株式会社GungHo Online Entertainmentおよび日本ファルコム株式会社より2025年9月19日に発売された、PlayStation®5、Nintendo Switch™、Nintendo Switch 2、PCに対応のRPG『Trails in the Sky 1st Chapter』のメディアレビュー総まとめページです。
総合評価
SCORE
90
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
90 | 80 | 70 | 60 |
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神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 問題あり |
リメイク作品である本作は、オリジナル版が持つ物語や世界の魅力を忠実に再現しつつ、現代のプレイヤーが快適に遊べるようにシステムを大幅に改善したことで、シリーズの新規プレイヤーにとって最適な入門作として評価されています。
その評価の理由として、戦闘システムと利便性機能の現代化が挙げられます。フィールド上の敵を直接攻撃できるアクション要素と、従来のターン制コマンドバトルを組み合わせたハイブリッド戦闘システムにより、テンポの良い戦闘を実現しました。加えて、移動速度を上げる「ハイスピードモード」やファストトラベル、ミニマップといった機能が追加され、探索や物語の進行がスムーズになっています。
具体的には、主人公エステルとヨシュアが旅をする中で成長していく物語や、世界の住人たちの会話が細かく変化する作り込みはそのままに、グラフィックはフル3Dで一新されました。重要な場面ではキャラクターの表情が豊かになり、物語への没入感を高めています。一方で、物語の進行ペースが非常にゆっくりしている点や、PC版での一部操作の不便さといった課題も残されています。
これらの事実から、本作はJRPGの名作が持つ面白さを損なうことなく、現代のプレイヤーがストレスなく楽しめるように再構築した作品です。一部に改善の余地は残しつつも、長年のファンと新規プレイヤーの双方が楽しめるリメイクとなっています。
評価ポイント
本作は、リアルタイムのアクションとターン制のコマンドバトルを合わせた戦闘システムを導入し、オリジナルの課題であった戦闘のテンポを改善した。フィールドではアクション操作で弱い敵をすぐに倒すことができ、敵をスタンさせてからコマンドバトルに移行すれば、戦いを有利に進めることもできる。また、「ハイスピードモード」やファストトラベル、ミニマップといった便利な機能が追加されたことで、移動や探索が快適になった。これらの改善により、シリーズの魅力である物語や世界観に集中しやすくなり、初めて遊ぶ人でも入りやすい作品になっている。
- 決定版と呼べるリメイクの完成度
- オリジナルの良さを残しながら、現代のプレイヤーが遊びやすいように改善されている。過去シリーズの経験を生かしたリメイク作品になっている。
- シリーズ入門に最適な作品
- 長く続くシリーズの第一作目だが、遊びやすい機能が追加されたことで、初めてシリーズを遊ぶ人にとって最適な作品になっている。
- 豪華で生き生きとしたグラフィック
- グラフィックは非常にきれいで、水彩画のようなアートスタイルが特徴。キャラクターや世界が、フル3Dで鮮やかに表現されている。
- 優れたカットシーンと演出
- カットシーンの演出に力が入っており、物語への没入感を高めている。キャラクターの表情が豊かで、カメラワークも工夫されているため、アニメを見ているように楽しめる。
- 戦闘の戦略性とバランスが良い
- アクション要素が加わったことで、戦略的に戦えるようになった。技(クラフト)と魔法(アーツ)のバランスが調整され、どちらも重要になっている。
- キャラクターのカスタマイズ性が高い
- 「オーブメント」というシステムで、キャラクターを自分好みに育てることができる。装備する「クオーツ」の組み合わせによって、使える魔法(アーツ)や能力が変わり、戦略の幅が広がる。
- 魅力的で心に残るキャラクターたち
- 主人公のエステルとヨシュアをはじめ、登場するキャラクターが魅力的で、彼らの成長物語に引き込まれる。脇を固めるキャラクターたちも個性的で、キャラクター同士の関係性が丁寧に描かれている。
- 世界が生きているように感じられる
- 街にいる人々(NPC)にはそれぞれ名前や生活があり、物語が進むと会話の内容が変わる。これにより、自分がその世界の一員であるかのような没入感が得られる。
- 探索や達成に対する報酬が増えた
- ゲームを進めて目標を達成すると、アイテムなどの報酬がこまめにもらえるようになった。また、料理のレシピを集めるとキャラクターの能力が永続的に上がるなど、隅々まで探索する楽しさがある。
- ロードが少なく、冒険している感覚が強い
- 街とそれをつなぐ道が地続きになっており、移動中のロード時間がない。これにより、世界を途切れなく冒険している感覚が味わえる。
不評ポイント
本作は、物語が非常にゆっくりと進むのが特徴で、特に序盤はその傾向が強い。主人公たちの成長や世界観を丁寧に描くため、物語の核心に触れるまでには数十時間かかることがある。戦闘システムの高速化など、ゲームのテンポを上げる改善はされているが、物語自体の進行ペースは変わらないため、すぐに大きな展開を期待するプレイヤーにとっては、大きな障壁になるという点が指摘されている。
- 新規コンテンツが少ない
- リメイク作品だが、物語に関わる新しい追加要素は少ない。オリジナル版を遊んだことがある人にとっては、目新しい体験はあまりない。
- 戦闘時の操作に不便な点がある
- PCで遊ぶ場合、キーボードとマウスでの操作がやりにくい場面がある。特に戦闘中に魔法やアイテムを使う際の、対象の選択がスムーズに行えないことがある。
- 戦闘中のカメラが見にくいことがある
- 狭い場所で戦う際に、カメラがキャラクターに近すぎて状況が分かりにくいことがある。また、アクション戦闘でのロックオン機能が使いにくく、狙った敵を攻撃しづらい。
- キャラクター強化のシステムが分かりにくい
- キャラクターを強化する「オーブメント」の仕組みが複雑で、直感的に分かりにくい。どの「クオーツ」を組み合わせれば良いかなどを把握するのが難しい。
- 古いデザインの一部が残っている
- オリジナル版にあったユニークな「宝箱のメッセージ」が無くなっている点は、ファンからは残念に思われている。
- 街の人々の見た目が同じで、会話の変化を追うのが大変
- 街にいる人々の見た目が同じキャラクターの使い回しで、見分けがつきにくい。また、物語が進むたびに会話内容が変わるため、全員の話を聞いて回るのが大変だと感じる人もいる。
- グラフィックが最新の基準ではない
- グラフィックはきれいになったが、最近のゲームと比べると物足りないと感じる部分がある。
- 仲間が揃うまでの期間が長い
- 物語の都合でパーティメンバーが固定されることが多く、特にゲームの半分以上は2人だけで進めることになる。そのため、自由にメンバーを選んで冒険できる期間は短い。
- 物語が途中で終わる
- 本作の物語は完結しておらず、続編に続く形で終わる。そのため、謎が多く残ったままエンディングを迎え、すっきりしないと感じる可能性がある。
- 戦闘で行動順を操作しにくくなった
- 以前の作品では、強力な技を使って行動順のボーナスを奪う戦術が使えたが、本作ではその方法が制限された。
- 建物に入るたびにロードが発生する
- 街と道はロードなしで移動できるが、店など建物に出入りするたびに短いロードが発生する。
メディアレビュー
- PlayStation Universe[95]
- DualShockers[95]
- Cultured Vultures[95]
- CGMagazine[95]
- GameGrin[95]
- RPG Fan[91]
- Noisy Pixel[90]
- Hey Poor Player[90]
- Push Square[90]
- PSX Brasil[95]
- RPG Site[100]
- The Outerhaven[100]
- GameBlast[100]
- GamingTrend[95]
- XboxEra[94]
- Tech-Gaming[93]
- INVEN[85]
- This Is Game[81]
- GameSpot[80]
- Jeuxvideo.com[75]
製品情報
項目 | 概要 |
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タイトル (日本語) | Trails in the Sky 1st Chapter |
タイトル (英語) | Trails in the Sky 1st Chapter |
ジャンル | RPG,アクション,アドベンチャー |
開発元 (Developer) | Nihon Falcom |
販売元 (Publisher) | GungHo Online Entertainment,Nihon Falcom |
発売日 | 2025年9月19日 |
プラットフォーム | PlayStation 5,Switch,Switch2,PC |
プレイ人数 | 1人 |
対応言語 (テキスト) | 英語,フランス語,ドイツ語,日本語,スペイン語 |