2025年9月18日に発売の『Platypus Reclayed』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『Platypus Reclayed』に対する海外ゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。
全体的には好意的な評価が多く、粘土で作られた唯一無二のビジュアルと手堅いゲーム性が光る良作です。気になる点も含めて紹介しますので、購入の参考になれば幸いです。
粘土のシューティングが、ここまで「本物」だとは
この『Platypus Reclayed』は、すべてのグラフィックを本物の粘土で一から作り直し、4K解像度で撮影したクレイメーション弾幕シューティングです。チーズやドーナツを敵にぶつけるという最高にバカバカしいパワーアップを備えつつ、ワンボタンで遊べる手軽さと幅広い難易度設定で、初心者から熟練者まで楽しめる一本に仕上がっています。
スコアは80代半ばの良ゲー評価で、クレイメーションのビジュアルが唯一無二の武器です。AAAタイトルの予算でも真似できない手作りの温かみが多くのメディアから絶賛されていて、ここだけでも一見の価値ありだと思います。ただ、パワーアップ周りのバランスやストーリーの薄さには厳しい声もあるので、良いところも気になるところもまとめて紹介していきますね。
まるでアードマン・スタジオの映画を見ている
本作最大の魅力は、なんといっても全グラフィックを粘土で一から作り直したクレイメーションビジュアルです。2002年のオリジナル版はニュージーランドで粘土が不足していた事情もあり、グレーの粘土をPhotoshopで着色していたそうですが、今回は全モデルを新規に制作して4Kで再撮影。ワイドスクリーン対応や視差レイヤーの追加もあって、ビジュアル面は完全に別物に生まれ変わっています。レビュアーからは「ゲームをプレイしているというより、アードマン・スタジオの作品を見ているような気分になる」「学生のプロジェクトというより、テレビで放送されるクレイアニメの特別番組のようだ」と絶賛されています。
特に面白いのが、敵にダメージを与えるとスイスチーズのように小さな穴が開いていくという視覚効果。見た目のインパクトだけでなく、ダメージ量が直感的にわかるという実用性も兼ね備えていますね。粘土ならではの表現をゲームシステムにうまく組み込んでいて、AAAタイトルの予算でも真似できない独特の芸術的な温かみがあります。
チーズやドーナツで敵を蹴散らす爽快感
操作はワンボタンで射撃と回避ができる非常にシンプルなもの。「20分のコーヒーブレイクでも開いて楽しく遊べる」と言われるほど手軽です。でも本作の真骨頂は、オレンジ色の敵編隊を倒すと出現するパワーアップにあります。
魚、チーズ、ホットドッグ、ドーナツ、バネ付きのボクシンググローブ──とにかく弾の種類がバカバカしくて最高です。しかもこれらの武器は、取得すると1回分の被弾を防ぐアーマーとしても機能するので、見た目のネタ感とは裏腹にかなり重要な命綱だったりします。星型のアイテムを撃つとパワーアップの種類が変わり、「?!」を引き当てると隠し武器にアクセスできるなど、細かいところも凝っていますね。
「撃たずに避ける」ステージの緩急が上手い
単に弾幕を避けて撃つだけでは終わらないのもポイントです。例えば、熱気球に吊るされた機雷の群れを撃たずにすり抜けるステージがあって、ここでは普段の「撃ちまくる」とは真逆の立ち回りを要求されます。こういう変化球が差し込まれることで、シューティングにありがちな単調さがうまく回避されています。
難易度設定も柔軟で、初心者向けの低い難易度から反射神経を試される「Nasty」モードまで幅広く用意。あるエリアの5つのレベルを全クリアすれば次のエリアから再開できる親切設計もあって、コンティニューが尽きても最初からやり直す必要がありません。2人でのローカル協力プレイにも対応していて、「前後を分担して敵を処理する」連携プレイが楽しめます。80年代のアーケードゲームを思わせるエレクトロニックなBGMも世界観にぴったりで、レトロな雰囲気が好きな人にはたまらないかもしれません。
ちょっと気になるところもある
パワーアップを逃すと、立て直しがキツい
一番多く指摘されているのが、パワーアップの取得条件の厳しさです。オレンジ色の敵編隊を全滅させないとアイテムが出現しないので、撃ち漏らすと貧弱な初期武器のまま厳しい局面を乗り越えなければなりません。苦戦しているときほど立て直しが難しくなるという、ちょっと理不尽な構造になっています。
さらに、パワーアップにも当たりハズレがあって、ボクシンググローブのように極端に使いにくい武器を引いてしまうと、敵を倒すより次のパワーアップを探すことに必死になってしまうことも。面白い武器に限って出現頻度が低いという不満も出ていて、運に左右される部分が大きすぎるという声がありますね。
長く遊ぶと繰り返し感が出てくる
ワンボタンで遊べるシンプルさは長所でもありますが、長時間の連続プレイでは同じことの繰り返しに感じやすいようです。スコアアタックモードは用意されているものの、ゲームの寿命を伸ばすにはもう少しモードの拡充が欲しいところ。Steamワークショップを通じたMODサポートがあるのは救いですが、公式のコンテンツとしてはやや物足りなさが残ります。
また、ストーリーがほぼ存在しない点も惜しまれています。粘土で作られた魅力的なキャラクターや世界観があるだけに、「素晴らしいストーリーがあればよかったのに。モッダーたちの出番だ」というレビュアーの言葉が端的にこの物足りなさを表していますね。一部の敵についても、難しいというよりは戦っていてイライラするだけの理不尽な挙動をするものがいて、出現するたびにテンポが悪くなるという指摘もありました。
「シンプルさ」をどう捉えるかで印象が変わる
本作の評価が分かれる最大のポイントは、このシンプルさを「美点」と見るか「物足りなさ」と見るかです。
「複雑なコンボを覚える必要がない」「コーヒーブレイクに最適」とその手軽さを絶賛する声がある一方で、同ジャンルの名作シューティングと比べるとシステムの深みが足りず、やり込み要素を求める人には物足りないという意見も。「この手作りのシューティングに夢中になるのは、粘土を丸めるのと同じくらい簡単だ」という表現がぴったりで、入り口のハードルが低いことは間違いないんですが、その先にどれだけ留まれるかは人によるかもしれません。
パワーアップシステムについても、魚やチーズで敵を蹴散らすユーモアと実用的なシールド機能を高く評価する声がある一方、特定の敵を全滅できないとチャンスを完全に失うシビアさや、ハズレ武器を引いたときのストレスにフラストレーションを感じるプレイヤーもいます。運と腕前のバランスが、楽しさにも不満にも繋がっている部分ですね。
メディアレビュー紹介
高評価
Gamers’ Temple — 85
クレイアニメの最高峰と呼ぶにふさわしい滑らかなアニメーションに圧倒される!アードマン・スタジオの作品を自ら操作しているかのような感動だ。チーズの塊や魚を撃ち出すバカバカしくも最高なパワーアップに加え、気球から吊るされた機雷を縫うように飛ぶスリリングな展開など、全編が驚きと喜びに満ちている!
→ レビューを読むLoot Level Chill — 80
スイスチーズのように敵の機体に穴が開くダメージ表現は、シューティング界随一の芸術的センスだ!フォトリアルに蘇った粘土細工の美しさに息を呑む。ドーナツやバネ付きボクシンググローブといった奇想天外なパワーアップを駆使して、気球と機雷が浮かぶトリッキーなステージを飛び回る興奮は決して他では味わえない!
→ レビューを読むOyungezer — 80
23年の時を経て、名機F-27が4Kの粘土細工として奇跡の復活を遂げた!手作業で生み出された芸術的な機体デザインと、シンプル極まる操作性が生み出す中毒性はまさに本物だ。一切の無駄を省いたアーケード全盛期の魂がここにある。反射神経を極限まで試される「Nasty」モードのヒリヒリした死闘に酔いしれろ!
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低評価
Tech-Gaming — 78
4Kで再撮影された粘土細工の職人技は認めるが、ゲーム体験は2002年のシステムの焼き直しに過ぎない。ジャンルの型を破る革新性は皆無だ。さらに、ボーナスのフルーツ回収が不必要な被弾リスクを生むなど、レトロゲーム特有の理不尽で古臭い構造がそのまま放置されている点には大いに不満が残る。
→ レビューを読むOyungezer — 80
粘土ビジュアルは評価できるが、ゲームとしての底の浅さは隠しきれない。ストーリー性は皆無に等しく没入感を妨げている。さらに長時間プレイすると単調なメカニクスの繰り返しが浮き彫りになり、猛烈な作業感に襲われる。用意されたゲームモードの少なさも、リプレイ性を著しく損なう致命的な欠点と言わざるを得ない。
→ レビューを読むLoot Level Chill — 80
理不尽な仕様がプレイヤーのストレスを加速させる。一部の敵の挙動はただ不快なだけで、編隊を全滅させ損ねてパワーアップを逃した際のペナルティ感も極めて過酷だ。何より、最もユニークで面白い武器の出現率が低すぎるため、せっかくの斬新なアイデアが宝の持ち腐れとなっている点は到底見過ごせない。
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まとめると
- 全グラフィックを粘土で作り直した唯一無二のクレイメーションビジュアルが最大の魅力
- チーズやドーナツを撃ち出す風変わりなパワーアップが、アーマーとしても機能する実用的な命綱
- ワンボタンで遊べる手軽さと、初心者から「Nasty」モードまで対応する幅広い難易度設計
- 機雷をすり抜けるステージなど、変化球のギミックが単調さを防いでいる
- 2人協力プレイ、MODサポート、80年代風BGMがレトロな世界観を完成させている
- パワーアップの取得条件が厳しく、逃すと立て直しが困難になる理不尽さがある
- ストーリーがほぼ存在せず、魅力的な世界観を活かしきれていない
- 長時間プレイでは繰り返し感が出やすく、コンテンツ量に物足りなさが残る
製品情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| タイトル | Platypus Reclayed(プラティパス) |
| ジャンル | 弾幕シューティング(クレイメーション) |
| 発売日 | 2025年9月18日 |
| 対応機種 | PC(Steam) |
| 開発 | Claymatic Games(アンソニー・フラック) |
| プレイ人数 | 1〜2人(ローカル協力プレイ対応) |








