Annapurna Interactiveより2025年10月23日に発売。PlayStation 5、Xbox Series X/S、PCに対応のアクション・アドベンチャー・RPG『Bounty Star(バウンティスター)』のメディアレビュー総まとめページです。
多言語を日本語へ翻訳してからの編集になっているためゲーム用語など一部異なる場合があります。
総合評価
SCORE
75
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
| 90 | 80 | 70 | 60 | 50 |
|---|---|---|---|---|
| 神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 低評価 | 爆弾持ち |
本作は巨大ロボット「デザート・ラプターMKII」を操る賞金稼ぎとしての戦闘と、荒廃した土地での拠点再建という二つの軸で構成されている点が特徴です。戦闘システムには熱管理という独自の要素があり、気温によって機体性能が変化する仕組みや、敵の多様な耐性に応じた装備選択が求められる戦略性が評価されています。
また、主人公クレメンタインは過去の喪失を抱えた元軍人という設定で、タフな戦士でありながらぬいぐるみに語りかけたりジャーナルに詩を綴ったりする人間味のあるキャラクターとして描かれており、彼女の再起の物語が多くのプレイヤーの共感を呼んでいます。拠点では農作業や料理、クラフトといった活動を通じて賞金稼ぎに必要な資源を確保でき、当初は単純作業に思えた行為が徐々に収入源として機能し始める成長の実感も好意的に受け止められています。
一方で、戦闘は楽しいものの反復的になりやすく、細かな戦略よりも力押しが有効に感じられる場面が多いという指摘があります。ダッシュ中の射撃で意図しないトリック攻撃が暴発するなど、操作の一貫性に欠ける部分や、ミッション目的が破壊や捕獲といった似たようなパターンに終始しがちな点も単調さを生んでいます。拠点構築やファーミングの要素は合理化されすぎていて表面的に留まり、作物を育てる作業もボタンを押すだけで完結するため、コージーな癒しというよりは退屈な繰り返しに感じられることがあるようです。技術面でも、キャラクターが会話中に無表情で固まったままだったり、環境オブジェクトの使い回しが目立ったり、プレイ中に複数回クラッシュが発生したりといった未完成な印象を与える要素が見られました。物語面では、クレム自身の成長は魅力的であるものの、賞金稼ぎのターゲットが単なる雑魚敵に留まり、彼女の物語を大きく動かす存在になりきれていない点が残念だという声もあります。
巨大ロボット戦闘の爽快感とキャラクターの魅力的な人間性を軸に、拠点再建という日常との対比を楽しめる作品です。ただし戦闘やミッションの反復性、システムの浅さ、技術的な粗さといった課題も抱えており、もう数ヶ月の開発期間があればより洗練された仕上がりになったのではないかという惜しさが残る内容となっています。
評価ポイント
主人公クレメンタインの描写が評価されている。彼女は過去に傷を負った元兵士で、その設定や成長がしっかり描かれている。欠点も強さも併せ持つ人間らしさが、他のキャラクターとの会話やストーリー全体を引っ張っている。人生を立て直そうとする彼女の物語に、多くのプレイヤーが引きつけられている。
- メックアクションの手触り
- メック(ラプター)のアクションは、シミュレーターではなくアクションゲームのそれ。素早く動けるが、チェーンソーを振る時はしっかりとした重さも感じられる。ダッシュや回避も可能で、鉄の塊を動かしている感覚が気持ちいい。
- メックの高いカスタマイズ性
- 愛機「デザートラプターMKII」は、かなり細かくカスタマイズできる。重い近接武器や爆発する火器といった攻撃装備はもちろん、高速スラスターやダッシュ用ブースター、ライオットシールドといった防御装備も充実。プレイスタイルに合わせて、回避用のブースターや熱回復を早めるコンピューターなどを積める。
- 武器の相性を活かした戦術
- 敵メックには色々な耐性があるため、ミッションごとに装備を考える必要がある。武器には「ブレード」「鈍器 (Bludgeoning)」「ブーム (Boom)」の3種類があり、敵の装甲タイプに対して三すくみになっている。さらに「遠距離」と「近接」の耐性もあり、近接攻撃でないとダメージが通らない敵もいる。
- 熱管理を利用した戦い方
- メックの熱管理が戦略になっている。熱が高い状態だと近接武器の振りが速くなり、逆に熱が低いと銃の発射速度が上がる。時間帯(昼間の暑さなど)も基本温度に影響するため、冷却システムなどでうまく対処する必要がある。
