2025年10月23日に発売の『The Lonesome Guild』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『The Lonesome Guild』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
スコアは70点台後半で、記憶喪失のゴーストが動物たちと絆を深めるARPGとしての雰囲気やテーマ性は好評ですが、戦闘の浅さやマップの不便さで評価が伸び悩んでいる印象です。購入の参考になれば幸いです。
「孤独を倒すRPG」、雰囲気は最高だけどゲームとしては物足りない




この『The Lonesome Guild』は、記憶をなくしたゴースト(霊体)が6人の動物たちに憑依しながら、孤独に侵された世界Etereを冒険するアクションRPGです。友情と孤独をテーマに据えた温かい世界観、仲間に乗り移って戦うユニークな戦闘システム、絵本がそのまま動き出したようなアートスタイル——雰囲気づくりに関してはかなり高い水準にあります。
ただ、ゲームとしての手触りになると話が変わってきます。戦闘は序盤こそ新鮮ですが中盤から完全にボタン連打になりますし、マップは焚き火でしか見られないので迷子になる時間が長い。パズルも「レバーを引いてキャラを切り替える」の繰り返しで、頭を使うというよりは手間。脚本に関しても「心温まる」と「子供っぽい」で評価が真っ二つに割れています。
70点台後半という数字は、まさにこのゲームの立ち位置をよく表していると思います。雰囲気ゲーとして割り切れるなら楽しめるし、アクションRPGとしての歯ごたえを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。
仲間に「憑依」して戦う戦闘フローが新鮮
本作の戦闘で一番面白いのは、主人公のGhostが仲間に憑依して操作キャラを切り替える仕組みです。ただの交代制ではなくて、非操作キャラが助けを求めたタイミングで乗り移るとEmblazed(燃焼)状態になり、攻撃力が上がって必殺技ゲージの溜まりも加速します。
つまり、ひとりのキャラをずっと使い続けるよりも、こまめに切り替えてパーティ全体を回したほうが強い。このリズムが独特で、操作していて気持ちいいという声は多いです。ゲージが満タンになるとアルティメット攻撃で画面上の敵をまとめて吹き飛ばせるので、切り替えの見返りもちゃんとある。
仲間もそれぞれ個性がはっきりしていて、ウサギのDavinciはハンマーで殴る近接アタッカー、カピバラのRan Tran Trumはスピンアタックで範囲を巻き込む、キツネのMr. Foxは弓で遠距離と、状況に応じて使い分ける楽しさがあります。操作していない仲間は無敵なので、「AIが勝手に死んで蘇生に走り回る」ストレスがないのも地味にありがたい設計ですね。
焚き火での会話がそのまま「強さ」になる育成システム
友情というテーマをシステムに落とし込んでいるのも本作の特徴です。各地にある焚き火では仲間との会話イベントが発生して、選択肢に応じて関係性ポイントが溜まります。これが単なる好感度ではなく、スキルツリーの解放条件になっている。
要するに、仲間と話さないと新しい技を覚えられない。経験値稼ぎだけじゃなくて会話が攻略の鍵になるというのは、テーマとゲームデザインがちゃんとかみ合っていて好印象です。レビュアーからも「ストーリー上の絆とゲーム的な強さがリンクしている」と評価されています。
絵本みたいなアートと世界観の引力
見た目の魅力は文句なしです。セルシェーディングの鮮やかなアートスタイルは、まさに絵本がそのまま動き出したような印象。動物をモチーフにしたキャラクターデザインは愛着が湧きやすいし、暴力表現もマイルドで殺伐としていない。
サウンドトラックもかなり良くて、冒険の始まりを告げる弦楽器から、廃城の悲しげなピアノまで、シーンごとの雰囲気をきっちり演出しています。あるレビュアーは動物たちの可愛い見た目と戦闘のギャップを「ふわふわした暴力」と表現していて、まさにそんな感じの独特な手触りがあります。
じゃあ何がマイナスなのかというと
戦闘の底が浅い——後半はひたすらボタン連打
憑依システムの工夫はあるものの、根本的な戦闘はかなりシンプルです。攻撃ボタン連打と回避の繰り返しで、大半の敵は何も考えずに倒せてしまう。敵のバリエーションも乏しく、後半になると新しい戦略を考える必要がまったくなくなります。
あるレビュアーはノーマル難易度で一度も死なずにクリアしたと報告していますし、装備を厳選する意味すら薄いという声もある。「最初の数時間は楽しいけど、すぐ飽きが来る」というのが多くのレビューに共通する感想です。ハードモードもあるにはあるものの、それでも戦略性が深まるわけではないらしい。
マップが不便すぎて迷子になる
これは複数のレビュアーが強く指摘している点です。本作にはミニマップがなく、全体マップも焚き火でしか確認できない。しかもカメラが固定のアイソメトリック視点なので、自分がどこにいるのか見失いやすい。
結果として「無意味に迷子になる時間」が発生して、探索の楽しさよりもストレスが勝ってしまう。現代のゲームでこの仕様はさすがにキツいという意見が多いです。キャンプでしかマップが見られないのも不便で、特に広いエリアだと「もう一回焚き火まで戻るのか……」という気分になるかもしれません。
