『Tormented Souls 2』メタスコア評価・メディアレビュー

PQube より2025年10月23日に発売!PC、PlayStation®5、Xbox Series X|Sに対応のサバイバルホラー『Tormented Souls 2』のメディアレビュー総まとめページです。

総合評価

『Tormented Souls 2』
スコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち

本作は古典的サバイバルホラーの再現を徹底しながら、前作から確実に進化を遂げている。固定カメラアングルや扉の音、閉塞的な空気感は初代『バイオハザード』や『サイレントヒル』を彷彿とさせ、パズルは前作よりも複雑かつ巧妙に設計されている。特に武器を攻撃以外の用途(南京錠破壊など)に使う発想や、異世界での行動が現実世界に影響する仕組みが独創的で、拷問室の機構を異世界で起動して現実の死体からアイテムを得るといった仕掛けが光る。舞台もワイルドバーガー病院から修道院、廃墟のショッピングモール、古い学校を含むヴィラ・ヘスの町全体へと拡大し、探索範囲が大幅に広がった。アイテム所持制限の撤廃やクイックセレクト機能の追加で利便性も向上している。

しかし、古典への忠実さがマイナスに働く場面も少なくない。タンクコントロールは固定カメラと組み合わさると非常にぎこちなく、曲がり角で敵に突っ込んだり暗闇で方向を見失ったりする事態が頻発する。武器切り替えにわずかな遅延があり、敵をスタンさせた直後に近接攻撃へ切り替えようとしても間に合わず弾薬を無駄にすることがある。ストーリーは妹の誘拐やカルト教団といった前作と似た筋書きで展開が予測可能すぎ、キャラクターモデルと演技も改善されたとはいえ大作タイトルと比べれば見劣りする。パズル解決のため手がかりやアイテムを探してマップを何度も往復する時間が長く、一部のパズルはヒントが乏しくアイテムが小さすぎて見つけにくい。通常モードにオートセーブがないため、セーブテープの使用タイミングを誤ると最大2時間分のプレイが無駄になり、近接武器のダメージ効率も極めて悪くボス戦では事実上使えない。

雰囲気作りは抜群で、ライターの炎が闇を切り裂く視覚効果や敵の声がどこから来るかわからない音響設計が常に不安を煽る。敵がよろめいたり気絶したりする隙を突いて近接武器で追撃し弾薬を節約する戦略性もある。古典的サバイバルホラーのファンで、不便さや高難度を楽しめるプレイヤーには間違いなく刺さる内容だが、現代的な快適性を求めるプレイヤーには操作性やゲームテンポの遅さが障壁となるだろう。

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評価ポイント

多くのメディアで評価されているポイント

本作で最も評価されているのは、ゲーム進行の鍵となるパズルだ。前作よりも複雑かつ巧妙に作られており、クリアには徹底した探索と観察が求められる。時には武器や道具を鍵の代わりに使うといった、従来の枠にとらわれない発想も必要だ。特に、並行世界である「アルターサイド」や過去の記憶を操作するギミックは独創的で、解けた時の手応えは格別だと評価されている。

  • 古典的なホラー要素の現代的な再構築
    • 固定カメラ視点や、ライトの光だけが安全地帯となる光と闇のシステムといった、昔ながらの要素を維持している。これらを現代の技術でうまく表現している点が評価されている。
  • 異世界「アザーサイド」を活用したゲーム進行
    • 異世界「アザーサイド」は現実世界を歪めた鏡となっており、一方での行動がもう一方に影響を与える。特にボス戦は、単なる戦闘ではなく、この仕組みを利用した時間制限のある環境パズルとしてデザインされている。
  • 快適になった操作とUI
    • 戦闘時の回避(バックステップ)の反応が良くなるなど、操作性が改善された。また、アイテム所持数に制限がなくなり、アイテムボックスが廃止された。メニューを開かずに最大4つの装備を切り替えられるクイック選択機能も便利だとされている。
  • 拡張された探索範囲と物語
    • 舞台が病院だけでなく、修道院、廃墟のモール、学校などを含むヴィラ・ヘスの町全体に広がった。物語にはうまく練られた展開が用意されており、探索の緊張感を維持している。
  • 敵のデザインと多様性
    • 敵の種類が増加した。新しいクリーチャーは、水道施設など、そのエリアのテーマに沿ったデザインになっており、探索の緊張感を高めている。
  • 個性的で実用的な武器
    • 装備は間に合わせのものが多いが個性的だ。サブマシンガン型に改造できるネイルガンや、酸のバイアルを撃つクロスボウ、組み立て式のショットガンなどがあり、アップグレードも可能だ。
  • 弾薬管理が重要な戦闘
    • 弾薬は貴重だが敵は攻撃的であるため、常にリソース管理が求められる。戦闘を避けて弾薬を温存するかどうかの判断が重要になる。敵がスタンした隙に近接攻撃を当て、銃弾を節約する戦術も有効だ。
  • 雰囲気を高める映像と音響
    • グラフィックは前作から進歩しており、特に雰囲気を重視している。ちらつく光やライターの炎、光の反射といった巧みな照明技術が陰鬱なムードを作っている。音響面でも、突然の静寂や不気味な敵の鳴き声が不安を煽る。
  • ボリュームとリプレイ性
    • 初回プレイは15~18時間程度と十分な長さがある。複数のエンディングが用意されており、周回プレイも楽しめる。クリア後には高難易度モードも解放される。

