Xbox Game Studiosより2025年10月30日に発売される、PlayStation®5、Xbox Series X/S、PCに対応のSFアクションアドベンチャーRPG『The Outer Worlds 2』のメディアレビュー総まとめページです。
多言語を日本語へ翻訳してからの編集になっているためゲーム用語など一部異なる場合があります。
総合評価
SCORE
84
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
| 90 | 80 | 70 | 60 | 50 |
|---|---|---|---|---|
| 神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 低評価 | 爆弾持ち |
『The Outer Worlds 2』は、RPGとしての堅牢なシステムが高く評価される一方で、技術的な問題と序盤の展開によってその品質が部分的に損なわれていると指摘されています。
評価される理由は、前作から大幅に強化されたRPGとしての自由度です。プレイヤーの選択が重視され、キャラクターの背景、スキル、パーク、Flaw(欠点)がクエストの解決方法や会話に具体的に影響します。銃撃戦の操作性改善、独自の生態系を持つ惑星マップの拡大、物語へのコンパニオンの関与の増加も肯定的な要素です。
対照的に、ハードクラッシュやクエスト進行不能バグ、戦闘AIの不適切な挙動といった技術的な問題が頻繁に報告されています。また、物語の始動が遅いことや、序盤のクエストが単調なお使い作業に感じられる点も挙げられます。風刺が強調されすぎるあまり、多くのNPCや派閥が表層的に留まり、感情移入が難しいという批判もあります。
結果として、本作はプレイヤーの選択肢とキャラクターの特化を促す優れたシステムを持つモダンRPGであるとされながらも、技術的な不安定さや序盤のペース配分が課題として残っているのが現状です。
評価ポイント
ほぼ全ての行動において、膨大な選択肢が用意されている点が評価されています。キャラクター作成時のスキル割り振りや、バックグラウンド、Perk(特典)、Flaw(欠点)といった特性が、会話の選択肢やクエストの解決方法に具体的に影響します。平和的な解決、戦闘、特定のスキルでの環境操作など、多様なプレイスタイルに対応する手段が一貫して提供されます。プレイヤーの決断が積み重なることで結果が指数関数的に拡大していく設計になっており、RPGとしての自由度が非常に高いです。
- 選択の“波及効果”を体験させる分岐設計
- プレイヤーの選択がゲーム後半に進むにつれて指数関数的に影響を増していく設計です。約50時間のキャンペーン終盤では、序盤の重要な決定が積み重なっていくことを実感できます。会話の選択や、クエストを完了したか無視したかといった判断が、キャラクターや世界の運命を決める終盤の場面で明らかになります。特定の決定が、その後のプレイでマップから特定の場所を丸ごと消し去る可能性もあります。
- 会話・探索・戦闘すべてで機能する選択肢の厚み
- プレイヤーが特化させた分野(ビルド)に応じて、ほぼ全てのクエストやエリアに様々な方法で対処できます。特定のスキルレベルに達しているかどうかで、会話の選択肢やオブジェクトの操作が頻繁に利用可能になったり、利用できなくなったりします。プレイヤーは常に状況を解決したり会話に影響を与えたりする機会を与えられ、どのプレイスタイルを選んでも対応する選択肢が用意されています。
- ビルドの個性が必ず報われる設計
- スキルとパークはゲーム体験全体に不可欠な要素として深く組み込まれています。どのスキルを選んでも必ず報酬を得られるように設計されています。例えば、運のパークに投資すると、ボタンを連打してパスワードを推測するといった、「馬鹿げたほど愚かな方法」で問題を解決できることがあります。高いスピーチスキルは重要人物を説得して離反させられ、高いメカニクススキルは発電機を破壊する選択肢を開きます。
- Flaws(欠点)を活かした“長所と引き換え”のメタ構築
- Flawsシステムは、プレイヤーのゲームプレイに基づいた弱点を提示し、受け入れるか拒否するかを選べます。弱点を受け入れると、ゲームプレイが大きく変化します。例えば、リロードを頻繁に行うプレイヤーには、マガジンサイズ増加の代わりに、弾切れリロード時に一時的な戦闘ペナルティを与えるFlawが提供されます。これにより、ゲームプレイがより個人的で破天荒なものになり、物語にユーモアが加わります。
- ガジェット×武器MODのシナジーで生まれる実験的戦闘