パズルが「ただの手間」
ダンジョン内のパズルも評判がよくないです。レバーを引いてキャラを切り替える、重りを置いてドアを開ける——やることが古典的すぎて、頭を使うというよりは時間を浪費させられている感覚が強い。
あるレビュアーは「協力が必要なのはわかるが、ドアを開けるためにこれほどの手間がかかるのは生活しづらすぎる」と皮肉っていて、アクションのテンポを阻害する要素として不満が集中しています。パズル自体の難易度は低いので詰まることはないんですが、逆にそれが「ただの作業」感を強めている。
セーブポイントの間隔が広すぎる
どこでもセーブができず、焚き火の間隔も広い。ボス戦の直前にセーブポイントがない場所もあって、負けると長い道のりをやり直す羽目になります。気軽に遊べるゲームを目指しているはずなのに、この仕様はちょっとちぐはぐですね。
脚本の評価は完全に真っ二つ
シナリオとテキストのトーンについては、好き嫌いがはっきり分かれています。
肯定派は、現代社会に蔓延する孤独というテーマをファンタジーで優しく包んだ物語として高く評価しています。キャラクターたちが互いの傷を認め合い、友情を育む過程は心温まるもので、「今の時代に必要な物語」という声もある。子供やファミリー層への入門作としても推されています。
一方で否定派は容赦ない。テキストが直球すぎて説教くさい、友情の素晴らしさを説くセリフが延々と繰り返されて大人には耐えられない、という厳しい意見が出ています。特に批判の的になっているのが、ファンタジー世界なのにネットスラングや絵文字が会話に出てくる点。これを「可愛い」と思えるか「没入感が削がれる」と感じるかで、このゲームとの相性がほぼ決まるかもしれません。あるレビュアーは「キャラクターが絵文字だけで話しかけてくることにイラっとするなら、このゲームは向いていない」と警告しています。
難易度の低さも同様に賛否が分かれるポイントです。ストレスなくリラックスして遊べることを歓迎する声がある一方、アクションRPGとして退屈すぎるという声もある。ボタンを適当に押しているだけで勝ててしまうので、RPGとしての成長実感が薄いという指摘はもっともだと思います。
メディアレビュー紹介
高評価メディア
Noisy Pixel — 9
7人のユニークな操作キャラや「憑依」システムの独創性、広大な世界Etereの探索、そして孤独に立ち向かう心温まる物語を絶賛。探索重視の内容ながら、サイドクエストの単調さやUIの不便さが玉にキズです。
→ レビューを読むTheXboxHub — 4.5/5
アクションRPGとしての優れた戦闘バランスや、装備・アイテムによる奥深いカスタマイズを高く評価。多様な環境デザインと素晴らしいBGMが世界観を支えています。敵の種類が少ない点だけが唯一の不満です。
→ レビューを読むVideo Chums — 8.1 / 10
戦闘、探索、パズルのバランスが絶妙で、誰でも楽しめる直感的で親しみやすいゲームプレイを評価。マップの不親切さで迷いやすい場面はあるものの、ショートカット作成など探索の面白さが詰まっています。
→ レビューを読む
低評価メディア
Metro GameCentral — 5/10
洗練されたグラフィックやテーマ性は良いものの、マップが直線的で探索やパズルが単純すぎると指摘。戦闘の難易度が皆無に等しく、脚本も説明的すぎて大人のプレイヤーには物足りないとしています。
→ レビューを読むDualShockers — 6/10
孤独を感情的な敵としたプロットの着眼点や価格以上のボリュームを認める一方、物語の実行力が弱く子供っぽいのが難点。戦闘に戦略性がなく、ボイスの欠如やカクつきなどの技術的課題も挙げています。
→ レビューを読むLoot Level Chill — 6
カジュアルに遊べる世界観やスキルのカスタマイズ要素は魅力。しかし、物語の単調さと戦闘の繰り返し感が強く、中盤から「作業」に感じられてしまう。全キャラクターの操作感が似通っている点もマイナスです。
→ レビューを読む
まとめると
- Ghostが仲間に憑依して切り替える独自の戦闘フローは新鮮で、パーティ全体を回すリズムが心地いい
- 焚き火での会話がスキル解放条件になる育成は、友情というテーマとシステムがきれいにかみ合っている
- 絵本のようなセルシェーディングのアートと、場面に合ったサウンドトラックで雰囲気は抜群
- 戦闘は底が浅く、中盤以降はボタン連打の単調な作業になりがち
- ミニマップなし・焚き火でしかマップ表示できない仕様が不便で、迷子になる時間が長い
- パズルが古典的なスイッチ操作の繰り返しで、テンポを阻害する
- セーブポイント(焚き火)の間隔が広く、ボス戦前にセーブできない箇所がある
- 脚本は「心温まる」と「子供っぽい」で評価が真っ二つ。ネットスラングや絵文字の使用が好みを分ける
- 難易度がかなり低く、リラックスして遊べる反面、手応えを求める層には物足りない
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | The Lonesome Guild |
| ジャンル | アクションRPG |
| 発売日 | 2025年10月23日 |
| 対応機種 | PC (Steam) / PS5 / Xbox Series X |
| プレイ人数 | 1人 |