- ミッション中の装備切り替え
- ミッションの途中でもロードアウト(装備セット)を切り替えられる。これにより、敵の相性(ダメージタイプ)に縛られすぎず、柔軟に戦える。
- やり込み要素のあるバウンティ(懸賞金)
- バウンティ(懸賞金ミッション)には、メイン目標以外にも追加報酬がもらえるサブ目標が設定されている。「特定の物を壊す」「ノーダメージでクリア」「指定された装備でクリア」などだ。また、ターゲットを殺さず生け捕りにするか、討伐するかで報酬が変わる。
- 拠点(農場)運営と戦闘のつながり
- 拠点となる農場での活動が、戦闘ミッションに役立つ仕組み。農場で育てた作物で料理ができ、その料理を食べると戦闘中に有利な効果が得られる。拠点では水や電力ラインを整え、作物を育て、燃料や弾薬も生産する。農場運営と戦闘が良いサイクルになっている。
- 便利なクラフトと素材購入
- クラフトでは、燃料を作る「電解槽」や弾薬代を節約できる「弾薬ベンチ」などを作れる。便利なのは、クラフト中に足りない素材があっても、作業台を離れずにそのまま端末から直接買える点だ。
- ワイルドウェストと終末世界が混ざった世界観
- 舞台は「ポスト・ポスト・アポカリプス」なアメリカ南西部で、ワイルドウェスト(西部劇)の雰囲気が強い。背景アートはきれいで、マップによっては特に夜景が美しい。
- クレメンタインを支える脇役たち
- 主人公クレムの周りには、元山賊、武器商人、巨大な昆虫など、面白いキャラクターたちが集まってくる。彼らは、クレムが自分の人生や選択を見つめ直すきっかけを与えてくれる存在だ。
不評ポイント
ゲームプレイが単調なこと。賞金稼ぎミッションの目的が「特定の物を壊す」や「ノーダメージでクリア」といった内容ばかりで、どれも似通っている。戦闘システムは色々あるように見えるが、結局は単純な攻撃を繰り返すだけで勝ててしまうことが多く、全体的に作業感が強く退屈になりがち。
- 戦闘操作の不安定さ
- 戦闘操作がフワフワしていて安定しない。ダッシュで離脱して射撃しようとした時に、意図せず近接攻撃の追加入力やトリックアタックが暴発することが多い。
- 拠点・農業システムの薄さ
- 拠点づくりや農業、クラフトといった要素が単純すぎる。設備を置いたり、作物に水をやったり、電力を管理したりする作業が、ただボタンを押すだけといったレベルで、すぐに飽きる。
- 全体的な調整不足
- ゲームの主要な部分で「作り込みが甘い」と感じる箇所が目立ち、全体のクオリティを下げている。もう少し開発期間があれば、もっと良くなったはず。
- 背景オブジェクトの使い回し
- 背景アート自体は良いが、同じオブジェクト(物)の使い回しが多すぎて、景色が単調に見えてしまう。
- 会話シーンでの硬い演出
- 会話シーンで、キャラクターが無表情のまま正面をじっと見ていることが多く、動きが硬い。
- 盛り上がりに欠けるストーリー
- 主人公の日記以外に、ストーリーを先に進めたくなるような要素がほとんどない。賞金首のターゲットも、ただのランダムな雑魚敵と変わらず、印象に残らない。
- 面倒なサブ目標
- サブ目標の「環境オブジェクトの破壊」が面倒。マップは単純なのに、最後のプロパンタンク1個などがガラクタの山に隠れていて、見つけるのが非常に困難。
- ストーリー進行の金銭的ストッパー
- ストーリーを進めるのに必要なエンジンが高価で、金策のために足止めを食らうことがある。
- 長すぎるジャーナル
- ストーリーミッションの後に挟まる日記が、毎回のように1ページ分長く、ゲームのテンポを悪くしている。
メディアレビュー
- GameGrin[80]
- CGMagazine[70]
- GamingBolt[60]
製品情報
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| タイトル (日本語) | バウンティスター |
| タイトル (英語) | Bounty Star |
| ジャンル | アクション, アドベンチャー, RPG |
| 開発元 (Developer) | DINOGOD |
| 販売元 (Publisher) | Annapurna Interactive |
| 発売日 | 2025年10月23日 |
| プラットフォーム | PlayStation 5,Xbox Series X/S,PC |
| プレイ人数 | 1人 |
| 日本語(インターフェース) | 対応 |
| 日本語(字幕) | 対応 |
