Xbox Game Studiosより2025年10月21日に発売された、PlayStation®5、Xbox Series X/S、PCに対応したハイスピード忍者アクション『NINJA GAIDEN 4』のメディアレビュー総まとめページです。
多言語を日本語へ翻訳してからの編集になっているためゲーム用語など一部異なる場合があります。
総合評価
SCORE
83
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
| 90 | 80 | 70 | 60 | 50 |
|---|---|---|---|---|
| 神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 低評価 | 爆弾持ち |
『NINJA GAIDEN 4』は、長らく休止していたシリーズの復活作(ソフトリブート)であり、激しいスピードと高い難易度を特徴とするアクションゲームです。レビューでは、本作がキャラクターアクションというジャンルにおいて、何よりも戦闘システムを最優先して作られていると評価されています。
その背景として、従来の主人公リュウ・ハヤブサに代わり、新主人公ヤクモが導入された点が挙げられます。戦闘は、シリーズ伝統の要素を維持しつつ、共同開発のプラチナゲームズの影響を受けた自由度の高いアクションや、流れるような武器切り替えが取り入れられています。また、「ブラッドレイヴンフォーム」という新しい変身機能や、「パーフェクトドッジ」「パリィ」といったリスクの高い防御アクションが追加され、従来のシステムから変化しています。
戦闘は常に警戒が求められ、一瞬で敗北する可能性のある厳しさを持っていますが、パリィなどを成功させた際の爽快感や、過去作より寛容になったコンボシステムを評価する声もあります。一方で、ストーリーやキャラクター描写は薄いと評されており、物語はアクションを楽しむための枠組みとして機能しています。また、混戦時のカメラワークやロックオン機能の問題、リュウ・ハヤブサを操作するパートが既存ステージの使い回しで武器も一つに制限されている点、ステージ背景のバリエーション不足などが批判されています。クリア後は高難易度モードやボス試練などが多数解放され、やりこみ要素は豊富に用意されています。
総じて本作は、Team Ninjaとプラチナゲームズの持ち味が融合し、猛烈なスピードと血みどろの戦闘を特徴とする作品です。シリーズの核となる要素を受け継ぎながらも、新しい主人公とシステムによって現代的なアクションゲームを目指した作品と言えます。
評価ポイント
Team Ninjaとプラチナゲームズが共同開発した本作の戦闘システムは、シリーズ史上最もスピーディーかつ流動的で、最大の魅力となっている。操作はレスポンスが良く直感的で、簡単な操作で多彩なコンボを繰り出し、稲妻のようなハイスピードアクションが楽しめる。常に状況が変化するため、プレイヤーは戦闘に集中する必要がある。新要素の「ブラッドレイヴンフォーム」は敵のガードを崩す強力な手段となり、戦闘に複雑さと奥深さを加えている。これにより、シリーズならではの歯ごたえのある難易度と、現代的なキャラクターアクションゲームの華やかさが融合している。
- 伝統を守りつつ現代向けに進化したゲームデザイン
- シリーズの伝統である、残虐表現とハイスピードな戦闘を尊重しつつ、現代のアクションゲームとして発展させている。本作は2008年の『Ninja Gaiden II』をベースにした再出発(ソフトリブート)であり、2つの開発会社の持ち味を融合させることで、シリーズの魅力を損なうことなく新規プレイヤーにもアピールしている。
- スピード感とアクロバティックな動きが生む戦闘リズム
- 戦闘は3Dシリーズ作品の中で最も速く、激しいものとなっている。攻撃、コンボ、回避、防御、カウンターといったアクションは、常に動き続けることをプレイヤーに求める。壁走り、滑空、レールサーフ、グラップリングフックといった移動アクションも追加され、戦闘時と同じように猛烈なスピードでステージを移動できる。
- 武器切り替えと自由なコンボがもたらすプレイスタイルの幅広さ
- プラチナゲームズが得意とするアーケードゲームのようなアクション性は、戦闘中の武器切り替えや自由度の高いコンボシステムによって実現されている。コンボの入力受付時間が比較的緩やかになり、プレイヤーがアドリブでコンボを繋げられる。4種類の基本武器とその派生形を瞬時に切り替えることで、多様で流れるような戦闘を維持できる。
- スキルツリーの分岐と多彩なコマンドによるキャラクター育成
- スキルツリーは分岐があり、複数のボタンを組み合わせたコマンドや豊富なアクションとあわせて、プレイヤーごとの個性的な戦闘スタイルを可能にしている。ゲーム内のショップで新しい技を好きな順で購入したり、武器ごとに経験値を溜めてアップグレードしたりできる。また、アミュレット(お守り)を装備することで、防御や攻撃を強化するなど、プレイスタイルに合わせたカスタマイズが可能。
- 「ブラッドレイヴンフォーム」のリスクとリターンのバランス
- 「ブラッドレイヴンフォーム」は専用ゲージを消費するが、敵のガードを崩すために必要不可欠なアクションとなっている。コンボでゲージを溜め、ブラッドレイヴン攻撃で大ダメージを与えるという駆け引きが面白い。また、敵を倒すことで溜まるバーサークゲージは、攻撃を止めると徐々に減少するため、プレイヤーは常に積極的に攻め続ける必要がある。
- パリィ・ブロック・回避の役割分担による読み合いの面白さ
- タイミングを合わせることで発動する「パーフェクトパリィ」「パーフェクトブロック」「パーフェクトドッジ」が導入され、より直感的な戦闘が楽しめる。パリィは攻撃ボタンで行い、敵の攻撃に合わせることで相手を怯ませることができる。特にパーフェクトパリィは他の防御行動より見返りが大きく、最もリスクの高い選択肢となっている。パーフェクトドッジは『ベヨネッタ』のように無敵時間が発生する。
- 理不尽さを感じさせない絶妙な難易度調整
- 難易度は「Hero」「Normal」「Hard」から選べ、高難易度でありながら理不尽さを感じさせないバランスに調整されている。ボス戦はプレイヤーの腕が試される本当の意味でのスキルチェックとなっており、上達するにつれて歯ごたえのある課題が提供される。敵が強力な攻撃を使う際には、必ず視覚的に分かりやすい予備動作があるため、プレイヤーは対応しやすい。
- 進化したボス戦のデザイン
- 過去作の課題点であったボス戦のデザインは、本作で大幅に改善された。ほとんどのボス戦は非常に楽しく、見た目も戦闘スタイルも洗練されている。物語の後半に進むにつれてボスの難易度も上がっていき、プレイヤーの挑戦意欲を掻き立てる。
- 移動アクションと戦闘のシームレスな繋がり
- 壁走り、ジャンプ、グラップリングフック、滑空、レール滑り、水面走りなど、多彩な移動アクションが用意されている。これらのアクションを組み合わせることで、戦闘の合間に爽快感のある移動が楽しめる。移動パートも戦闘と同じく、非常にテンポ良く進む。
- 一本道のステージ構成によるテンポの良さと周回プレイのしやすさ
- 本作はあえて一本道のステージ構成を採用しており、そのシンプルさが新鮮でテンポの良いゲームプレイを生み出していると評価されている。メインストーリーのクリア時間は10~12時間程度で、プレイヤーのスキルによってクリアまでの時間が変わるため、繰り返し遊びやすい設計になっている。
- クリア後のやりこみ要素と上達を実感できるシステム
- ゲームクリア後には、腕試し用のチャレンジモードが解放され、ボスとの再戦や連続で敵と戦うモードなどが楽しめる。世界中のプレイヤーとスコアを競うリーダーボードも用意されており、チャプターごとの評価が記録される。また、任意で挑戦できる高難易度の戦闘エリアも存在し、体力が減少するハンデを負うことで、より良い報酬を得ることもできる。
- 初心者から上級者まで楽しめるアクセシビリティ設定
- 複数の難易度設定に加えて、ゲームの遊びやすさを調整する豊富なオプションが用意されている。最も簡単な「Hero Mode」では、回避、ブロック、回復などを自動化でき、アクションゲームが苦手なプレイヤーでも楽しめる。一方で、シリーズのファン向けに「Master Ninja」といった最高難易度も用意されている。
- 安定したフレームレートと優れたカメラワーク
- 動作を優先する設定にすれば、ゲームプレイは非常に滑らかで、最適化が優れている。カメラは激しいアクションやアニメーションの最中でも、プレイヤーの視界を妨げることがほとんどなく、状況を把握しやすい。
- フィニッシュ技「オブジェクタレーション」の操作性向上
- 敵の体の一部を切断した際に発動できるフィニッシュ技「オブジェクタレーション」が、過去作のように強制的なボタン入力ではなく、プレイヤーが任意で出せるようになった。これにより、自分の意思でトドメを刺せるようになり、快適性が向上している。また、フィニッシュ技を出せる敵の認識精度も改善されている。
- 見やすさと両立したアートデザインと演出
- ゲーム全体を覆うダークな雰囲気が、作品の美学を際立たせている。派手さと暴力表現のバランスが良く、キレのある滑らかなアニメーションがそれを支えている。ゲーム画面はスッキリしていて見やすく、キャラクターやエフェクトは鮮明で、優れたライティングや天候表現も評価されている。
- Team Ninjaとプラチナゲームズの魅力の融合
- 本作は、アクションゲーム開発の巨匠であるTeam Ninjaとプラチナゲームズの強みを融合させている。シリーズが持つ奥深さと容赦のない難易度に、プラチナゲームズらしい派手で爽快なアクションが完璧に合わさっており、両社の開発哲学が満足のいく形で一つになっている。
不評ポイント
ゲームプレイの評価が高い反面、物語や登場人物の描写が最も弱い要素として頻繁に指摘されている。物語は新主人公のヤクモが世界を救うための背景設定に過ぎず、内容が薄く、展開が予測可能で説得力に欠ける。新主人公のヤクモは「無感動な塊」や「感情のないキャラクター」と評されることが多く、プレイヤーが感情移入しにくい。さらに、シリーズの主人公であったリュウ・ハヤブサが脇役として扱われ、彼を操作するパートは既存ステージの使い回しや、意図的な引き延ばしのように感じられ、ゲームの勢いを削いでいると批判されている。ストーリー進行のために強制的にゲームの速度が遅くなる場面も、高速なアクションのテンポを崩している。
- 複雑化によって失われたシンプルな操作性
- スキルツリーの分岐、複雑なボタン入力、膨大なアクションが追加されたことでゲームが複雑になり、過去のXbox版『Ninja Gaiden』が持っていたシンプルな分かりやすさが失われている。操作をマスターするのが難しく、入力や基本的なシステムが習得しにくくなっている。
- 信頼性の低いパリィシステム
- 新しい武器パリィのシステムは、過去作と比べて信頼性が低い。攻撃、防御、ダッシュの合間にパリィのタイミングを合わせることが非常に難しく、不必要で過剰な変更だと感じられる。
- 不安定なカメラとロックオン機能
- 敵が多い場所や狭い足場では、カメラと不安定なロックオン機能が敵と同じくらい厄介に感じられる。キャラクターの位置取りが重要なゲームであるにもかかわらず、カメラが制御不能になる動きはストレスが溜まる。アクションが速すぎてカメラが追いつかず、画面内で自分のキャラクターを見失うことがある。
- 派手すぎるエフェクトによる視認性の低下
- ボス戦では、派手なエフェクト、過度なキャラクターデザイン、予測しにくい動きなど、複雑な視覚情報が画面に溢れる。そのため、敵の攻撃を読み取り、正確なタイミングで反応することが求められる中で、敵の動きを瞬時に判断するのが難しくなっている。
- 多数の敵に囲まれた際の状況把握の難しさ
- 敵が死角や手の届きにくい厄介な場所に配置されていたり、画面の外から攻撃してきたりする。敵の大群に油断すると簡単に圧倒され、集団で襲ってくる敵に囲まれて身動きが取れなくなることもある。
- コンボシステムの奥深さの欠如
- コンボシステムは過去のシリーズ作品ほど奥深くない。技の個性が薄いため、プレイヤーは弱攻撃を連打し、そこに強攻撃を混ぜて敵を打ち上げるだけで戦闘を切り抜けられる。シリーズのファンが期待するような、正確で技術的な面白さの一部が失われている。
- 信頼性の低い新しいパリィシステム
- 新しい武器パリィのシステムは、旧来のシステムと比べて信頼性が低い。攻撃と防御、戦場でのダッシュの間で武器パリィのタイミングを計ることが非常に困難であり、不必要で過度に設計された変更のように感じられる。
