Epic Games、『Fortnite』のLinux対応に取り組むと発表 Steam DeckやSteam Machineでの動作に期待
2026年10月16日 | #発売情報 | Eurogamer
Epic Gamesが、バトルロイヤルシューター『Fortnite』をLinuxに対応させる作業を進めていることを明らかにしました。発表は、新しいEpic Games Storeを紹介するブログ記事の末尾に記されていたもので、このストアもLinuxに対応する予定です。ただし、発売時期は示されていません。
Linux版の実現には「十分な数」のディストロ協力が必要
Epicによると、『Fortnite』をLinuxで動かすために必要なセキュリティ要件について、Linuxディストリビューション(ディストロ)のメンテナーと協力して取り組むとのことです。ディストロとはLinuxの派生OSのことで、それぞれ目的や重視する動作が異なります。たとえばValveのSteamOSは、Arch Linuxをベースにしています。
ディストロごとに違いが大きいため、『Fortnite』を動かしたい場合は、各ディストロがEpicの要件を個別に実装する必要があります。『Fortnite』はEpic Games Storeのランチャー経由でLinuxに提供される予定ですが、これは「十分な数のディストロメンテナー」が集まった場合に限られます。具体的な数は示されていません。
実現すれば、『Fortnite』はSteam MachineやSteam DeckをはじめとするSteamOS搭載のPCや携帯機で遊べるようになる可能性が高いと、原文は伝えています。また、仮にその「十分な数」に届かなかった場合でも、Epicはこの取り組みの成果を、Linuxへの対応を望む他の開発者にも提供するとしています。
鍵を握るEasy Anti-Cheat
今回の発表がとくに注目される理由は、Epicが保有するチート対策サービスEasy Anti-Cheatにあります。このサービスは『Fortnite』のほか、Dead by Daylight、Rocket League、Apex Legends、Elden Ringなど数多くのゲームで使われています。
Easy Anti-CheatはLinuxにも対応しており、上記の一部のゲームでは利用できます。しかし多くの開発者は、Linuxで有効にしていません。Epicは別のブログ記事で、その理由をLinux版の実装がWindows版と同水準の保護を提供できないためだと説明しています。Easy Anti-Cheatを使うゲームの多くがSteam MachineやSteam Deckで遊べないのは、このためです。同記事ではValveにも触れ、Steamのハードウェアを「技術的に可能な限り」サポートするため、引き続き緊密に連絡を取り合うとしています。
Linuxがチート対策の難所となってきた背景には、プラットフォームの開かれた性質があり、必要なシステムレベルの保護が保証されないという事情があります。Windowsでは、TPM 2.0やセキュアブートといった機能の有効化をユーザーに求めることで、ハードウェア要件を満たしたうえで安全な環境を作れます。
Linuxでも同様の対応は一部可能ですが、ディストロメンテナーの関心と参加が欠かせません。Easy Anti-Cheatは、署名付きカーネル、署名付きカーネルモジュール、アテステーション付きセキュアブートといったLinuxの機能を使う計画です。Epicは「これらの要件は、ディストリビューションのメンテナーがすでに行っている作業を土台にしています。デフォルトで要件を満たすディストリビューションが増えるほど、プレイするために環境を変更する必要があるプレイヤーは減ります」と説明しています。目標は、保護の水準を「Windowsにかなり近づける」ことです。
今後の見通し
現時点で、これらの取り組みのスケジュールは示されていません。Easy Anti-Cheatはまず『Fortnite』で計画を試し、その後ほかの開発者向けに提供するとのことです。『Fortnite』のLinux版に発売日が付けば、この取り組みが実を結んだ証しであり、WindowsとLinuxでチート対策が同等になる日が近づいたことを意味する、と原文は述べています。