【メタスコア】『リトルナイトメア3』メディア評価レビュー

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2025年10月10日に発売の『リトルナイトメア3』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『リトルナイトメア3』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

メタスコアは70台前半で、良いところと気になるところがちょうど半々くらいの評価に落ち着いています。美しい悪夢の世界観やCo-opの新鮮さを称える声がある一方、ローカルCo-opの欠如やパズルの焼き直し感を指摘する声も同じくらい目立つ、という感じですね。購入の参考になれば幸いです。

悪夢の世界は美しい、でもその中身は少し物足りない

71
Little Nightmares IIImetacritic.com

この『リトルナイトメア3』は、シリーズおなじみの退廃的で不気味な世界観をしっかり受け継ぎつつ、新たにオンライン協力プレイという大きな柱を打ち立てた作品です。砂に覆われた遺跡「ネクロポリス」や雨に濡れた遊園地「カルネヴァーレ」といったステージは相変わらず息を呑む美しさで、弓とスパナを使った2人の役割分担も新鮮な体験を提供してくれます。

ただ一方で、ローカルCo-opの完全な欠如やパズルの焼き直し感、理不尽な初見殺しの多さなど、フラストレーションを感じるポイントも少なくありません。開発がSupermassive Gamesに移ったこともあり、前作までのTarsier Studiosが持っていた「生理的にゾッとする恐怖」がやや薄まっているという声も目立ちます。良い部分と気になる部分がちょうど半々といった感じの、悩ましい一本ですね。

2人で逃げ惑う恐怖は、孤独の恐怖とは別物

シリーズ初のオンラインCo-opは、恐怖の質そのものを変えてしまいました。これまでの「一人ぼっちの心細さ」が、「相棒を失うかもしれない恐怖」へとシフトしています。片方が扉を押さえている間にもう片方が別ルートを探す、息を潜めて巨大な敵をやり過ごす——そういった連携のひとつひとつが、言葉を交わさなくても伝わる絆のようなものを生み出しています。レビュアーの中には「『It Takes Two』のようなダイナミクスを、はるかに暗いトーンで実現している」と表現する人もいました。

ロゥの弓とアローンのスパナという固有ツールも、よく考えられています。弓で遠くのスイッチを射抜き、スパナで壁を破壊するといった役割分担は謎解きだけでなく戦闘にも活きていて、一人が弓でスタンさせてもう一人がトドメを刺す「ダブルアクション」はテンポよく気持ちいい。前作までの「もっさりした」戦闘から明確に改善されていて、プレイヤーにわずかながらも反撃の手段と主体性を与えてくれます。さらに、ソフトを1本持っていればフレンドを無料招待できる「フレンドパス」の存在も嬉しいポイントです。

不気味で美しい「手作りのジオラマ」は健在

開発スタジオが変わっても、シリーズ特有のティム・バートン風の不気味なアートスタイルは見事に踏襲されています。「粘土のような」質感のマテリアルと明暗法の照明が、恐ろしくも美しい世界を作り上げていて、レビュアーはこれを「手作り感のあるジオラマ」と形容しています。カメラがぐっと引いたときに強調される、巨大な空間の中で逃げ惑う小さな子供たちの無力さは、映像的なストーリーテリングとして秀逸ですね。

サウンド面も印象的です。BGMをあえて控えめにして、軋む木の音や遠くの機械音、「決して姿を完全には現さない何かの呼吸音」を際立たせることで緊張感を煽っています。PS5版ではDualSenseのハプティックフィードバックが恐怖をさらに増幅させていて、巨大なモンスターベイビーの足音が振動として手のひらに伝わってきたり、コントローラー全体が「アイドリング中のディーゼルエンジンのような轟音」を立てたりします。視覚だけでなく、触覚や聴覚を通じて体の芯に響くような恐怖を作り上げています。

ちょっと見過ごせない問題点もあります

隣に座って一緒に遊べないのが本当に惜しい

本作に対する最も強烈で一貫した批判が、ローカルCo-op(画面分割プレイ)が一切搭載されていないという点です。ホラーゲームを隣に座って肩を並べながら遊ぶ——これ以上このゲームに合ったプレイスタイルはないはずなのに、オンライン専用になってしまっています。複数のメディアが「不可解」「犯罪的」「大きな機会損失」と強い言葉で批判していて、ここは本当にもったいないと思います。

カメラと初見殺しがストレスの種になりがち

シリーズ特有の2.5D視点は相変わらず奥行きが掴みづらく、足場の距離感を見誤って落下死するケースが頻発します。カメラが「受動的な観察者」でしかないため、操作の腕前ではなくカメラアングルのせいで死んでいると感じる瞬間が少なくありません。

チェイスシーンや即死トラップでは、何度も死んでパターンを暗記する「死に覚えゲー」になりがちです。特にCo-opだとエラーの確率が2倍になるため、片方のちょっとしたミスで二人ともやり直し。チェックポイントの配置もムラがあって、すでにクリアしたギミックを数分間やり直すハメになることもあり、恐怖よりもイライラが勝ってしまうかもしれません。

パズルに新鮮さが足りない「安全パイ」な続編

新開発スタジオが既存のフォーマットを崩さないよう慎重になりすぎた結果、「安全パイ」を切った続編になってしまったという指摘もあります。「スパナで壁を壊す」「弓でスイッチを射る」の基本動作にバリエーションが乏しく、同じアイデアの繰り返しに終始している印象です。序盤のモンスターベイビーの視線を避けるギミックですら、第1作目の管理人のバケツパズルのコピーだと言われてしまっていて、新鮮な驚きに欠けています。

プレイヤーの間で意見が割れているところ

AIパートナーは「優秀」か「過保護」か

ソロプレイ時のAIの挙動は評価が真っ二つです。肯定派は「Heyと呼べばすぐ対応してくれる、空気を読める優秀な相棒」と高く評価しています。前作のキャラクター以上に有能で、ソロプレイでもフラストレーションなく世界に入り込めるのは間違いなさそうです。

一方で否定派は、AIが優秀すぎるがゆえに、パズルの答えを先に出してしまうことを問題視しています。自分で考える前にAIが正解の行動をとってしまい、謎解きの達成感が半分奪われてしまうというわけですね。まれにチェイスシーンでAIのジャンプが遅れて道連れに死ぬ事故も報告されています。

恐怖の「質」が変わってしまった?

敵のデザインについても議論を呼んでいます。マネキンや人形といった「不気味の谷」を突くデザインは本作のテーマに合っているという声がある一方で、前作のTarsier Studiosが持っていた「内臓をえぐるような」生理的嫌悪感が薄れたと感じるレビュアーが多数派です。マイルドで「清潔すぎる」ホラーになってしまったという声は、シリーズファンほど強いかもしれません。シリーズの代名詞だった「記憶にこびりつく強烈なボスキャラクター」が減ってしまったのは、やはり寂しいところです。

物語の繋がりが薄い

4つのチャプターが「鏡を通って移動するだけ」で繋がっている構造には、前作の「モウ」や「ペイルシティ」のような場所としての説得力が欠けているという指摘があります。また、物語の伏線が露骨すぎて展開が読めてしまい、過去作のような衝撃的な結末には及ばなかったという失望の声も上がっています。ただし、言葉を使わずに環境だけで背景を語る手法は健在で、二人の絆を描く物語として十分な魅力があるとする声もあります。

メディアレビュー紹介

高評価メディア

GamingBolt — 90
本作はシリーズの伝統を受け継ぎつつ、待望のオンラインCo-opを導入した最高傑作だ。巨大な赤ん坊が徘徊する廃病院や、恐ろしい人形遣いとの追跡劇はまさに悪夢そのものである。弓とスパナを駆使する巧妙なパズルと息を呑む緊張感が、圧倒的なアートディレクションで見事に融合している。
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Gamesurf — 85
開発がSupermassiveへ移行した本作は、孤立の恐怖を「共有された脆弱性」へと見事に昇華させた。新舞台『スパイラル』の砂に沈むネクロポリスや不気味な遊園地など、歪んだ深層心理の舞台装置が素晴らしい。弓とスパナを使った二人の協力プレイが生み出す絆と緊張感は、シリーズに新たな命を吹き込んでいる。
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GamersRD — 85
ロゥとスパナを持つアローンが、『ノーウェア』の最も深い恐怖へ誘う。光と影の極上なコントラストが、廃墟の捻じれた美しさを際立たせている。弓で敵を怯ませスパナでトドメを刺す新連携も秀逸だ。我々のトラウマを呼び覚ます、最高にスリリングな協力型ホラー体験である。
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低評価メディア

Invader — 68
不気味な雰囲気や足のない巨大な赤ん坊との追跡劇は健在だが、中身は驚くほど薄っぺらい。優秀すぎるAIパートナーがパズルを勝手に解いてしまい、謎解きの喜びを半減させているのが致命的だ。約5時間で革新的な挑戦もなく終わる本作は前作に及ばず、熱心な協力相手がいない限りお勧めできない一本である。
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MeuPlayStation — 70
ローカルCo-opを排除した点は明らかな退化である。逃走劇の緊張感は良いが、前作のマネキンのような記憶に残る怪物が不在で物足りない。奥行きを見誤らせる不便なカメラワークや、革新を放棄し安全策に逃げた本作には、シリーズのマンネリ化が如実に表れてしまっている。
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GamingTrend — 70
砂漠のネクロポリスやキャンディ工場の美術は秀逸だが、ゲーム体験は単なる「死に覚え」の作業に成り下がっている。ローカルCo-opの欠如は致命的で、過干渉なAIのせいでソロプレイの謎解きも浅い。展開の読める安直な物語など、特有の記憶に残る恐怖は薄れ、ただ無難な作りに終始してしまった凡作である。
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まとめると

  • シリーズ特有の退廃的で美しいアートスタイルは開発スタジオが変わっても健在
  • オンラインCo-opの導入により「孤独の恐怖」が「脆弱性の共有」へと進化した
  • 弓とスパナを使った役割分担と「ダブルアクション」が新鮮で気持ちいい
  • DualSenseのハプティックフィードバックによる恐怖演出が秀逸
  • フレンドパスでソフト1本あればフレンドと一緒に遊べる
  • ローカルCo-op(画面分割プレイ)が一切ないのは大きな痛手
  • カメラの視認性が悪く、奥行きを見誤る落下死が頻発する
  • 初見殺しとCo-op時の「エラー率2倍」がフラストレーションの原因に
  • パズルのバリエーションが乏しく、前作の焼き直し感が否めない
  • AIパートナーの「過保護さ」が謎解きの楽しみを奪うことがある
  • 前作ほどの強烈な恐怖や記憶に残るボスキャラが減ってしまった

製品情報

項目内容
タイトルリトルナイトメア3
ジャンルサスペンスアドベンチャー
発売日2025年10月10日
対応機種Nintendo Switch / Nintendo Switch 2 / PS4 / PS5 / Xbox Series X
プレイ人数1人(オンライン時2人)

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

9080706050
神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち