【メタスコア】『オクトパストラベラー0』評価レビュー

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2025年12月4日に発売の『Octopath Traveler 0』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『Octopath Traveler 0』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

メタスコアは80点台半ばの高評価となりました。8人パーティによる戦闘システムの進化や故郷の復興要素が好評な一方で、無口な主人公やモバイル版由来のテンポの悪さに不満の声もあります。購入の参考になれば幸いです。

モバイルの殻を破って、しっかり「本物」になった

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Octopath Traveler 0metacritic.com

この『Octopath Traveler 0』は、モバイル向けタイトル『Champions of the Continent』の物語をコンソール向けに再構築した、シリーズの前日譚的なJRPGです。焼き払われた故郷「Wishvale」の復興と、「富・名声・権力」を象徴する3人の悪役への復讐という2つの柱で物語が進んでいきます。

前衛4人・後衛4人の計8人パーティ制という新しい戦闘システムが非常に好評で、「よく油の差された美しい自転車に乗っているかのよう」と絶賛されるほどの完成度。街づくり要素やダークな物語も魅力的で、100時間を超えるボリュームに見合った体験が詰まっています。ただし、モバイル版の名残であるテンポの悪さや、完全に無口な主人公がやや足を引っ張っている面もあって、手放しの傑作とまではいかないかもしれません。

前衛と後衛の入れ替えが気持ちよすぎる

本作最大の進化ポイントは、やはり8人パーティによる戦闘システムでしょう。シリーズおなじみの「ブレイク&ブースト」はそのままに、前衞4人と後衛4人をターンごとにペナルティなしで自由に入れ替えられます。後衛にいるキャラクターは自動的にHP・SPが回復し、BP(ブーストポイント)も溜まっていくので、前衛で敵のシールドを削ってブレイクした瞬間に、BPを溜め込んだアタッカーと交代して総攻撃——という流れが本当に気持ちいいですね。

「まるでチェスのように、すべての一手をより複雑に考えさせるシステム」と評されている通り、特にボス戦では状態異常や前衛入れ替え不可などのギミックに対して、8人をどう配置するかという戦略性が見事に機能しています。マルチクラス制が廃止された代わりに、スキルを「マスター」して他キャラに装備させる「精髄(Mastery Skills)」や、ゲージを消費する必殺技「アルティメット技」が導入され、ビルドの幅もしっかり確保されています。

故郷を再建する楽しさが中毒になる

焼き払われた故郷「Wishvale」を再建する街づくり要素も、本作の大きな魅力です。世界中を旅してNPCを勧誘し、街に住まわせることで酒場、訓練所、農場などの施設が解放されていきます。これが単なるおまけではなく、訓練所で控えメンバーに経験値を配分したり、酒場で戦闘バフをもたらす料理を作ったりと、メインの冒険に直結する恩恵があるんですよね。

『幻想水滸伝』のような拠点づくりの楽しさと、『Cult of the Lamb』のような自動資源収集の快適さを兼ね備えていて、ストーリーの合間に街へ帰って発展具合を確認するサイクルがかなり中毒性高めです。

悪役がとにかく「許せない」のが良い

物語を牽引する3人の悪役——富の支配者ヘルミニア、名声の支配者オーギュスト、権力の支配者ティトス——の存在感が圧倒的です。特にオーギュストは拷問や殺害から創作のインスピレーションを得る狂気の劇作家として描かれ、「まるで『ゲーム・オブ・スローンズ』のように残酷だ」と評されるほど。奴隷制や児童虐待といったタブーにも踏み込んだダークな展開が多いんですが、その根底には「希望」のメッセージが流れていて、復讐を果たしたときのカタルシスが強烈です。

サウンドトラックも西木康智氏の仕事ぶりが素晴らしく、「静かな町に差し込む夕日の最後の光のように余韻を残す」フィールド曲から、イベントのクライマックスからシームレスにボス戦BGMへ移行する演出まで、音楽面は文句のつけようがありません。HD-2Dのビジュアルも健在で、水面の反射や魔法のエフェクトなど細部の表現がさらに磨かれています。

ちょっと注意点があります

主人公、ずっと黙ってます

本作で最も批判を集めているのが、主人公が完全に無口という仕様です。故郷を焼かれた復讐劇というめちゃくちゃパーソナルな物語なのに、当の本人が一切言葉を発しません。悲劇的なシーンでも悪役との直接対決でも、周りのキャラクターが勝手に話を進めてしまうので、「主役というより他人の物語の储観者」のように感じてしまう場面が多いようです。

さらに、30人以上いる仲間キャラクターたちもメインストーリーのカットシーンには一切登場しません。固有の加入クエストが終わると、たまに「パーティチャット」で一言二言しゃべる程度の存在になってしまい、「巨大な機械の歯車」や「戦闘用ツールボックスの中の道具」のように消費されてしまうのが惜しいですね。

モバイル版の骨格が見え隠れする

元がモバイル向けタイトルだった影響で、テンポの悪さがところどころ気になります。キャラクターが意味もなく「…」と呟く無駄なテキストや、数歩歩いただけで長いカットシーンが挟まるなど、「コンサートがいつ終わるのか分かっていない指揮者」と皮肉られるような構成の粗さが残っています。

