2025年9月26日に発売の『EA SPORTS FC™ 26』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『EA SPORTS FC™ 26』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
70点台後半のスコアが示す通り、「良い部分はあるけど、手放しでは褒められない」という評価です。オフライン向けの新モードやキャリアモードの進化は確かに光りますが、オンライン対戦のバランスと露骨な課金システムが大きく足を引っ張っています。購入の参考になれば幸いです。
「2つのサッカー」を詰め込んだ、賛否必至の意欲作

この『EA SPORTS FC™ 26』は、シリーズが長年抱えてきた「リアルなサッカーを作りたいのか、対戦ゲームとして面白くしたいのか」という問題に対して、「じゃあ両方分けて作ります」という力業で回答した一作です。
オフラインで遊べる「オーセンティック」モードでは、選手の動きに慣性が乗り、パスやシュートにも体勢が求められる重厚なサッカーが楽しめます。いわゆるシミュレーション寄りの作りで、これだけなら文句なく高評価でしょう。
ただ、問題はオンラインです。Ultimate Team(FUT)を中心とする対戦環境では、相変わらず足の速い選手でぶっちぎるスピード勝負。加えて、フルプライスのゲームに有料シーズンパスまでぶっ込んできた課金モデルが批判を浴びています。遊ぶモードによって評価が180度変わる、そんな一本ですね。
ようやく「本物のサッカー」に辿り着いた「オーセンティック」モード
今作で最も高い評価を受けているのが、オフライン専用の「オーセンティック」モードです。これは設定をちょっと変えるレベルの話ではなく、ゲームの根幹そのものを作り変えるモードと言っていいでしょう。
選手の動きにしっかりとした慣性が乗るようになり、パス一本通すにも体勢と入力精度が求められます。これまでのFCシリーズで当たり前だった「ピンボールのように弾けるパス回し」は影を潜め、じっくりとビルドアップを組み立てる駆け引きが生まれました。
さらに天候の影響がかなりリアルで、雨でボールが滑る、風でロングパスが流されるといった環境変化が試合展開を左右します。あるレビュアーが「ようやくFIFA時代の呪縛から解放された」と評したのは大げさではなく、シミュレーション志向のプレイヤーにとっては、これだけで買う価値がある進化です。
AIが「サッカーを知っている」感じになった
攻撃AIの進化もかなり大きいです。味方選手が勝手にスペースを見つけて走り込んでくれるため、以前のように「そこに走れ」「こっちに来い」と手動で指示を連打しなくてもスムーズなビルドアップが成り立つようになりました。
FC IQという戦術システムがちゃんと機能していて、自分の設定した戦術がピッチ上の動きにダイレクトに反映されます。ウイングが裏を取るタイミング、ミッドフィルダーが下がってパスコースを作る動き。意図通りのパスワークが決まったときの気持ちよさは、シリーズでも屈指でしょう。
ゴールキーパーの挙動も一新されています。超人的なスーパーセーブの連発ではなく、足でブロックしたり、危険と判断したらパンチングで逃げたりと、判断が「人間らしく」なりました。正面のシュートを安易に前へ弾いて相手にプレゼントするような理不尽が減り、失点しても「今のは相手の崩しが上手かったな」と納得できるバランスに近づいています。
キャリアモードに「生きた世界」が宿り始めた
キャリアモードもなかなか面白い進化を遂げています。目玉は「監督ライブチャレンジ」で、「シーズン途中で降格圏に沈むチームを引き継いで残留を目指す」「主力が怪我で離脱した危機を乗り切る」といった、現実のサッカー界で実際に起きているシチュエーションをそのまま体験できます。
また「監督市場」の導入も地味ながら効果的です。ライバルチームの監督が成績不振で解雇されたり、ビッグクラブに引き抜かれたりといったドラマが目に見える形で発生します。自分もいつクビになるかわからない、そんな緊張感のなかで指揮を執る感覚は新鮮ですね。
他リーグを最大5つまで選んで詳細にシミュレーションできるようになったのも嬉しい変更点です。レンタルに出した若手がどう成長しているか、以前はランダムに成長していたのが、ちゃんとリーグでの出場状況に基づいて反映されるようになりました。
ここからはマイナス面です

