【メタスコア】『クローバーピット(CloverPit)』評価レビュー

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2025年9月3日に発売の『クローバーピット(CloverPit)』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『クローバーピット(CloverPit)』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

スロットマシンとローグライトを組み合わせた意欲作ですが、評価は賛否が真っ二つに分かれる70点後半の「良ゲー寄り」。中毒性の高いコアループを絶賛する声と、長期的な奥深さの不足を嘆く声が拮抗しています。購入の参考になれば幸いです。

スロットに魂を売るか、売らないか

この『クローバーピット(CloverPit)』は、薄暗い密室に閉じ込められてスロットマシンを回し続け、借金を返せなければ奈落の底に落とされるという、かなり振り切ったコンセプトのギャンブル×ローグライトです。「『Balatro』と『Buckshot Roulette』の悪魔の落とし子」なんて呼ばれ方をしていて、スロットの中毒性にホラーの緊張感を掛け合わせた独特の手触りがあります。

ただ、評価はかなり割れています。止められなくなる中毒性を絶賛する声がある一方で、「数時間で底が見える」「結局はボタンを押し続けるだけ」という厳しい指摘も。良いところも悪いところもはっきりしているゲームなので、順番に見ていきます。

レバーを引く手が止まらない

まず褒められているのが、スロットというシンプルな土台の上に150種類以上の「ラッキーチャーム」によるビルド構築を乗せたコアループです。特定のシンボルの出現率を上げたり、絵柄が揃うたびに利子が発生するようにしたり、チャーム同士の組み合わせ次第では「ゲーム崩壊レベル」のコンボが飛び出すこともあります。

「スロットなんて運ゲーでしょ?」と思うかもしれませんが、ここが面白いところで、運のステータスを一定以上に上げるとジャックポットが確定するなんてシステムまで用意されています。運任せのはずのスロットを自分の手で攻略していく快感はかなりのもの。「第一歩は自分が問題を抱えていることを認めること、第二歩はそのクソみたいなレバーをもう一度引くことだ」というレビュアーの一言が、このゲームの中毒性をよく表しています。

リソース管理も絶妙です。ラウンド開始時に「3回スピンでチケット2枚」か「7回スピンでチケット1枚」かを選ぶところから戦略が始まり、稼いだお金をATMに預けて利子を増やすか、チャームの購入に回すかという判断が常に求められます。目標額を早めに達成してボーナスをもらうか、あえてスピンを続けて貯金するか。この「リスクとリターンの天秤」がずっと目の前にぶら下がっている感覚は、なかなかクセになるかもしれません。

薄汚い密室が生む狂気

もうひとつ高く評価されているのが、閉鎖空間でのホラー演出です。舞台は5×5の独房のような薄汚い部屋。スロット筐体とATM、電話、そして「半壊したトイレ」しかない空間で、指定ラウンド内にノルマを達成できないと床が開いて奈落に落とされます。

PS1時代を思わせるザラついたローポリゴンのグラフィックが不安感を煽り、スピンのたびに響く「Let’s go gambling!」という狂った合成音声が射幸心をかき立ててきます。役が揃った時の爽快な効果音と、外れた時の不快な音のコントラストも秀逸。部屋を探索すると汚いトイレからチャームが手に入ったり、引き出しに置いたアイテムが「人間の手首」にすり替わっていたりと、猟奇的なフレーバーも盛りだくさんです。「財布が空っぽになるまで続くベガスの泥酔騒ぎ」のようだという表現がぴったりの世界観。

ただ、ここからが問題です

数時間で底が見えてしまう

批判が集中しているのは、長期的なゲームプレイの底の浅さです。基本的にはスロットのレバーを引く動作の繰り返しなので、他のローグライトデッキビルダーほどの奥深さはありません。数十時間プレイしてすべての基本戦略を理解してしまうと、「もう1回」という気持ちが急速に薄れてしまうようです。

あるレビュアーは「10時間足らずで底が見える」と書いていますし、「結局はただひたすらにボタンを押し続けるだけ」という厳しい見方もあります。短期間の爆発力はあるけれど、長く付き合えるゲームかと言われると疑問が残るというのが正直なところ。

進むほど運ゲーになる矛盾

チャームによるビルド構築が魅力のはずなのに、ゲームを進めて新しいチャームをアンロックするほど、ショップに並ぶアイテムが増えすぎて狙ったシナジーを引けなくなるという問題も指摘されています。いわゆる「アイテムプールの希釈」です。

さらに、スロットで「666」が揃うとそのラウンドの稼ぎが全没収される「パターン666」のようなペナルティもあり、順調だったランが理不尽な一撃で終わることも。プレイヤーの戦略に関係なく「開始時点で詰んでいる」ランが生まれてしまう点は、戦略性を売りにしているゲームとしてはもどかしいポイントかもしれません。

ストーリーは期待しないほうがいい

『Inscryption』のように見せかけの裏に壮大な物語が隠されているかのような匂わせがあるのですが、実際にはストーリーはただの「舞台装置」に過ぎないという評価が大半です。2種類のエンディングが用意されているものの、どちらも内容が曖昧。エンディングを見るための周回は「謎を解く楽しさよりもただの作業」に感じられるとのこと。スキップ不可のカットシーンもテンポを削いでいます。

