Devolver Digitalより2025年9月23日に発売された、PlayStation 5、PCに対応のアクション、アドベンチャー、カジュアル、シミュレーション『Baby Steps (ベイビー・ステップス)』のメディアレビュー総まとめページです。
総合評価
SCORE
78
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
90 | 80 | 70 | 60 |
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神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 問題あり |
『Baby Steps』は、左右の足を個別に操作して歩くというユニークなシステムを特徴とする物理演算ベースのシミュレーターです。この意図的に難しく作られた操作が、プレイヤーに大きな達成感と同時に、強い疲労感やいら立ちをもたらす、評価が分かれる体験を提供しています。
その理由は、ゲームの中心である「歩行」そのものが最大の挑戦となっている点にあります。プレイヤーはトリガーボタンとアナログスティックを使って一歩ずつ進みますが、わずかな操作ミスが長時間の進行を無に帰す転倒につながる可能性があります。このため、ゲームプレイは単純な動作の繰り返しになりがちですが、困難を乗り越えた際には他にはない満足感が得られるとされています。
具体例として、あるプレイヤーはクリアまでに25時間と7万歩以上を要したと報告しており、これが大きな達成感につながったとされています。一方で、ゲーム後半では進むべき道が分かりにくくなる場面もあります。また、ユーモアの表現や、動物の鳴き声などで構成される独特な音楽は、一部のプレイヤーには面白いと受け取られる一方、他のプレイヤーには不快に感じられるなど、評価が分かれる要素となっています。
これらの事実から、『Baby Steps』は、単純ながらも奥深い歩行システムを通じてプレイヤーの忍耐力を試す挑戦的なゲームです。その独特な操作性や表現方法は、人によって評価が大きく分かれるものの、これまでにないユニークな体験を求めるプレイヤーにとっては記憶に残る作品となる可能性があります。
評価ポイント
左右のトリガーボタンで片足ずつ操作する、物理演算に基づいた歩行システムが特徴です。この操作は意図的に難しく作られており、とてもぎこちない動きになります。しかし、この単純な仕組みが面白さを生み出し、難しい地形を乗り越えるたびに大きな達成感を得られます。歩くリズムをつかみ、うまく足を運べるようになるまでの過程そのものが、このゲームのユニークな魅力となっています。
- 他にないゲーム性と操作を習得する満足感
- 練習して操作に慣れ、リズムよく歩けるようになると、不思議な満足感があります。初めて自分の思い通りに歩けた時には、まるで暗号を解いたかのような感覚になります。
- 好奇心を刺激する探索要素とワールド設計
- 広大な世界には、山を登るためのルートが複数用意されています。メインの道から外れると、収集品を見つけるためのサイドチャレンジや、変わった建物などがあります。見えない壁がないため、自由に探索できます。
- ユーモアのある演出と深みのある物語
- 予期せぬ出来事や、ぎこちない動きのアニメーションがカットシーンを面白くしています。物語は奇妙ですが、なぜか説得力があり、主人公を応援したくなります。成長といった深いテーマも含まれています。
- 矛盾のない物理演算とやりごたえのある難易度
- 物理演算の動きには一貫性があり、バグなどで理不尽に感じることはありません。難しさは純粋にコースの攻略にあります。泥や氷、狭い足場などの障害物が登場し、難易度は少しずつ上がっていきます。セーブ機能などがないため、プレイヤーは自分の操作に責任を持つ必要があります。
- 他に類を見ない中毒性の高い体験
- 単純な操作の繰り返しですが、奇妙な雰囲気と物語によって、プレイヤーを惹きつけ、夢中にさせます。困難を乗り越えた先には、非常に大きな満足感が待っています。
- 独特な音楽と映像表現
- プレイヤーの状況に合わせて音楽が変化します。危険な場面では激しくなり、落ち着いている時は穏やかになります。世界の見た目も非常に奇妙で、変わった形のオブジェクトや場違いなものが置かれており、プレイヤーを飽きさせません。
不評ポイント
意図的にプレイヤーをいら立たせるように作られていますが、中心となる「歩く」という操作の難しさが、長時間の単調な作業や精神的な疲れにつながります。難しい場所を乗り越えても達成感は少なく、「やっと終わった」という安心感しか得られないため、努力が報われないと感じることがあります。一度バランスを崩すと、はるか手前の場所まで落下してしまい、それまでのプレイ時間が無駄になる可能性もあり、同じ場所への挑戦を何度も繰り返すことになります。
- ゲームプレイの単調さと疲れ
- 基本的な動作を繰り返すため、最初の面白さはすぐに薄れてしまい、単調さや疲れを感じ始めます。面白いと感じる瞬間があっても、退屈な時間の方が長くなってしまいます。
- 達成感よりも不快感が上回るバランス
- いら立ちを感じても、それを乗り越えた時の達成感が少ないため、バランスが悪いと感じられます。ゲームを進めることが義務のように感じられてしまうことがあります。
- 不快に感じる音や音楽
- 主人公のうめき声がすぐにうるさく感じられます。音楽も不快に聞こえることがあり、特に難しい場所で失敗した時に鳴る動物の鳴き声などは、馬鹿にされているように感じることがあります。
- ユーモアの質のばらつきと繰り返し
- 同じようなユーモアが繰り返されるため、だんだんと飽きてしまいます。面白いものもありますが、人によっては不快に感じる可能性のある表現も含まれています。
- 進むべき道が分かりにくいレベルデザイン
- ゲームの後半になると、どこへ進めば良いのかが分かりにくくなります。苦労して登った場所が、実は関係のない場所だったということもあります。
- 物語やキャラクターの深みのなさ
- 物語にあまり重みがなく、登場するキャラクターたちも印象に残りません。世界の謎が示されることもありますが、中身が薄いと感じられます。
- 意図的に作られたと思われるグラフィックの粗さ
- 映像は意図的に作られていると思われますが、率直に言って綺麗ではありません。キャラクターの見た目や色褪せたグラフィックは、昔の動画のように見えます。
- マップやセーブ機能がない不便さ
- 便利なセーブ機能やマップ機能が意てきに搭載されていません。足が地面に着くたびに自動でセーブされるため、失敗を取り消すことは難しくなっています。
- 長時間続く単一のユーモア
- 物理演算を使ったコミカルな動きは最初は面白いものの、何時間もプレイしているうちに飽きてしまい、疲れに変わります。同じ失敗を繰り返すことで、面白さが失われていきます。
メディアレビュー
- Loot Level Chill[90]
- TheGamer[90]
- Stevivor[90]
- Worth Playing[85]
- PC Gamer[85]
- GamingTrend[80]
- Siliconera[80]
- Voxel[80]
- Game Informer[75]
- SteamDeckHQ[75]
- Game8[72]
- Shacknews[70]
- CGMagazine[65]
- Game Informer[60]
製品情報
項目 | 概要 |
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タイトル (日本語) | Baby Steps (ベイビー・ステップス) |
タイトル (英語) | Baby Steps |
ジャンル | アクション,アドベンチャー,カジュアル,シミュレーション |
開発元 (Developer) | Gabe Cuzzillo, Maxi Boch, Bennett Foddy |
販売元 (Publisher) | Devolver Digital |
発売日 | 2025年9月23日 |
プラットフォーム | PlayStation 5,PC |
プレイ人数 | 1人 |
対応言語 (テキスト) | 英語,フランス語,ドイツ語,スペイン語,日本語,韓国語,ポルトガル語 (ブラジル),ロシア語,簡体字中国語,繁体字中国語 |
対応言語 (音声) | 英語 |