- 物語の矛盾とキャラクターの薄さ
- 物語はほとんど意味が通らず、キャラクターの成長も描かれない。特にシリーズのファンにとっては設定の変更が目立ち、「レイヴン族」の存在はシリーズのこれまでの設定と矛盾している。
- 新主人公ヤクモの単調な人物像
- ヤクモはあまり話さず、指示や目標に盲目的に従うため、過去作の主人公と比べて面白みに欠ける。彼のセリフは感情がこもっておらず、他のキャラクターのほうが演技が優れているほどだ。
- リュウ・ハヤブサの操作パートの問題点
- リュウ・ハヤブサは「龍剣」という単一の武器しか使えず、溜め攻撃も削除されているなど、彼のアクションは手抜きに感じられる。
- 過剰な誘導と単調なギミック
- ステージはギミックで埋め尽くされており、プレイヤーにギミックを強制しているように感じられ、単調で工夫がない。進むべき場所が黄色いペンキで示されるなど、過剰な誘導があり、プレイヤーが自力で攻略する楽しみを奪っている。
- 長すぎて冗長なミッション
- ヤクモのミッションは長すぎる。目的のはっきりしない物語と、繰り返しの多いステージがだらだらと続き、本来のクリア時間よりも長く感じられる。
- 武器バランスの悪さ
- ゲームの終盤で手に入る武器が序盤の武器よりも明らかに優れているため、初期装備の価値が低くなってしまっている。
- 効果を実感しにくいアップグレード
- 多くの武器スキルやアビリティは強化幅が小さく、たくさん習得して組み合わせるまで効果を実感しにくい。ストーリーモードでは、アップグレードによる変化が感じられないことが多い。
- ステージや敵の使い回し
- ステージの多様性が不足しており、多くのエリアが使い回されている。そのため、同じような場所で同じ敵と何度も戦うことになる。
- リトライ時の長いロード時間
- ステージ間のロード時間が非常に長い。特に死亡してチェックポイントからやり直す際は、さらに時間がかかる。戦闘に失敗してから、ロードを挟んで再挑戦するまでの待機時間が、ゲームの難易度そのものよりもストレスに感じる。
- フィニッシュ攻撃の演出が戦闘の妨げになる
- トドメのフィニッシュ攻撃は、『Razor’s Edge』と比較してバリエーションが少ない。戦闘中に敵の首を刎ねるカットイン演出が頻繁に挿入され、プレイヤーが敵の攻撃に集中すべき瞬間に注意をそらしてしまう。
- 理不尽に感じる難易度バランス
- このゲームのプレイヤーに不利なシステムは、何が「楽しい」挑戦なのかという一般的なゲームの面白さに疑問を投げかける。難易度は、緻密な挑戦と単なるフラストレーション(不満)の際どい境界線にある。
メディアレビュー
- Generación Xbox[93]
- COGconnected[90]
- Gameliner[90]
- MondoXbox[90]
- TheSixthAxis[90]
- Gamereactor UK[70]
- The Outerhaven[60]
- PCMag[70]
- Gamekult[60]
- Power Unlimited[54]
- Final Weapon[100]
- Player 2[91]
- Screen Rant[90]
- PSX Brasil[90]
- Wccftech[87]
- Game8[84]
- Stevivor[70]
- Push Square[70]
- Slant Magazine[70]
製品情報
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| タイトル (日本語) | NINJA GAIDEN 4 |
| タイトル (英語) | NINJA GAIDEN 4 |
| ジャンル | アクション,ハイスピードアクション,忍者アクション |
| 開発元 (Developer) | Team NINJA,プラチナゲームズ |
| 販売元 (Publisher) | Xbox Game Studios |
| 発売日 | 2025年10月21日 |
| プラットフォーム | PlayStation 5,Xbox Series X/S,PC |
| プレイ人数 | 1人 |
| 日本語(インターフェース) | 対応 |
| 日本語(字幕) | 対応 |