UIの不親切さも見逃せません。「チェーンランキング」などの独自用語が何の説明もなく登場し、チャームの正確な効果がわかりづらい。重要なシステムの説明が足りないせいで、序盤は強力なアイテムの価値に気づかず無視してしまうことが多いようです。

「不親切さ」は魅力か、それとも欠点か

評価が大きく分かれているのが、チュートリアルを極力排除した手探りのゲームデザインです。

肯定派は、部屋を調べ回って電話のベルやATMの存在に気づき、自力でルールや隠し要素を発見していくプロセスそのものに「パズルを解くような面白さがある」と評価しています。説明がないからこそ絶望的な雰囲気が際立つ、という意見ですね。

一方で否定派は、ゲーム序盤の「最もプレイヤーを夢中にさせるべきタイミング」で暗闇を手探りさせるのは、ただのフラストレーションだと批判しています。多くのレビュアーは「雰囲気作りとしては理解できるけど、重要なシステムの説明はもう少しあってもよかった」という中間的な立場に落ち着いているようです。

また、ホラー要素の必要性についても意見が割れています。「ギャンブルの恐怖を心理的ホラーとして昇華させた完璧な融合」と絶賛する声がある一方で、「物語に中身がないなら純粋なスロットゲームだけに集中すべきだった」という指摘も。多くを詰め込もうとした結果、どれも中途半端になってしまったという見方です。

メディアレビュー紹介

高評価

Loot Level Chill — 95
暗く不気味な監房でスロットを回し続ける、まさに「2025年版Balatro」と呼ぶべき傑作だ。単なる運任せではなく、150種以上のチャームを組み合わせて大当りを意図的に誘発させるビルド構築が病みつきになる。血痕の残る部屋を探索し「人間の手」を手に入れるといった、背筋が凍るホラー要素との融合も完璧である。
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DualShockers — 90
『Balatro』のシナジーと『Buckshot Roulette』の不気味さを融合させた、恐ろしく中毒性の高いギャンブルローグライクだ。壊れた便器を調べてチャームを得るなど謎めいた小部屋で、期限内に目標額を稼げなければ暗い穴へ落とされる。「チャームの相互作用を探せ、さもなくば死だ!」という言葉通り、奥深い戦略性がプレイヤーを無限の虜にする。
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Gamesurf — 85
ギャンブルの緊張感を心理的ホラーへと昇華させた「BalatroとBuckshot Rouletteの悪魔的な落とし子」だ。PS1風の不気味なグラフィックの中、全財産を失う恐怖の目「666」を避けつつ、借金の重圧に耐えてスロットを回す。単なる運任せの枠を超え、最高峰のデッキ構築ゲームに匹敵する戦略的な深みを見事に実現している。
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低評価

PC Gamer — 62
不気味な雰囲気は魅力的だが、長く惹きつけるだけの深みがない。ゲームを進めてチャームのプールが広がるほど、逆に必要なシナジーを引き当てるのが困難になる設計は致命的だ。『Inscryption』のような深遠な物語を期待させる謎解き要素も中身がなく、10時間足らずで底が見えてしまい「もう一回」とプレイする気には到底なれない。
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Gaming Age — 70
完全な運任せであるスロットマシンに『Balatro』風の戦略性を加えようとした試みは興味深いが、結果的に底が浅い。結局はボタンを繰り返し押し、正しいチャームの組み合わせを祈るだけの単調な作業に陥っている。電話でのボーナス選択などの要素はあるものの、プレイヤーを長時間惹きつけておくための奥深さが決定的に不足している。
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Game8 — 72
スロットを軸としたコアのゲームループには中毒性があるものの、ゲーム全体としては「大当たり」とは程遠い。マルチエンディングなどのホラーサスペンス要素を無理に詰め込んだせいで、全体の品質が薄まっている。純粋なギャンブルシミュレーターに徹するべきだったにもかかわらず、余計な物語要素が足を引っ張り、ゲームの焦点をぼやけさせている。
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まとめると

  • スロット×ローグライトの中毒性の高いコアループ。150種類以上のチャームによるビルド構築が楽しい
  • 閉鎖空間でのホラー演出とサウンドデザインが独特の緊張感を生んでいる
  • リスクとリターンの天秤が常に迫る戦略的なリソース管理
  • 数十時間で底が見えてしまい、長期的な奥深さに欠ける
  • アイテムプールの希釈により、進むほど運ゲー化が加速する
  • ストーリーは消化不良で、エンディングも期待外れ
  • UIや独自用語の説明不足で、序盤の導線が不親切
  • 「パターン666」など理不尽なペナルティによるストレスがある

製品情報

項目内容
タイトルCloverPit(クローバーピット)
ジャンルギャンブル・ローグライク / 心理的ホラー
発売日2025年9月3日
開発Panik Arcade
パブリッシャーFuture Friends Games

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち