株式会社バンダイナムコエンターテインメントより2025年10月3日に発売された、PlayStation®5、Xbox Series X/S、PCに対応のモンスター育成ターン制RPG『デジモンストーリー タイムストレンジャー』のメディアレビュー総まとめページです。
総合評価
SCORE
78
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
90 | 80 | 70 | 60 |
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神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 問題あり |
『デジモンストーリー タイムストレンジャー』は、中核となるデジモンの収集・育成システムが高く評価されている一方で、技術的なパフォーマンスやゲームデザインの一部に課題が残るとされています。
評価の根拠として、450体以上のデジモンが登場する育成システムの奥深さが挙げられます。進化・退化を繰り返してステータスを強化したり、非線形な進化ルートを解放したりする自由度の高いゲームプレイは、中毒性があるとの意見が多く見られます。戦闘はターン制のコマンドバトルを基本とし、タイプや属性の相性を考えた戦略性に加え、控えとの交代がターンを消費しないなど、戦術の幅を広げる要素が盛り込まれています。
しかし、PlayStation 5版でもフレームレートが30fpsに制限され、さらに探索中にはカクつきが頻繁に発生するなど、技術的な最適化不足が指摘されています。また、マップは小規模で一本道のデザインが多く、探索の自由度が低いと感じられています。物語の序盤は展開が遅く、同じ内容を繰り返す冗長な会話が多いことや、一度クリアしたダンジョンを何度も再訪させる構造が、ゲームのテンポを損なっているという事実も報告されています。
これらの事実から、本作はデジモンの育成という中心的な魅力は非常に強いものの、ゲーム全体の体験は技術的な問題や構造上の制約によって、そのポテンシャルを十分に発揮しきれていないと評価されています。
評価ポイント
デジモンを発見し、育て、進化させる育成システムが、本作の核となる強みです。450体以上のデジモンを仲間にでき、プレイヤーは自由に進化と退化を繰り返すことが可能です。この仕組みが育成の奥深さを生み、常に新しい戦略を試すことができます。また、戦闘でデジモンのスキャンデータを100%にすると仲間にでき、200%まで集めるとより強力なステータスで仲間にできるため、収集の楽しさも増しています。
- 過去作からの改善と快適性の向上
- グラフィックやパフォーマンスが向上し、戦闘の倍速設定やオートバトルなど、ゲームを快適に進める機能が追加されています。
- どこでもデジモンを管理できる便利なデジヴァイス
- すべての管理機能がデジヴァイスにまとめられており、いつでもどこでもチームの編成やデジモンの進化・退化ができます。メニュー操作も簡単で、デジファームでの育成完了などを知らせてくれる機能も便利です。
- 戦略性のある奥深い戦闘システム
- ターン制の戦闘は、3すくみの相性や属性の弱点・耐性が組み合わさり、戦略的なチーム編成が重要になります。戦闘中にターンを消費せずにアイテムを使ったり、控えのデジモンと交代したりできるため、柔軟な戦いが可能です。
- 自由度の高い育成とパーソナリティ
- デジモンには「パーソナリティ」を設定でき、ステータスの伸び方に影響を与えたり、新しいスキルを覚えたりします。エージェントのスキルツリーで特定のパーソナリティを強化することもでき、育成の自由度が高いです。
- 効率的なチームの強化
- 控えのデジモンも経験値を獲得できるため、チーム全体を効率良く育てられます。また、デジファームを使えば、操作していないデジモンを自動で鍛えることもできます。
- やりごたえのある戦略的なボス戦
- 通常の戦闘は比較的簡単ですが、ボス戦は戦略的でやりごたえがあります。ボスの弱点を突き、味方を強化・敵を弱体化させながら戦う必要があり、育成の成果が試されます。
- 戦闘や探索を快適にする新機能
- 敵はマップ上に見えており、接触を避けることができます。フィールド攻撃で先制ダメージを与えたり、レベル差がある敵との戦闘をすぐに終わらせたりすることも可能です。また、デジタルワールドではデジモンに乗って移動できます。
- 質の高い物語と世界観
- 時間移動をテーマにした物語は先が気になる展開で、世界の描写も優れています。グラフィックは過去作から大きく向上し、日本語と英語のフルボイスにも対応しています。
不評ポイント
PlayStation 5版やPS5 Pro版でもフレームレートが30fpsに制限されている点が、最も大きな不満点として挙げられています。この30fpsという目標値すら維持できず、探索中には頻繁にフレームレートの低下やカクつきが発生します。最新のゲーム機に対して最適化が不足していると感じられ、技術的な問題が評価を下げる主な原因となっています。
- 小さく一本道なマップのデザイン
- マップは小さなエリアが繋がっているだけで、探索の自由度が低く「廊下を歩いている」ように感じられます。
- 探索を邪魔する移動の仕掛け
- ドアを開けたり木にぶら下がったりする移動の仕掛けには、短いながらも煩わしいアニメーションが伴います。特に終盤では、特定の会話を選ばないと先に進めず、間違えるとスタート地点に戻される場面があり、手間がかかります。
- 実用性の低いデジモンライド
- デジモンに乗って移動できる機能は、移動速度がほとんど上がらず、新しい場所へ行けるようにもならないため、実用性がなく見た目だけの要素になっています。
- 物語序盤のテンポの悪さと冗長な会話
- 物語の導入部分が長く、本格的に話が動き出すまでに20時間以上かかります。また、同じ内容を複数のキャラクターが繰り返し説明するなど、冗長なセリフが多く、ゲームのテンポを悪くしています。
- キャラクターと物語の魅力不足
- 主要キャラクターの描写が平凡であったり、オペレーターからの指示が煩わしかったりと、物語の焦点が定まっていません。話の展開が遅く、プレイヤーは物語よりもデジモンの育成に集中しがちになります。
- 単調で親切すぎるサイドクエスト
- サイドクエストは、特定の場所でアイテムが手に入るまで戦闘を繰り返すといった、単調なお使いがほとんどです。クエストが受注可能になると通知が来るなど、自分で見つける楽しみがありません。
- 同じダンジョンの使い回し
- ストーリーを進める上で、同じダンジョンを何度も訪れる必要があり、コンテンツの使い回しが目立ちます。特に物語の後半は、前半に訪れた場所に強い敵を配置しただけの繰り返しになっています。
- ボスの体力が高すぎる
- ボスの体力が非常に高く、弱点を突ける特定のデジモンでチームを組まないと、戦闘が長引くだけの退屈なものになりがちです。
- デジファームの利便性の低さ
- デジファームのメニュー内ではデジモンの進化条件を確認できず、他のメニューと何度も行き来する必要があります。
- ミニゲームの出来が悪い
- レーシングミニゲームは操作性が悪く、クリアがほぼ不可能です。カードゲームも単調さが指摘されています。
- 戦闘アニメーションの遅さと低い難易度
- ゲーム全体の難易度が低く、戦闘が単調になりがちです。戦闘アニメーションの速度も遅く、スピードアップ機能を使っても時間がかかります。
- 味気ない背景と安っぽい演出
- デジモンのモデルは良いものの、背景のグラフィックは味気なく感じられます。また、カットシーンでは画面が暗転して状況を説明するだけの演出が多く、安っぽく見えます。
- 有料DLCと追加課金の導入
- 高価格のゲームにもかかわらず、発売初日から一部のミッションが有料DLCとして提供されています。また、短時間でデジモンを強くできる追加課金を促すような仕組みも存在します。
メディアレビュー
- The Outerhaven[100]
- PlayStation Universe[95]
- GameGrin[95]
- But Why Tho?[90]
- Noisy Pixel[90]
- ScreenHub[90]
- Gamers Heroes[85]
- Atomix[85]
- PSX Brasil[85]
- Shacknews[80]
- DBLTAP[70]
- Hardcore Gamer[70]
- Push Square[60]
- Dexerto[60]
- Gameliner[60]
- TheGamer[60]
- Game Rant[60]
- GamingBolt[60]
製品情報
項目 | 概要 |
---|---|
タイトル (日本語) | デジモンストーリー タイムストレンジャー |
タイトル (英語) | Digimon Story Time Stranger |
ジャンル | RPG, ターン制バトル, モンスター育成 |
開発元 (Developer) | Media.Vision Inc. |
販売元 (Publisher) | Bandai Namco Entertainment Inc. |
発売日 | 2025年10月3日 |
プラットフォーム | PlayStation 5,Xbox Series X/S,PC |
プレイ人数 | 1人 |
対応言語 (テキスト) | 日本語, 英語, フランス語, イタリア語, ドイツ語, スペイン語, ブラジルポルトガル語, ニュートラルスペイン語, 繁体字, 簡体字, 韓国語 |