100時間超のボリュームも、町で話を聞いてダンジョンに潜りボスを倒す——という同じパターンの繰り返しが中盤以降は気になりますし、ランダムエンカウントの発生率を下げる機能がないのもストレス要因。低レベルエリアを後から探索する際に格下の敵との戦闘を強いられるのは、さすがに現代のJRPGとしては厳しいかもしれません。HD-2Dの美しさは健在ですが、マップやテクスチャの質感は前作『オクトパストラベラーII』と比べるとやや簡素に感じるところもあります。

群像劇じゃなくなったのは良かったのか

本作では前作までの「8人の旅人が主人公」という構造から、1人の主人公を中心にした王道JRPGに変わりました。この変更については評価がきれいに割れています。

復讐と復興というひとつの太い軸ができたことで、「まとまりのある壮大なファンタジー」になったと評価する声がある一方で、シリーズの魅力だった「多様な旅人たちの人生が交差する感覚」が完全に失われたと嘆く声も多い。主人公が無個性なこともあいまって、仲間たちが「ただの戦闘の駒」になってしまったという指摘は、ちょっと否定しづらいところがあります。

ジョブシステムについても、前作の「ベースジョブ+サブジョブ」の組み合わせが廃止され、キャラクターごとにジョブが固定されたことで意見が分かれています。8人パーティだからこそ個々の役割が際立つという肯定派に対して、「ゲームバランスを壊すほどの凶悪ビルドを組む自由度と楽しさが奪われた」という否定派もいますね。

メディアレビュー紹介

高評価

Noisy Pixel — 100
ガチャゲームを極上のソロRPGへと昇華させたJRPGの傑作だ。富や名声、権力を巡る物語と悪役の描写は秀逸で、ジャンル最高峰のフィナーレが待つ。前衛と後衛を切り替える8人パーティの戦略的バトルや、ウィッシュヴェールの町づくりなど全要素が完璧に連動。100時間超の濃密な体験を約束する必携の一本である。
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Saudi Gamer — 100
本作は現世代におけるスクエニの最高傑作だ!復讐かウィッシュヴェールの再建かを選べる物語は感情を激しく揺さぶる。35人以上の仲間を集める戦闘は『ファイナルファンタジー』と『幻想水滸伝』の融合のようで、ジャンル最高峰の出来栄え。美しいHD-2Dアートや壮大な音楽も完璧で、非の打ち所がない大名作である。
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KonsoliFIN — 100
モバイルゲームが「今年の最高傑作RPG」へと驚きの進化を遂げた!故郷が焼かれる衝撃的な幕開けから、復讐と再建のテーマが深く心を打つ。特にウィッシュヴェールの町づくりは『Stardew Valley』のような中毒性があり没頭必至だ。前衛と後衛が入り乱れる8人バトルも極上で、JRPGファン必携の傑作だ。
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低評価

Metro GameCentral — 60
シリーズの定型に固執しすぎた、退屈で肥大化した作品だ。HD-2Dの美しさや戦闘は健在だが、100時間に及ぶプレイ時間はもはや苦痛でしかない。主人公が無口で感情移入できず、悪役も陳腐なテンプレ止まり。8人パーティや町づくりなどの新要素もシリーズを革新するには至らず、深刻なマンネリ化に陥っている。
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Screen Rant — 70
主人公のカスタマイズという試みは裏目に出た。無口で個性に欠けるため感情移入しづらく、モバイル版の物語を繰り返す展開も退屈だ。目玉であるウィッシュヴェールの町づくりも、進行に縛られ間延びしており、汎用NPCばかりで深みがない。前衛・後衛による8人バトルの戦略性は素晴らしいが、全体的に粗が目立つ。
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Siliconera — 70
前2作の魅力だった「キャラクターとの深い繋がり」が完全に失われている。主人公が喋らないため、復讐劇でも単なる傍観者にしか感じない。30人以上の仲間がいるがジョブが固定されビルドの自由度が減り、キャラの掘り下げも薄い。8人バトルや町づくりは評価できるが退化したい部分も多く、過去作ほどの没入感はない。
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まとめると

  • 前衛と後衛を自由に入れ替える8人パーティの戦闘システムがシリーズ最高の完成度
  • 故郷「Wishvale」の復興要素がゲームの中核として中毒性が高い
  • 「富・名声・権力」を象徴する悪役たちの存在感が圧倒的でダークな物語に説得力がある
  • 30人以上のキャラクターとマスタリーシステムで編成の幅が広い
  • 西木康智氏のサウンドトラックが壮大な物語を完璧に彩っている
  • HD-2Dのビジュアルは美しいが前作よりやや簡素な部分もある
  • 主人公が完全に無口で復讐劇なのに储観者のように感じてしまう
  • モバイル版由来のテンポの悪さが中盤以降の中だるみを生んでいる
  • サブジョブ制の廃止でキャラクター育成の自由度が後退している
  • ランダムエンカウントの頻度調整機能がなく探索にストレスを感じやすい

製品情報

項目内容
タイトルOctopath Traveler 0
ジャンルJRPG
発売日2025年12月4日
対応機種PS5 / PS4 / Xbox Series X
プレイ人数1人

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち