【メタスコア】『ワンス・アポン・ア・塊魂』評価レビュー

,

2025年10月23日に発売の『ワンス・アポン・ア・塊魂』のメディアレビューが公開されMetacriticのメタスコアが集計されました。このページではMetacriticへ寄稿された『ワンス・アポン・ア・塊魂』に対するゲームメディアのレビューを翻訳してまとめています。

メタスコアは70代後半で、良いところもあれば気になるところもある、まさに評価が割れる一本。14年ぶりの完全新作として期待に応える部分と、もう一歩踏み込んでほしかった部分の両面を紹介していきます。購入の参考になれば幸いです。

14年ぶりの狂気は、ちゃんと狂気だった

79
Once Upon a KATAMARImetacritic.com

この『ワンス・アポン・ア・塊魂』は、14年ぶりの完全新作としてタイムトラベルという新しい舞台設定を引っさげつつ、塊を転がしてひたすらモノを巻き込むというシリーズおなじみの狂気をしっかり受け継いだ作品です。古代ギリシャで哲学者を巻き込んだり、エジプトの砂漠をオアシスに変えたりと、時代ごとに趣向の異なるステージ設計は見事ですし、操作性の改善やお助けアイテム「フリービーズ」の導入でプレイの快適さも格段に上がっています。

一方で、狭い場所でのカメラの暴走や、王様が画面のど真ん中に割り込んでくる演出、純粋に転がす楽しさを削ぐギミックステージの多さなど、ストレスを感じるポイントもしっかり残っています。さらに、14年ぶりの新作にしてはコアのゲームプレイが過去作の域を出ていないという厳しい声もあり、評価はかなり割れている印象ですね。

時代を旅するステージ設計が最高に楽しい

今作最大の目玉は「タイムトラベル」です。王様が巻物をいじって宇宙を壊してしまうというお決まりの不条理な展開から始まり、江戸時代の日本、古代エジプト、古代ギリシャ、ジュラ紀、開拓時代のアメリカ西部、海賊時代と、バラエティ豊かな時代を巡ることになります。

ただステージの見た目が変わるだけではなく、ミッションの目標自体がとてもクリエイティブなのがいいところ。古代ギリシャではソクラテスが夢見た知識人の会合のために哲学者たちを巻き込み(巻き込むたびに彼らの名言が画面に表示される芸の細かさ)、古代エジプトでは水を含んだ塊をスポンジのように使って砂漠を緑化し、海賊時代では木のオブジェクトを集めて船を作る。レビュアーからは「ロジックが加わった伝統的な狂気」「歴史、ポップカルチャー、完全な狂気を一つのレベルで祝福している」と絶賛されています。

操作性の改善がうれしい

長年のファンを悩ませてきた操作の煩わしさも大幅に改善されています。特に評価が高いのがダッシュ(チャージロール)の仕様変更。従来は2つのスティックを激しく上下にガチャガチャさせる必要があったのが(あるレビュアーは「発情したティーンエイジャーのように激しくスティックを上下に叩きつける」と表現しています)、本作ではトリガーボタン1つで発動できるようになりました。

さらに、壁やオブジェクトに視界を遮られた際にXレイモードが自動発動して透視できる機能や、初心者向けの1スティック操作モードの追加など、プレイのストレスを軽減する工夫が光ります。水中の移動も過去作の「底なし沼」感が解消されていて、全体的に手触りがかなり良くなっていますね。

「フリービーズ」が生む新しい戦略性

ステージ内に配置されるパワーアップアイテム「フリービーズ」も新要素として面白い。近くのモノを一気に引き寄せるマグネットはまさに「ジャンク収集ジュースを濃縮したグラスを一気飲みするような」爽快感。他にも時間を止めるストップウォッチ、移動速度を上げるロケット、隠しアイテムの場所を教えてくれるレーダーなど、いつ拾うかでスコアが大きく変わるため、Sランクを狙う際の戦略性が生まれています。

サウンドトラックもシリーズの代名詞にふさわしい出来です。chelmicoによるタイトル曲「Katamari Time!」をはじめ、DAOKOや麻倉ももといったアーティストが参加し、J-pop、ジャズ、サーフロックなど訪れる時代に合わせた多彩な楽曲が揃っています。あるレビュアーは「古代ギリシャを進みながら合唱交響曲でノリノリになるとは思わなかった」と驚いていました。王様と王妃の日常を描いたシュールなカットシーンも、独自のユーモアを放っていて飽きさせません。

ただ、気になるところもしっかりあります

カメラが暴れすぎる問題

塊が大きくなるにつれて、カメラの挙動がかなり不安定になります。特に古代エジプトのピラミッド内部のような狭い空間では、カメラが激しく揺れ動いて自分がどの方向を向いているのかすら分からなくなる瞬間があります。これは「自然な障害」ではなく「不自然な難易度の上昇」として機能してしまっていて、かなりストレスを感じるポイントかもしれません。

王様、ちょっと邪魔すぎませんか

プレイ中に王様の巨大な顔と吹き出しが画面の中央にドーンと出現して、ただでさえオブジェクトで溢れた画面をさらに見づらくしてきます。キーアイテムを拾った時だけならまだしも、「タツノオトシゴについて」なんていう進行に全く関係のないおしゃべりでミッションに割り込んでくるのは正直キツい。特に序盤は王様の介入で強制的に別の場所に飛ばされる場面もあり、テンポを著しく損なっています。

進行制限とギミックステージが多すぎる

各ステージに隠された「王冠」が一定数ないと次のステージが解放されない仕組みも不評です。先に進みたいのにクリア済みステージを再プレイして王冠を探す作業は苦痛でしかありません。

また、「甘いものだけを集める」「ちょうど50個のアイテムで最大の塊を作る」といった特殊ルールのギミックステージが多く、純粋に制限時間内でひたすら塊を大きくするという一番楽しいタイプのレベルが減っているのは残念なところ。爽快感よりもフラストレーションを生みやすく、ゲームのコアな魅力を薄めてしまっているかもしれません。

名曲がDLCなのはちょっと残念

『Lonely Rolling Star』や『Katamari On the Swing』といった過去作の名曲が基本ゲームに収録されておらず、有料DLCでの販売になっています。本作のサウンドトラック自体の評価は非常に高いだけに、「これらのクラシック楽曲は標準で全員がアクセスできるようにすべきだった」という不満の声が出ているのも、気持ちは分かりますね。

好き嫌いがハッキリ分かれるポイント

対戦モード「スポーツ塊」はアリかナシか

オンライン対応の対戦モード「スポーツ塊」の評価は真っ二つです。

肯定派は、塊を大きくして相手プレイヤーを巻き込んだり、UFO(船)にアイテムを納品してポイントを稼ぐ戦略性を高く評価しています。「Agar.io」のようなスリルがあり、『マリオパーティ』的な混沌とした狂騒感がたまらないと。ポイント精算時の大逆転要素も含めて、フレンドと遊ぶには最高だという声ですね。

一方で否定派は、一回のマッチが短すぎて「徐々に塊を大きくしていく」というシリーズ本来の楽しさを味わう前に終わってしまうと指摘しています。納品場所の船が遠すぎる点やバランスの大味さも気になるようで、「ただカオスなだけで、一度プレイすればもう二度と遊ばなくていいモード」と切り捨てる意見もあります。

「正統進化」か「不要な肥大化」か

14年ぶりの完全新作という立ち位置に対して、ゲームの方向性そのものへの評価も割れています。

肯定派は、20年前に確立されたフォーミュラを崩すことなく、タイムトラベル、フリービーズ、操作性の向上を完璧なバランスで融合させた「シリーズ最高傑作」だと称賛しています。初心者に優しくベテランも満足できる正統進化だという意見が多数派を占めています。

否定派は、「そもそもこのシリーズは一発ネタの魔法であり、17作目になっても同じことを繰り返している続編の存在意義が疑わしい」と指摘。パワーアップアイテム、チャレンジ、トークン、カスタマイズなど余計な要素を詰め込みすぎて、元の「ただ無心に転がす」洗練されたシンプルさが失われた「肥大化」状態だと批判しています。あるレビュアーは本作を「続編ではなくトリビュートバンド(コピーバンド)のようなものだ」と表現していました。

メディアレビュー紹介

高評価

PlayStation Universe — 95
10年以上の沈黙を破り、本作はシリーズの魅力を完璧に引き出す傑作として帰還した!周囲の物を引き寄せる「マグネット」や加速する「ロケット」など新要素のフリービーが絶妙なスパイスとして機能している。評価基準も明確になり、王様の嫌味な小言に悩むこともない。伝説的フランチャイズの華麗なる大復活である。
レビューを読む

DualShockers — 90
シリーズ初心者にも最適な、史上最高の塊魂だ!ジュラ紀の恐竜から古代ギリシャの哲学者、江戸時代の日本までを巻き込むタイムトラベルの舞台が最高に楽しい。特にカスタマイズ要素は熱中度が高く、メイツやプレゼントを必死に探すほど没入したのは本作が初めてだ。QoLも向上し、新しい王道となる完璧な入門作である。
レビューを読む

Digital Chumps — 88
10年以上の待ち時間は無駄ではなかった!収集要素やパワーアップ、ランク挑戦が加わり、見事な新鮮さを提供している。PS2時代から続く特有の「不器用な」ツインスティック操作は健在だが、過剰消費への批判とサイケデリックなマスコットが融合したこの奇妙な世界には、その操作感こそが愛おしく、必要不可欠なのだ。
レビューを読む

低評価

Metro GameCentral — 60
古代ギリシャで哲学者を巻き込むような賢いステージはあるものの、本作は続編というより単なる「コピーバンド」に過ぎない。唯一無二の奇抜さが売りだったオリジナル版の精神に反し、20年も同じコンセプトを繰り返すのは虚無的だ。安価で優れたリマスター版が存在する今、本作の存在意義は極めて薄いと言わざるを得ない。
レビューを読む

Restart.run — 60 純粋に塊を転がして大きくする快感が薄れ、不要な追加要素で肥大化している。「50個限定で高価な物を集める」といったギミック頼りのステージが多すぎ、本来の魔法が失われてしまった。ダッシュボタンの独立など操作性は向上したものの、転がす最中に余計な思考を強いられる本作は「足し算の罠」に陥っている。 → レビューを読む

GameOver.gr — 70 奇抜な世界観や音楽の魅力は健在だが、終盤にかけて目立つステージの単調さは否めない。特に狭い空間でのカメラワークの悪さがフラストレーションを生み、時代遅れなメニュー画面や全体的な難易度の低さも相まって、プレイのモチベーションを削いでしまう。良くも悪くも無心で遊べるが、革新性は皆無なのが実情だ。 → レビューを読む

まとめると

  • タイムトラベルをテーマにした多彩なステージ設計は今作最大の魅力で、時代ごとに異なるギミックや目標が新鮮
  • ダッシュのボタン化、Xレイモード、1スティック操作など操作性の改善は大幅に進化している
  • フリービーズによる戦略性がSランク狙いの楽しさを広げている
  • chelmicoやDAOKOらが参加するサウンドトラックの出来は文句なし
  • 狭い場所でのカメラの暴走は深刻なストレス要因
  • 王様の画面割り込みがプレイのテンポを著しく損なっている
  • 王冠による進行制限やギミックステージの多さが爽快感を削いでいる
  • 過去の名曲がDLC販売なのはファンとして残念
  • 対戦モード「スポーツ塊」の評価は完全に好みが分かれる
  • 14年ぶりの新作としての革新性を評価する声と、焼き直しに過ぎないという声が真っ二つ

製品情報

項目内容
タイトルワンス・アポン・ア・塊魂
ジャンルロマンチックアクション
発売日2025年10月23日(Steam版 2025年10月24日)
プレイ人数1人(スポーツ塊:オンライン最大4人)

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

9080706050
神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち