Fallout共同制作者ティモシー・ケイン、RPGの隠し要素減少を「誰も自力で見つけると思っていない」と懸念
2026年10月15日 | #その他 | GamesRadar+
Falloutの共同制作者ティモシー・ケイン氏は、RPGで隠し要素や任意のコンテンツが減り、物語も一本道になりつつあると指摘しました。多くのプレイヤーが目にしない要素に、資金をかけにくくなっているといいます。
RPGは共通の展開を重視する傾向に
ケイン氏によると、近年のRPGは結末が1つに定まる直線的な物語へと向かっています。制作費のかかる隠し要素を減らすだけでなく、多くのプレイヤーが同じ場面を経験することで、作品について語る際に共通の話題を持てるようにする狙いもあると説明しました。
同氏は、かつてはワールドマップを歩き回るうちに、場所やアイテム、戦闘に偶然出会うことがありましたが、今ではクエストマーカーや地図上の表示、視覚・音響の手掛かりでプレイヤーを導く作品が増えていると話します。「誰も、プレイヤーが自分で何かを見つけるとは思っていないかのようです」と述べ、見つけたものも、開発側がプレイヤーに発見させるつもりで置いたのだと分かってしまうと指摘しました。
探索や会話の選択肢にもコスト削減の波
ケイン氏は、隠し要素をあえて見つけにくくするよう求められた経験も語っています。具体的にどの企業を指すのかは明らかにしていません。同氏は、1990年代のInterplayをはじめ、複数の大規模開発スタジオで働いてきました。
会話の分岐も見直しの対象になっているといいます。ケイン氏は、プレイヤー同士の会話やNPCの返答のうち、ごく一部の人しか目にしないものに、文章や音声収録の時間と費用をかけすぎないよう言われたと明かしました。隠し要素や見つけにくいクエスト、会話の分岐は、Baldur's Gate 3のようなRPGの魅力の一部です。ケイン氏の見立てが当たっているなら、今後はより意図的に一本道の物語を描くRPGが増える可能性があります。
筆者は開発現場の事情に理解を示す
原文の筆者は、ケイン氏の見識に異を唱える立場ではないとしたうえで、近年オープンワールド作品に疲れを感じてきた自身の経験にも触れています。退屈に感じるのはチェックリストをこなすような工夫の乏しいクエスト設計であり、ケイン氏が主に指摘しているのは、目印や手掛かりで探索を導く傾向ではないかと整理しています。
業界では予算を抑え、できるだけ幅広い層に作品を届ける圧力が強まっているため、隠し要素や任意の機能を削るよう求められるという話は不思議ではない、と筆者は述べます。一方で、Larian StudiosやFromSoftware、CD Projekt Redのように、熱心なファンが繰り返し楽しむ隠し要素を手掛けてきた開発会社が、近いうちにそれを手放すとは考えにくいともしています。