バンダイナムコエンターテインメントより2025年10月30日に発売!PlayStation 5、Xbox Series X/S、Nintendo Switch、PC(Steam)に対応のアクションRPG『テイルズ オブ エクシリア リマスター』のメディアレビュー総まとめページです。
多言語を日本語へ翻訳してからの編集になっているためゲーム用語など一部異なる場合があります。
総合評価
SCORE
78
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
| 90 | 80 | 70 | 60 | 50 |
|---|---|---|---|---|
| 神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 低評価 | 爆弾持ち |
本作は戦闘システムとキャラクター描写に高い評価が集まる一方で、PS3時代の構造的な制約が残る作品となっています。
最大の魅力は60FPSで滑らかに動く戦闘アクションです。RPGと格闘ゲームを融合させた独自のバトルは、二人一組で連携する「リンクアーツ」によって戦略性が増し、終盤のコンボや連携は非常に爽快感があります。能力を解放していく「リリウムオーブ」システムも複雑すぎず親しみやすい設計で、キャラクター育成の楽しさを感じられます。4K解像度対応とロード時間の大幅短縮により、技術面でも快適性が向上しました。
キャラクターと物語面では、主人公ジュードとミラを中心としたパーティーメンバーの関係性が丁寧に描かれています。短い会話イベント「スキット」が豊富に用意され、仲間たちの日常的なやり取りからキャラクターへの親近感が生まれます。動機が不明瞭だったキャラクターが時間をかけて成長していく過程も印象的です。リマスターによってサウンドクオリティが向上し、ボイスがよりクリアに聞こえるようになった点も評価されています。
快適性では、マップ上の目的地表示やオートセーブ機能、敵エンカウントのオンオフ切り替え、ダッシュ速度の向上など、現代的な改善が施されています。オリジナル版の有料DLCの多くが最初から利用できる点も好評です。
一方で、PS3時代の設計に起因する問題点も指摘されています。二人の主人公を選べる仕組みですが、大半の場面で一緒に行動するため視点の違いが小さく、特にミラルートは物語の導入が簡略化されすぎています。フィールドやダンジョンは空虚で単調な一本道構造が多く、同じ場所を何度も往復する単調な作業が目立ちます。解像度向上によってテクスチャや衣装の粗さがかえって目立つ箇所もあり、サイドクエストの多くは単純で退屈な内容です。
また、一部のBGMが印象に残りにくく、ミラの初期の音声演技がぎこちなく感じられる場面があります。ゲーム開始直後からグレードショップで強力な能力変更ができる点は、初回プレイ時にゲームバランスを崩す可能性が懸念されています。物語のペース配分も不安定で、本格的に動き出すまでに時間がかかる傾向があります。
評価ポイント
ロード時間の短縮や60 FPS動作への対応に加え、マップへの目的地マーカー表示、オートセーブ機能、エンカウントの任意オフ設定など、現代のプレイヤーが求める快適機能が多数追加されています。オリジナル版で不便に感じられた点が解消され、ストレスなく遊べるよう改善されています。
- 魅力的な仲間たちと、彼らが織りなす物語
- ジュードとミラを軸とした仲間たちの関係性が物語を支えています。ユーモアを交えた軽快なスキット(短いやり取り)も、キャラクターたちの魅力を引き立てています。
- スピーディーな戦闘とキャラクター固有の能力
- 戦闘は機敏なアクションRPGとして爽快感があります。ジュードの回避やミラの魔法調整といったキャラクター固有の能力が、コンボのバリエーションを生み出しています。
- 2人の仲間で技を繋ぐ「リンクアーツ」システム
- ダブルレイドLMBSを採用しており、2人一組で発動するリンクアーツ(連携奥義)が戦闘の特徴です。連携中は仲間同士の技が、より強力な新しい攻撃へと発展します。オーバーリミット中は、リンクアーツを遅延なく連続で繰り出すことが可能です。
- リリウムオーブによる継続的なキャラクター成長
- 戦闘で得たグロースポイント(GP)をリリウムオーブのグリッドに割り振ることで、キャラクターが成長します。このグリッドにはステータス強化、新しい技、スキルが含まれており、ノードを埋めるとグリッドが拡大します。常に新しい報酬が得られる循環が、育成の満足感につながっています。
- アニメ調のビジュアルとリマスターによる強化