「課金圧」は過去シリーズでもワーストクラスに
Ultimate Team(FUT)を取り巻く課金システムには、過去最大級の批判が集まっています。フルプライスのゲームであるにもかかわらず、有料の「プレミアムシーズンパス」が新たに導入されました。しかも、その報酬にアイコン選手(レジェンド)やヒーロー選手といった強力なカードが含まれています。
言ってしまえば「もっと勝ちたければ金を積め」という露骨な構造です。無課金でコツコツ遊ぶプレイヤーへの報酬は減らされ、オンライン対戦を楽しむためのハードルが年々上がっているのは否定しようがありません。
さらにタチが悪いのは、キャリアモードで使えるアイコン選手の一部が、FUTのシーズンパス進行と紐づいている点です。オフラインだけ遊びたいのに、FUTの課金導線に誘導される構造は「強欲すぎる」と言われても仕方ないでしょう。
オンラインは結局「徒競走」になる
オンラインで強制的に適用される「対戦」モードのバランスは、相変わらず「足の速さ」が全てを支配しています。守備AIが棒立ちでスペースを空けてしまう、いわゆる「モーゼの海割り」現象が頻発。ディフェンダーの挙動はまるで「セメントの中を走っている」ように重く、俊敏なアタッカーにはまるで追いつけません。
結局、サイドを俊足選手で駆け上がり、中に折り返すだけの単調な戦術が猛威を振るうことになります。あるレビュアーは「宇宙卓球」と皮肉っていましたが、せっかく「オーセンティック」モードで作り上げたリアルなサッカーの良さが、オンラインでは完全に消え失せてしまっているのは本当にもったいない。
メニューUIが重い。とにかく重い
メニュー画面のレスポンスの悪さは改善されるどころか、悪化しているという声が多いです。特にUltimate Teamのメニューは操作の反応が遅く、チーム編成や目標の確認をするだけでストレスが溜まります。
Switch 2版を含む複数のプラットフォームで、メニュー操作中のフリーズやクラッシュも報告されています。アニメーション付きの背景が処理を圧迫しているらしいですが、見た目の派手さよりサクサク動くほうがよっぽど大事だと思います。
評価が分かれているポイントもある

「2つに分けた」のは英断か、分断か
「オーセンティック」と「対戦」を完全に分離したことについては、賛否がはっきり分かれています。
肯定派は「ようやく誰に気兼ねすることなくリアルなサッカーを追求できる」と歓迎しています。リアル志向のプレイヤーからすれば、オンライン勢の都合でゲームバランスが壊される心配がなくなったわけで、これは確かに大きい。
一方で否定派は「リアルな挙動でオンライン対戦ができないのは片手落ちだ」と指摘します。特にFUTで「オーセンティック」の操作感を使いたいプレイヤーにとっては、自分の理想のサッカーがオンラインでは一切許されない環境になってしまいました。実質的に「2つの異なるゲーム」を覚えなければならず、この分離がコミュニティに溝を作っている側面は否めません。
ゴールキーパーの「人間らしさ」にムラがある
全体的には大きく進化したゴールキーパーですが、一部のアニメーションには不満の声もあります。至近距離のシュートを物理法則を無視したような勢いでタッチライン外へ弾き出す「超反応」が散見され、リアルさを追求した結果の不自然さが皮肉にも目立つ場面があります。
メディアレビュー紹介
高評価メディア
GamingBolt — 9 / 10
「オーセンティック」モードの戦術的バランスや守備AIの自動追走などの改善を高く評価。5つのリーグを同時にシミュレーションできる監督キャリアの深みも好意的に受け止められている。
→ レビューを読むPress Start — 8.5 / 10
バルセロナのようなパス回しを再現できる操作感や、監督市場によるキャリアパスの選択肢の広がりを評価。過去の伝説的選手をアンロックできる要素も魅力だが、キャリアモードのバグには苦言。
→ レビューを読むOyungezer Online — 8.5 / 10
パス物理の刷新による流動性の向上や、キーパーの足を使ったセーブアニメーションを称賛。「グリーンタイミング」の削除と「低弾道シュート」の復活など操作系の変更も好評。
→ レビューを読む
低評価メディア
PLAY! Zine — 55 / 100
前作からの変化が「大型パッチ」程度に過ぎないと厳しく評価。Ultimate Teamの課金構造や守備AIの致命的な欠陥を指摘し、フルプライスに見合う進化ではないと結論づけている。
→ レビューを読むRadio Times — 3 / 5
ゴールキーパーの一貫性向上は認めるものの、結局は「ペース」が支配するゲームバランスに失望。有料シーズンパス導入という過剰な集金体制についても厳しく批判。
→ レビューを読むVGC — 3 / 5
アルティメットチームの競技性やクラブモードの楽しさは認めつつも、無課金プレイヤーへの報酬削減やパッチによる操作感の頻繁な変動に不満。革新性が欠けているとの評価。
→ レビューを読む
まとめると
- 「オーセンティック」モードはシリーズ最高峰のリアルさと戦術性で、シミュレーション好きには最高の進化
- ゴールキーパーや攻撃AIが賢くなり、試合全体の流れが自然になった
- 「監督ライブチャレンジ」「監督市場」など、キャリアモードに「生きた世界」の感覚が生まれた
- 「アーキタイプ」システムで選手育成に役割の個性が出るようになった
- Ultimate Teamの課金はフルプライス+有料シーズンパスで過去最悪レベル
- オンラインは守備AIの崩壊とペース至上主義で単調な「徒競走」状態
- メニューUIが重く、フリーズやクラッシュも散見される不安定さ
- リアル志向と競技志向を分けた結果、オンラインでリアルなサッカーが遊べないジレンマ
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | EA SPORTS FC™ 26 |
| ジャンル | サッカー / スポーツ |
| 発売日 | 2025年9月26日 |
| 対応機種 | PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC, Nintendo Switch 2, Nintendo Switch |
| プレイ人数 | 1〜22人(オンライン対応) |
メディアリスト
- MeuPlayStation[90]
- TechRadar Gaming[90]
- Saudi Gamer[90]
- Daily Star[90]
- PSX Brasil[90]
- PLAY! Zine[55]
- Radio Times[60]
- VGC[60]
- Digital Chumps[60]
- KonsoliFIN[60]










