Pine Studioより2025年10月28日に発売!PCに対応のパズル・アドベンチャー・シミュレーション『Escape Simulator 2(脱出ルームシミュレーター2)』のメディアレビュー総まとめページです。
多言語を日本語へ翻訳してからの編集になっているためゲーム用語など一部異なる場合があります。
総合評価
SCORE
78
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
| 90 | 80 | 70 | 60 | 50 |
|---|---|---|---|---|
| 神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 低評価 | 爆弾持ち |
本作は実際の脱出ゲームに参加しているような体験を提供する作品として評価されています。というのも、プレイヤーはすぐに空間に放り込まれ、走り回ってパズルや手がかりを見つけ始めることができ、環境との相互作用が非常に心地よく設計されているからです。
環境内のアイテムは細かい部分までインタラクティブになっており、何気ないアイテムを拾い上げたり、本や紙切れを調べたり、箱を床に引きずったり、椅子に座って回転したりできます。パズルには論理的な流れがあり、3つや4つの小パズルを組み合わせて、より大きな最終パズルを解く工程は非常に満足感があります。複雑なパズルを自力で解き終えた時の高揚感と大きな達成感があり、アチーブメントが表示されると「自分の脳が機能している」と実感できるとのことです。
協力プレイでは友達と遊ぶことで脱出ゲームの雰囲気が最大限に活きる一方、完全なカオスになることも指摘されています。パズルのほとんどが複数人で協力することを前提に設計されていないため、半分の時間は何もしていない者がいたとのこと。情報を共有するのが非常に困難で、アイテム自体を詳細に見ることができないため、誰かが重要なものを持っていることに気づかずに時間を費やすことが多かったと報告されています。
映像表現にはいくつかの粗い部分があり、協力プレイでは他プレイヤーとのクリッピングがないため、意図せずハゲ頭を透視してしまったり、誰かの頭に半分めり込んだ状態になったりします。パズルが突然何の警告もなく別の視点に切り替わると興奮が冷めてしまうという声もあります。操作性については、特にコントローラーでの操作性に難があり、車輪を回す必要がある場合に単純に掴んで回すのではなく「選択してから」回す必要があるなど、簡単なはずの操作ができないと思い込んでしまう場面があったとのことです。
前作の楽しくカラフルなスタイルから一転し、よりリアル志向で全体的に暗く陰気なトーンのテーマが多くなっています。極端なテクスチャやライティングは美しいものの、青や緑などの派手なカスタマイズが可能なプレイヤーキャラクターが、このリアルなスタイルに馴染んでおらず、雰囲気作りを台無しにしていると感じたという意見もあります。ヒントシステムは時に奇妙で、共有可能な図を生成するなど役立つこともありますが、時々全くヒントが提供されない箇所があったと報告されています。45分のタイマーはエスケープキーを押しても一時停止しないため、トイレ休憩などの際に一時的に中断する方法がなく、不要なストレス要素になっているとのことです。
評価ポイント
このゲームで最も評価されているのは、オリジナルの脱出ルームを作ってコミュニティで共有できる「Room Editor 2.0」だ。新しい照明エンジンや階段などの構造物も設計可能になり、エディターの機能が強化された。前作ではファンによって4,000以上のルームが作られた実績があり、今作でも他のプレイヤーが作ったレベルを遊べるため、実質的にコンテンツが無限に増え続ける点が支持されている。
- 協力プレイでの「発見と共有」の再現度
- 現実の脱出ルームのように、フレンドと別々のパズルに取り組み、見つけたものを報告し合い、助け合える感覚がよく再現されている。
- 高いインタラクション(操作性)
- 固定されていない物はほぼ全て動かせる。物を拾って調べる、本や紙切れを確認する、椅子に座る、道具をインベントリに入れるなど、環境に対して細かく干渉できる。
- 暗めのビジュアルと詳細なレベルデザイン
- 前作よりも暗めのビジュアルが採用され、動的な照明やテクスチャによって現実感のある外観を目指している。背景やキャラクターの作り込みも細かくなった。
- 筋が通ったパズル設計と手応え
- パズルとステージにはしっかりとした論理的な流れがある。時間はかかるかもしれないが、ほとんどのパズルは筋が通っており、直感的で適切な難易度に調整されている。