- 豊富な武器とMOD(改造部品)が解放されるにつれ、戦闘が非常に魅力的になります。ガジェット(道具)が導入され、二段ジャンプ、弱点や秘密を暴くマスク、ダメージを防ぐシールドといった新能力が提供され、これらはパークで更に強化可能です。縮小光線や散弾を発射するハンマーなどの風変わりな武器と、ガジェットやMODを組み合わせることで、数十種類の戦闘オプションが生まれます。二段ジャンプなどの新しい移動オプションは垂直方向への移動を加え、パルクール(障害物移動)がゲームプレイの不可欠な要素となっています。
- 改良された銃撃と近接が選択の重みを支える手触り
- 銃撃は前作から全体的に大幅に改善されました。全てがより機敏で反応性が高くなっています。銃器には満足感のある反動(キック)が加わりました。敵は撃たれた際の反応が良くなっています。近接武器のシステムもより完全なものになり、射撃と近接を組み合わせた楽しい戦闘が実現しています。
- 惑星ごとの生態系/派閥を軸にした探索動機
- 探索は続編で最も改善された分野の一つです。4つ以上の異なる惑星があり、それぞれが固有の生態系、派閥、野生生物、視覚的特徴を持っています。各惑星は、その土地固有の環境(バイオーム)に、企業や宇宙の概念が組み込まれたアイデアで構築され、生きているように感じられます。例えば、凍てついた採掘場や、貪欲に支配された地球のようなワイルドウェスト(西部開拓時代)風の惑星が存在します。広大なオープンエリアには多くのサイドクエストや隠された秘密が点在し、探索の動機付けになっています。
- 風刺から成熟へ振れたライティングの二層構造
- 続編のトーンには重みがあり、単なるジョーク以上のものを伝えようとしています。物語はより成熟し、感情的に地に足のついたものになりました。あからさまな皮肉が減り、静かに胸を打ち、より深く切り込む物語になっています。文章は引き際を心得ており、ユーモアはトーンとタイミングから生み出され、真摯であることを恐れません。企業支配の地獄の中で生きることの意味を探求し、物語をより個人的なものにしています。
- コンパニオン主導の物語進行
- コンパニオン(仲間)はメインストーリーに密接に関わっており、クエストで独自の選択肢を提供することがあります。特定の話題に詳しければ、会話の主導権をコンパニオンに譲ることも可能です。コンパニオン個人の物語は注意深く書かれており、完了すると新しいパークの解放や戦闘行動の変化など、ゲームプレイに影響を与えます。クルー(仲間)を入れ替えることで、物語と仕組みの両面でミッションの展開が変わる可能性があります。
- “統一ビジョン”で束ねられた体験導線
- 戦闘、探索、会話、キャラクターの描写といった全ての要素が、同じ創造的なビジョン(構想)を満たしているため、ゲーム全体に一体感があります。探索、会話、戦闘の間のペース配分がバランス良く行われ、前作では実現できなかった形を達成しています。RPGのシステム(キャラクター作成、スキル、派閥)がプレイヤーの選択と物語に深く統合され、その効果が強調されています。
- 周回前提の再訪価値
- 選択肢の複雑さと、適度なゲームの長さが相まって、周回プレイに多様性と意味を加えています。プレイヤーは「何でもできる」キャラクターになることが難しく、特定のスキルに特化する必要があるため、異なる体験をするには新しいビルDでの再プレイが推奨されます。選ばなかった会話オプションがグレー表示されることで、プレイヤーは別のプレイで何ができるかを知り、周回を促されます。
- マップ拡張による銀河規模の目的地設計
- ゲームは植民地化されたいくつかの惑星を中心に構築されており、それぞれが完全に探索可能な独自のマップを持っています。これらの環境は一般的なオープンワールドよりコンパクトですが、プレイヤーは自由に探索でき、隠されたサイドクエストや秘密を多く発見できます。前作よりもマップの数が倍増しており(例:エデン、回廊、プラエトル、ドラド)、広大なオープンエリアには、集落や工場など探索の好奇心を刺激する地点が点在し、寄り道する価値があります。
不評ポイント
最大の欠点として、主要な登場人物、仲間、そして派閥が表層的な風刺表現に終始しており、感情移入が難しい点が指摘されています。皮肉的な設定が強調されすぎるあまり、彼らが抱える問題に対して真剣に関心を抱くことが難しくなっています。結果として、ゲームのストーリーや選択の重み自体が損なわれています。
- 安定性とバグ
- ゲームの安定性に欠け、頻繁にハードクラッシュ(強制終了)が発生する場合があります。クエストが途中で壊れて進行不能になり、古いセーブデータをロードし直す必要があります。また、UI(ユーザーインターフェース)関連のバグや、機械音やNPCのセリフといった音声の途切れ、ダイアログのきっかけが機能しないといった、細かい技術的な問題が多発します。
- 単調なクエストと選択肢の反映不足
- 多くのサイドクエストは、探索や戦闘への動機付けが弱く、「お使い」や「往復」といった単調な作業の繰り返しです。プレイヤーの選択が世界に目に見える変化をもたらすことが少なく、結果はエンディングの要約画面で語られる程度であるため、決定を下した実感や達成感が乏しくなっています。
- 序盤のテンポの遅さ
- ゲーム序盤の滑り出しが遅く、物語の導入部分がやや目的もなく彷徨っているように感じられます。最初の物語のきっかけが弱いため、プレイヤーがすぐに引き込まれにくいです。特に物語の最初の半分は反復的な内容が多く、もどかしさを感じる可能性があります。
- 探索とマップ操作の煩雑さ
- マップの案内機能が使いづらく、目的地への道順が分かりにくいことが多いです。マップ自体も情報が整理されておらず、ファストトラベル地点を選ぶ際にカーソルが他のアイコンに引き寄せられるなど、操作が煩雑です。探索で得られる報酬が戦闘か武器ばかりで単調であり、新しい発見を求める動機が弱いです。
- コンパニオンAIの未熟さ
- パーティーメンバーのAI(人工知能)が未熟で、戦闘時に問題を引き起こします。物陰に隠れようとしなかったり、敵の集中砲火の中に突撃してすぐに倒されたりすることがあります。プレイヤーが隠れている場所に割り込んできて、結果的にプレイヤーを敵の攻撃にさらすといった不自然な行動をとるため、戦闘において足手まといになることがあります。
- 戦闘バランスと経済・成長の動機づけの弱さ
- 戦闘バランスが不均衡です。ゲーム序盤は敵が硬く難しく感じられますが、徐々に簡単になり、最終的には非常に楽になります。また、レベル上限であるレベル30に達するのが早く、到達後は経験値を得てもビルド強化に繋がらないため、その後のコンテンツや戦闘に挑む動機が薄れます。ゲーム内通貨(ビット)の使い道も限られており、経済システムが機能していません。
- 装備・クラフト・ビルド構築の煩雑さ
- アイテムの改造やクラフト(製作)、インベントリ(所持品)の管理システムが煩雑で扱いにくいです。特に、装備品の改造は取り外しや交換ができない仕様であり、UIの操作性も悪いため、理想的なビルド(キャラクター構成)を構築するための装備管理が非常に面倒です。また、一度決めたスキル配分を後から変更するリスペック機能がないため、プレイスタイルを変える自由度が損なわれています。
- 敵の種類や武器の進行、Flawsシステムの難点
- 登場する敵の種類や野生生物のバリエーションが限られています。武器は数多くありますが、ゲームプレイを大きく変えるほどのものは少なく、装備を更新する意欲が維持しにくいです。また、Flawsシステム(欠点)は、ボーナスと引き換えにペナルティを受け入れるものですが、ペナルティが利点を上回ると感じられるものが多く、安易に受け入れるとゲーム体験を損なう可能性があります。
- パフォーマンスとグラフィックの技術的な問題
- PC環境では戦闘中にスタッター(カクつき)が発生したり、ロード時間が長引いたりするパフォーマンスの問題があります。PS5のパフォーマンスモードでは、環境の細かな描写が削減され、オブジェクトが突然表示されるポップイン現象が目立ちます。グラフィック面では、NPCの顔の表情アニメーションが乏しく、近くで見ると古く見えます。また、探索する惑星間の見た目が、草の惑星、砂漠の惑星、氷の惑星といった画一的なパターンに留まり、視覚的な面白みに欠けます。
メディアレビュー
- Gameliner[90]
- Gamer.no[90]
- Inverse[90]
- Generación Xbox[90]
- Gamesurf[90]
- Final Weapon[70]
- IGN France[70]
- Hardcore Gamer[90]
- Loot Level Chill[90]
- Screen Rant[90]
- DBLTAP[70]
- GRYOnline.pl[65]
- Dexerto[60]
- VGC[60]
- Gamers Heroes[95]
- CGMagazine[90]
- Game8[90]
- TheSixthAxis[70]
- Push Square[70]
- RPG Fan[62]
製品情報
| 項目 (Item) | 概要 (Summary) |
|---|---|
| タイトル (日本語) | The Outer Worlds 2 |
| タイトル (英語) | The Outer Worlds 2 |
| ジャンル | RPG,アクション,アドベンチャー,SF |
| 開発元 (Developer) | Obsidian Entertainment |
| 販売元 (Publisher) | Xbox Game Studios |
| 発売日 | 2025年10月30日 |
| プラットフォーム | PlayStation 5,Xbox Series X/S,PC |
| プレイ人数 | 1人 |
| 日本語(インターフェース) | 対応 |
| 日本語(字幕) | 対応 |
