FromSoftware開発、株式会社バンダイナムコエンターテインメントより2022年2月25日に発売された、PlayStation®5、PlayStation®4、Xbox Series X/S、PCに対応のオープンワールド・アクションRPG『ELDEN RING(エルデンリング)』のメディアレビュー総まとめページです。
総合評価
SCORE
96
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
90 | 80 | 70 | 60 |
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神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 問題あり |
『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアがこれまで得意としてきた歯ごたえのあるアクションRPGの体験を、広大なオープンワールドの世界観と融合させることに成功した、非常に評価の高い作品であるという事実が示されています。
その評価の根幹にあるのは、プレイヤーに与えられる圧倒的な「自由」です。ゲームの舞台となる「狭間の地」は、特定の順路を強制されることなく、プレイヤーが自身の好奇心に導かれるままに探索できます。この世界はただ広いだけでなく、緻密に設計された「レガシーダンジョン」や無数の洞窟、地下墓地などが存在し、常に発見と報酬に満ちています。強いボスに行き詰まっても、別の未開の地を冒険してキャラクターを強化し、後から再挑戦するという選択肢が生まれたことで、シリーズ特有の高い難易度を維持しつつも、新規プレイヤーが挫折しにくい構造になっています。
戦闘システムは、過去作をベースにしながらも、ジャンプ攻撃やガードカウンター、武器にスキルを付け替えられる「戦灰」システムなどの新要素によって、戦術の幅とキャラクター育成の自由度が大きく向上しました。また、霊馬「トレント」による快適な移動や、AIの仲間を呼び出す「遺灰」による戦闘支援は、広大な世界の探索や厳しい戦いを乗り越える助けとなります。これらの要素が、挑戦的ながらもプレイヤーを支える仕組みとして機能しています。
一方で、PC版におけるフレームレートの低下といった技術的な問題や、一部のダンジョンにおけるボスや構造の使い回しが散見されるという指摘も存在します。しかし、ほとんどの評価では、そうした欠点を補って余りあるほどのゲーム全体の規模、探索の密度、そして自由度の高いゲームデザインが、オープンワールドゲームの新たな基準を打ち立てた傑作としての地位を確立していることが示唆されています。
評価ポイント
『エルデンリング』は、従来のフロム・ソフトウェア作品が持つ作り込まれたステージデザインと、広大で中身の詰まったオープンワールド「狭間の地」を合わせた作品です。プレイヤーは次にどこへ行くか、どの敵と戦うかを自由に決められます。この仕組みにより、強いボスで行き詰まっても、他の場所を冒険してキャラクターを強くしてから再挑戦するという選択ができます。そのため、これまでの作品に比べて遊びやすくなっています。また、探索すれば必ず有意義な報酬が見つかるため、新しい発見を求めて冒険を続けるのが楽しいという好循環が生まれています。
- 緻密に作られたオープンワールド
- 「狭間の地」はとても広い世界ですが、何もない空間ではなく、多くの地下ダンジョンや特別な敵、秘密が隠されています。ただのお使いのような作業はなく、探索で見つかるものには必ず意味のある報酬が用意されています。
- 洗練された戦闘システムと戦術の幅広さ
- 戦闘は過去のシリーズ作品の良いところを取り入れて進化しており、最も洗練されています。特に「戦技」という特殊スキルは、ペナルティなしでいつでも武器に付け替えができるため、キャラクターの戦い方を気軽に試せます。
- 新しいプレイヤー向けの遊びやすさ
- ゲームの難易度は高いですが、ボス部屋の近くに「マリカの楔」という復活地点が追加されたり、ステータスや装備の重さに関する説明が分かりやすくなったりと、遊びやすくなる改善がされています。
- 多彩で質の高いボス戦
- ゲームには非常に多くのボスが登場し、どれもデザインが優れています。特に物語の重要人物であるデミゴッドとの戦いは手強く、勝つためには様々な戦術が必要です。馬に乗って戦うことを前提としたドラゴン戦などもあり、スピード感のある戦闘が楽しめます。
- 伝統的なスタイルの「レガシーダンジョン」
- オープンワールドの中には、従来のシリーズ作品のような立体的で複雑な構造の「レガシーダンジョン」が存在します。これらのダンジョンは、近道や隠し通路が入り組んでおり、探索のしがいがあります。
- 霊馬「トレント」による快適な移動
- 霊馬「トレント」はボタン一つですぐに呼び出せ、二段ジャンプもできるため、広い世界の移動がとても快適です。オープンワールドにいる巨大な敵との戦闘でも、その高い機動力を活かして戦えます。
- 戦術を広げる新しいアクション
- 盾で攻撃を防いだ直後に強力な反撃ができる「ガードカウンター」と、敵から隠れて不意を突く「ステルス」が追加されました。ガードカウンターは敵の体勢を崩しやすく、ステルスは敵の集団を避けたり、最初の一撃を有利にしたりと、戦い方の幅を広げます。
- 独特で美しい世界の見た目
- 写実的なグラフィックというよりも、芸術的なデザインに力が入れられており、世界の景色は非常に見事です。それぞれのエリアは見た目や雰囲気が大きく異なり、色彩の使い方が世界の美しさと危険な感じをうまく表現しています。
- 戦闘を助ける「霊体召喚」
- マナを消費して「霊体」を呼び出し、戦闘を手伝ってもらうことができます。霊体には様々な種類があり、敵の注意を引きつけてくれるため、プレイヤーが有利に戦える状況を作り出せます。
- 探索が便利になるアイテム製作