- パズルの種類の多さ
- 探索、手がかり探し、暗号解読、観察など、提示されるパズルの種類が多い。レベルごとに異なるタイプの頭の使い方が求められる。
- クリア時の強い達成感
- 複雑なパズルを解き終えた時の満足感が非常に高い。自力で正解にたどり着いた時に「解けた」という高揚感が得られる。
- 初期コンテンツの豊富さとコストパフォーマンス
- リリース時点で「ドラキュラ城」「スターシップEOS」「呪いの財宝」の3テーマ(各4室)、合計12室のパズルが用意されている。この物量に対して価格が安く、コストパフォーマンスが高い。
- 進行度に縛られない自由なステージ選択
- ゲーム開始直後から挑戦可能な脱出ルームが並んでおり、進行状況によってレベルが制限されることはない。最初から好きなステージに挑戦できる。
- 最大8人までのオンライン協力プレイ
- ソロプレイだけでなく、最大8人までのオンライン協力プレイに対応。パズルを解くための簡単なコミュニケーション用に、ボイスチャットとテキストチャットがゲーム内に用意されている。
不評ポイント
このゲームで最も不満が出ているのは、アニメーションと操作性の荒さだ。キャラクターの動作や視点の切り替えが不自然で、特に協力プレイ中は、他のプレイヤーのアニメーションが途切れたり、壁などを突き抜けたりする(クリッピング)のが目につく。また、コントローラーでの操作が直感的ではない。例えば、ハンドルを回すような場面で、つかんで回すのではなく、まず対象を選択してから操作するという手順が求められ、パズルが余計に面倒に感じられることがある。
- 協力プレイの設計
- 最大8人まで可能だが、4人でも混乱しやすい。多くのパズルは複数人での操作を必要としないため、誰がどのアイテムや情報を持っているか把握しにくい。他のプレイヤーが持つアイテムを詳しく確認できないのも問題だ。
- ヒント機能がアテにならない
- ヒント機能は、紙の図を共有できるなど役立つ場面もあるが、特定の状況では全くヒントが出ないことがある。特に宇宙船ステージ終盤のパズルでヒントが出ず、詰む原因になっている。ヒントが出ても、情報が足りず役に立たない場合もある。
- 一部のパズルの難易度が高すぎる
- ほとんどのパズルは問題ないが、宇宙船の部屋など一部のパズルは難易度が高すぎる。解き方を順序立てて学べるヒントが少なく、合理的な解法が見つからず、ひたすら総当たり(試行錯誤)に頼るしかない場面がある。
- ボリューム不足とリプレイ性の低さ
- 発売時点のコンテンツは3テーマ計12室で、10時間程度で遊び尽くせてしまう。一度解法を知ると、タイムアタックや未プレイのフレンドと遊ぶ以外に周回する動機が薄い。今後はDLCやユーザー作成の部屋に期待するしかない。
- 物理挙動が不安定
- アイテムを操作したり、環境に干渉したりする際の物理的な挙動が不安定なところがある。
- タイマーが邪魔
- 各部屋にある45分のタイマーは、メニュー画面を開いても止まらないため休憩できない。ゼロになってもペナルティはなく、クリアタイムも表示されない。タイムを競うプレイヤーにとっては不要なストレスになっている。
- ビジュアルの方向性がチグハグ
- 前作のマンガ調からリアル志向の暗いビジュアルに変わった。しかし、キャラクターを緑や青などの派手な色に設定できるカスタマイズ要素が、そのリアルな世界観と合っておらず浮いている。
- オーディオ関連の不具合
- マイク(オーディオ入力)を変更するオプションがゲーム内にないため、PC本体のシステム設定を変える必要がある。また、ロード中に話すと、ロードが終わるまで最後の0.5秒ほどの音声がループ再生され続けるバグがある。
メディアレビュー
- GameSpew[80]
- TheSixthAxis[80]
- ScreenHub[80]
製品情報
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| タイトル (日本語) | 脱出ルームシミュレーター2 |
| タイトル (英語) | Escape Simulator 2 |
| ジャンル | パズル, アドベンチャー, シミュレーション, インディー, エスケープルーム |
| 開発元 (Developer) | Pine Studio |
| 販売元 (Publisher) | Pine Studio |
| 発売日 | 2025年10月28日 |
| プラットフォーム | PC |
| プレイ人数 | 1人(ソロプレイ)またはオンラインで最大8人 |
| 日本語(インターフェース) | 対応 |
| 日本語(字幕) | 対応 |