- アニメに影響を受けたキャラクターモデルと明るいアートディレクションが特徴です。リマスター版では、解像度の向上に加え、色調整とシェーディングの刷新により、キャラクターモデルがより際立って見えるよう強化されています。
- 高品質な戦闘BGMとBGM差し替え機能
- 戦闘BGMは音質が非常に優れています。デラックスエディションには、通常戦闘曲を歴代シリーズの楽曲に変更できるバトルBGMパックが収録されており、好みに応じてゲーム体験を拡張できます。
- 異なる視点で物語を追う二主人公制
- 二人の主人公(ジュード/ミラ)の視点を切り替えることで、物語の出来事を異なる角度から捉え直すことができます。両方の視点を体験して初めて全容がわかる場面もあり、周回プレイの動機付けとなっています。
- オリジナル版のDLC同梱によるボリューム
- オリジナルのPS3版で配信された、衣装やアタッチメント、便利アイテムといったほぼ全てのDLCが同梱されています。これにより、メインストーリーとオプションコンテンツを合わせ、数十時間から百時間以上にも及ぶプレイボリュームとなっています。
- ショップ強化による装備・素材入手の利便性
- ガルド(お金)と素材を消費してショップを強化できるシステムが搭載されています。これにより、装備品や料理素材のラインナップを、プレイヤーの進行度や行動に応じて能動的に増やしていくことが可能です。
不評ポイント
フィールドマップやダンジョンは、PS3時代の設計がそのまま残っており、古さが目立ちます。広大でありながら似たような景色が続く空っぽのエリアや、一本道の通路で構成されている箇所が多いです。解像度は向上していますが、テクスチャなどの処理が追い付いていない部分も見受けられます。また、そうした長い通路で敵と頻繁に遭遇するため、移動が単調な作業になりやすいとの指摘があります。
- 二主人公制の視点差が薄い
- 主人公は2人いますが、大半の時間を共に行動するため、視点の違いが物語に与える影響は小さいです。結果として、体験の大部分が繰り返しとなり、2つの視点を用意した必要性が弱いと感じられる場合があります。
- 序盤の展開が遅く、全体のテンポがぎこちない
- 物語が本格的に動き出すまでに時間がかかります。全体的な展開のペース配分が不安定で、現代のゲームと比較するとスムーズさに欠ける部分があります。
- サブクエストが単調で意欲が湧きにくい
- サブクエストは内容が単調で決まりきったものが多く、刺激に欠けます。そのため、積極的にクリアしようという意欲が湧きにくいです。
- グレードショップの早期開放によるバランス問題
- グレードショップの特典(戦闘補正など)をゲーム開始時から利用できる機能は、ゲーム全体の難易度や、ショップなどの施設を成長させるバランスを崩してしまう可能性があります。
- フィールドや街のBGMが記憶に残りにくい
- フィールドや街で流れるBGMは、印象が薄く記憶に残りにくいという意見があります。背景の音に溶け込んでしまいがちです。
- チュートリアルが多すぎて分かりにくい
- 非常に多くのチュートリアルが一度に提示されるため、プレイヤーが情報量を処理しきれず、圧倒されやすい傾向があります。
- パズル要素が単純すぎる
- ダンジョンなどに存在するパズル(謎解き)要素は非常に単純です。ゲーム進行を妨げるような障害物として、あまり機能していません。
メディアレビュー
- Noisy Pixel[90]
- GAMES.CH[83]
- Worth Playing[80]
- Omelete[80]
- Game8[80]
- Push Square[70]
- Gameliner[70]
製品情報
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| タイトル (日本語) | テイルズ オブ エクシリア リマスター |
| タイトル (英語) | Tales of Xillia Remastered |
| ジャンル | アクション, RPG, JRPG, アドベンチャー |
| 開発元 (Developer) | DOKIDOKI GROOVEWORKS, Inc. |
| 販売元 (Publisher) | Bandai Namco Entertainment |
| 発売日 | 2025年10月30日 |
| プラットフォーム | PlayStation 5, Xbox Series X/S, Switch, Switch2, PC |
| プレイ人数 | 1人 (戦闘時のみ2〜4人の協力プレイ対応) |
| 日本語(インターフェース) | 対応 |
| 日本語(字幕) | 対応 |
