Venris、『Total War: Warhammer III』の人気MODを無断再配布対策で意図的に破損
『Total War: Warhammer III』の人気MOD「SFO: Grimhammer III」を手がけるVenris氏が、AIを使った無断再配布への対策としてMODを意図的に破損させました。状況がさらに悪化すれば、MODを非公開にする考えも示しています。
無断再配布を止めるための措置
Venris氏によると、近ごろAIを使い、ゲームの更新版に対応する「SFO: Grimhammer III」の派生MODが、許可なく公開されていました。これを受け、無断で再配布されたデータと一緒に動作しないよう、自身のMODを意図的に破損させたといいます。
同氏は声明で、無断再配布が続けば「SFO: Grimhammer IIIを非公開にする」と表明しました。また、このMODは約10年にわたり、コミュニティとファンタジー世界への情熱を注いで制作してきたもので、許可なく作品を利用すること、とりわけAI関連の用途を認めないと述べています。声明の最後には「AIではなく、MOD制作者を支援してください」と呼びかけました。
AI製MODをめぐる賛否
Venris氏は長年にわたって「Total War: Warhammer」シリーズ向けのMOD「Simply Fun Overhaul(SFO)」を制作しています。最新作の「SFO: Grimhammer III」は、キャンペーンや戦闘、経済、カスタマイズなどを変更し、ゲームをWarhammerの世界観や設定に近づける大規模なMODです。開発にはPatreonを通じた支援も寄せられています。
AIでゲーム機能を追加・拡張したり、プレイヤー数を増やしたり、複数のゲームを組み合わせたりするMODの公開が相次ぎ、制作物の権利や従来のMOD文化への影響をめぐって議論が広がっています。AIで作られたゲームの模倣や組み合わせに、従来のMOD制作者から驚きや失望の声も上がっています。
一方で、AIを使ったMODやゲームを擁護する意見もあります。Venris氏への批判として、無許可での利用を制作者の許可取りに置き換えるべきではないという投稿がありました。それに対し、多くの人は、長い時間をかけた作品を無断で使われる制作者の立場を支持しました。
AI製ゲームをめぐる別の事例では、拡散されたFallout: New Yorkの制作者が、Bethesdaから差し止め通知を受けた後に公開を停止しました。今回の騒動も、AIを使った制作物の公開と既存作品の権利をめぐる議論の中で起きています。