnected — 62
伝統的なシステムは健在だが、革新性の欠如は否めない。時代遅れなグラフィックと、スイングのタイミングを狂わせるカクつきは致命的なストレスだ。単調なキャラクターモデルや硬いアニメーションに加え、耳障りなセリフの繰り返しが苛立ちを加速させる。残念ながら、フルラウンドを回る気にはなれない凡作である。
→ レビューを読むPlayStation Universe — 65
過酷なグラインド作業には辟易する。キャディの信頼度をレベル50まで上げる道のりは苦痛だ。ミズキの安っぽいセリフの反復は耳障りで、PS3レベルの醜いグラフィックも雰囲気を大きく削ぐ。「ドッカンGOLF」の爆発要素は楽しいが、全体的に時代遅れ感が否めず、改善の余地が多すぎる期待外れの一作である。
→ レビューを読むNoisy Pixel — 65
アーケードゴルフの基礎は遊べるものの、シリーズの魅力だった活力が完全に失われている。特に草や木々の描写にAI生成アセットを多用した結果、コース全体が生命力のない無機質なものに成り下がったのは言語道断だ。かつては個性的だったキャラクターも無個性で退屈になり、PS4版から移行する価値を見出せない。
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まとめると
- シリーズ伝統の「3回押し」ショットシステムは健在で、初心者でも遊びやすく上級者にも奥深い
- ドッカンGOLFなど新モード「バラエティ」はマルチプレイで大いに盛り上がる
- マイクロトランザクション一切なしの良心的な設計
- AI生成アセットの多用によりグラフィックの質が低く、PS5タイトルとしては見劣りする
- キャラクターやキャディの育成に膨大な時間がかかり、グラインドが苦痛
- ボイスラインのバリエーション不足で同じセリフが繰り返され、音声オフ推奨の声も
- クラシック路線への回帰を歓迎する声と、革新性の欠如を嘆く声が混在
- RPG的な成長システムの是非はプレイヤーの好みで分かれる
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | みんなのGOLF WORLD(Everybody’s Golf Hot Shots) |
| ジャンル | アーケードゴルフ |
| 発売日 | 2025年9月5日 |
| 対応機種 | PS5 / Nintendo Switch / PC |
| プレイ人数 | 1〜4人(ローカル・オンライン) |
| 開発 | Hyde |
| シリーズ | みんなのGOLF(みんGOL) |