- 冒険中に見つけた素材を使って、矢や爆弾、解毒剤などの消費アイテムをその場で作れます。これにより、アイテムがなくなるたびに拠点へ戻る必要がなくなり、探索を続けやすくなっています。
- 高い評価の音楽
- 音楽は場面に合わせて変化し、探索中は静かな曲が、戦闘が始まると迫力のあるオーケストラ曲が流れます。特にボス戦の音楽は壮大で、戦いを盛り上げます。
- 奥深い世界観と物語
- 物語の背景は、作家のジョージ・R・R・マーティンが手掛けており、豊かで複雑な歴史や神話に満ちています。物語はアイテムの説明文や登場人物との短い会話から断片的に語られ、プレイヤーが自分で謎を解き明かしていく楽しさがあります。
- 遊びやすさを向上させる多くの改善点
- 一度訪れた祝福(チェックポイント)へはいつでも瞬時に移動できるファストトラベル機能や、武器や防具が壊れなくなったことなど、過去のシリーズ作品にあった不便な点が大幅に改善されています。
- 自由度の高いキャラクター作成
- シリーズの中で最も細かくキャラクターの見た目を作ることができます。ゲーム開始時に選べる10種類の素性(クラス)によって序盤の進め方が大きく変わり、様々な戦い方のキャラクターを育てられます。
- 時間や天候で変化する世界
- ゲーム内には昼夜や天候の変化があり、それによって出現する敵や起きるイベントが変わります。これにより、同じ場所でも時間帯を変えて訪れると新しい発見があるなど、世界が常に動いている感覚を味わえます。
不評ポイント
PC版の最適化が不足しており、ゲームが頻繁にフリーズしたり、オープンワールドの移動中にカクつきやフレームレートの急な低下が起きたりする問題が指摘されています。家庭用ゲーム機版でも、フレームレートが不安定になることが時々報告されています。また、ゲームの世界のデザインは優れているものの、グラフィックの技術的な質は、同年に発売された他の大規模なゲームと比べると見劣りするという意見もあります。
- 建物のデザインや敵キャラクターの使い回し
- ゲームの規模が大きいためか、アセット(素材)の使い回しが目立ちます。特に、一度倒したボスが複数で再登場したり、教会などの建物が同じデザインだったりすることがあります。小規模なダンジョンも、名前は違っても似たような構造をしています。
- 物語の分かりにくさ
- 物語の背景は、アイテムの説明文や短い会話の中からプレイヤー自身が情報を集めて推測する必要があります。そのため、物語の全体像を理解しにくく、見落としやすいです。
- クエスト進行の不親切さ
- クエストを受けても、目的地がマップに表示されたり、内容を記録するクエストログがなかったりします。重要な情報も一度しか話されないため、注意深く聞いていないと次に何をすればよいか分からなくなることがあります。
- チェックポイントで状況がリセットされる世界
- オープンワールドではありますが、祝福(チェックポイント)で休むと倒した敵が復活するなど、世界の状況がリセットされます。そのため、世界が本当に生きているという感覚は薄いです。
- 馬に乗って戦う騎乗戦闘の問題点
- 馬に乗って戦う際、攻撃を当てるのが難しく、敵の当たり判定からわずかに外れてしまうことがあります。また、馬から落とされると立ち上がるまでの時間が長く、その間に倒されてしまうことが多いです。
- 一部のシステムが古風で分かりにくい
- ゲーム内の一部のシステムは説明が少なく、プレイヤーが試行錯誤しながら自分で仕様を理解しなければならない場面があります。
- 高い難易度
- オープンワールドになったことで以前の作品よりは遊びやすくなりましたが、ゲームの難易度は依然として非常に高く、少しずつ苦労して進めていくプレイスタイルが合わない人には向いていません。
- 戦闘システムに残る問題
- 戦闘システムは洗練されていますが、キャラクターの行動が少し遅れる感覚や、攻撃が当たったかどうかの判定が分かりにくいといった問題が残っています。
- オンライン協力プレイの手順が面倒
- 他のプレイヤーと協力プレイをするためには、特定のアイテムを使ったり、特定の場所へ行ったりする必要があり、その手順が他の現代的なゲームに比べて面倒です。
メディアレビュー
- CD-Action[100]
- Cultured Vultures[100]
- Game Revolution[100]
- GameMAG[100]
- Gamer.no[100]
- GamesBeat[100]
- GamesHub[100]
- GameSpew[100]
- COGconnected[95]
- Game Informer[95]
- Attack of the Fanboy[100]
- GameSpot[100]
- Hardcore Gamer[100]
- Hey Poor Player[100]
- Noisy Pixel[100]
- Twinfinite[100]
- Wccftech[100]
- We Got This Covered[100]
- WellPlayed[100]
- PCGamesN[100]
製品情報
項目 | 概要 |
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タイトル (日本語) | ELDEN RING(エルデンリング) |
タイトル (英語) | ELDEN RING |
ジャンル | アクション,RPG, オープンワールド, アドベンチャー |
開発元 (Developer) | フロム・ソフトウェア (FromSoftware) |
販売元 (Publisher) | Bandai Namco Entertainment, From Software |
発売日 | 2022年2月25日 |
プラットフォーム | PlayStation 5, PlayStation 4, Xbox Series X/S, PC |
プレイ人数 | 1人~4人 (闘技場では最大6人での対戦に対応) |
対応言語 (テキスト) | 日本語を含む多言語に対応 |