不評ポイント

多くのメディアで不評なポイント

本作の操作性は、古典的なサバイバルホラー特有のタンクコントロール(ラジコン操作)を踏襲しており、特にカメラアングルが切り替わる際に動きがぎこちなくなると指摘されている。敵の動きが速いため近距離での戦闘はストレスを感じやすく、さらに問題なのが武器切り替えの遅延だ。クイック選択機能を使っても切り替えに時間がかかり、戦闘中の判断を難しくしている。加えて、ハンマーやバールといった近接武器は威力が低すぎて実戦では役に立たず、弾薬が不足しがちな状況でも銃器に頼らざるを得ない点が不満点として挙げられている。

  • キャラクターモデリングと演出の粗さ
    • 人物モデルは前作から改善されたものの、インディー作品としての限界が見え、特にカットシーンのアニメーションに粗さが目立つ。また、緊張感を重視するゲームでありながら、主人公の衣装に誇張された揺れ(ジグルフィジックス)が組み込まれており、雰囲気を壊す滑稽な要素だと指摘されている。
  • ストーリーの予測可能性と人物描写の浅さ
    • 物語は邪悪なカルトや超常現象といった定番の要素に頼っており、新鮮味がなく展開が予測しやすい。前作と似た筋書きである点も否めない。主人公キャロライン・ウォーカーの人物像も表面的で、彼女の行動は単に物語の都合に合わせているだけのように感じられる。
  • パズル探索における労力
    • パズルを解くには、目立たない特定のアイテムを探すために頻繁に場所を往復する必要がある。一部のパズルは難解すぎると感じられ、終盤ではヒントがあってもアイテムをクリックして探す「ピクセルハンティング」が必要になる場面がある。論理的に解くというより、環境や持ち物を細かく調べる作業が煩雑だ。
  • 回避(ドッジ)機能の信頼性の低さ
    • 回避(ドッジ)行動は存在するが、判定のタイミングが非常に厳しく、精密なタイミングを掴むまでは信頼性に欠ける。緊迫した場面で回避に頼ろうとすると失敗しやすく、使いづらい。
  • 戦闘における不公平な要素
    • 敵は予想外に素早く距離を詰め、時には複数で同時に出現する。また、武器を使うには光源であるライターをしまう必要があり、暗闇での戦闘を強いられる。闇に数秒いると死亡する仕様と、武器と光源を同時に持てない制約が重なり、戦闘のストレスを高めている。
  • セーブ制限による進捗喪失リスク
    • 標準モードではオートセーブがなく、セーブには消耗品のセーブテープが必要だ。このため、不意の死亡やトラップによって、最悪の場合、数時間分のプレイ内容が失われるリスクがある。
  • 環境とのインタラクティブ性の低さ
    • 興味を引く見た目のオブジェクトが多数あっても、そのほとんどは調べたり使ったりすることができず、世界との関わりが薄い。例えば、周囲にある多くのロウソクや松明は、ごく一部を除いて火を灯すことができず、行動が制限されている。

メディアレビュー

製品情報

項目概要
タイトル (日本語)Tormented Souls 2
タイトル (英語)Tormented Souls 2
ジャンルサバイバルホラー,ホラー,アクション,アドベンチャー,パズル
開発元 (Developer)Dual Effect
販売元 (Publisher)PQube
発売日2025年10月23日
プラットフォームPC,PlayStation 5,Xbox Series X/S
プレイ人数1人
日本語(インターフェース)対応
日本語(字幕)対応